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真・販促コンペの攻略法考察【第15回ゴールド・4年連続受賞】

当noteを読んでいただきありがとうございます。
私は、PRAP JAPANというPR会社で働くプランナーの丸山といいます。

この度、第15回販促コンペにて、デザイナーの相方と作った『初日の電』という企画を、ゴールドに選出いただきました!

そして実は、今回でゴールドの受賞は2度目となります。
また、過去4年の成績は

第12回 : 協賛企業賞 (オプテージ「お駄賃パケット」)
第13回 : ゴールド (ミニストップ「アイスの年パス」)
第14回 : 審査員個人賞 (丸大食品「おいしい保冷剤」)
第15回 : ゴールド (Jackery Japan「初日の電」)

で、4年連続受賞することができました!
そろそろ卒業させて・・・

5年前に企画コンペに挑戦し始め、その中でも販促コンペはやり込みました。攻略法を考え、アウトプットし、試行錯誤しました。

そしてコンスタントに結果が出せたことで、自分なりのコツを掴めたように感じています。

本noteでは、また来年に向けた戦略の整理を兼ねて、販促コンペ・・・ひいては企画コンペの自分なりの攻略法を言語化してみようと思います。

始めたての頃の私も、伸び悩んでいる頃の私も欲しかった情報を詰め込んだつもりです。

本noteが、これから企画コンペにチャレンジしようとしている方や、もう一段ジャンプしたい方にとって、少しでもヒントになれば幸いです。

※2年前にもnoteを公開していますが、全体的に考え方を刷新したので、今回を「真」版と銘打っています


※「宣伝会議賞」「朝日広告賞」「Metro Ad Creative Award」のnoteも公開していますので、よければこちらもぜひ!

・・・


【 受賞に必要な経験値 】


・どれくらい企画書を作るべき?


まずはじめに、販促コンペをはじめとした企画コンペに挑む際の心構えについて述べます。

企画コンペは、数あるクリエイティブコンペの中でも、比較的応募カロリーが高い方だと思います。

PDF10枚の構成・文章・コピー・デザインを全て仕上げる必要がありますし、課題選びも重要です。

こと販促コンペの場合は、参加企業が15~30と多くリサーチが大変です。

企画コンペでは恐らく最も応募数が多いため、最近では一次通過ですら7%の狭き門となり、14本出して1本通るくらいの期待値になってしまいました。

一方で、販促コンペに初挑戦した当時、私は仕事でもほとんど企画書を作った経験がありませんでした。

そんなスタート地点から結果を出すために、まずは心構えとして、受賞するにはどれくらい企画書を作る必要があるのか・・・を知りたいなぁと思っていました。

5年間戦った今、この問いに答えるとすれば、

50本目の企画書で受賞する

という感覚が私の中にはあります。

これは、企画コンペに50本応募すれば~という意味ではなく、仕事や自主提案も含めて、

・主体的にクライアントの課題に真剣に向き合い
・解決のためのプランを考えまくり
・魅力的に伝えようと企画書に落とす

という経験を50回重ねると、受賞級の企画書が作れる地力がついている・・・という意味です。

逆に、人生で作った企画書が50本未満で受賞できたなら、企画のセンスが優れている、というサインかなと思います。


私の例でいうと、これまでメインチームで提出した販促コンペの企画数は以下です。

・2019年:6本
・2020年:27本
・2021年:15本

・2022年:14本
・2023年:5本

当然最初のころは、良いアイデアの判断基準や、企画書の上手な作り方が分かりませんでした。

なので、とにかく数出すことでヒットの本数を上げようと試みたところ、2年目のチャレンジのとき、仕事や他のコンペも含めて人生でちょうど50本目の企画書で、初めて協賛企業賞を受賞しました。

そしてこの辺りから、コンペで審査を通過・受賞したり、実務で提案できるような「筋の良いアイデア」が生まれる感覚が分かり始めました。

他の受賞チームと話をしても、恐らくこれくらいの経験量がある方が大半の印象です。


・落ちた企画と受賞企画のレベルの差は?


「良い企画」の判断軸を掴むためには、

・一次に通らなかった企画
・一次審査通過~ファイナリストの企画
・受賞した企画

の間のレベルの差を知ることも、大変学びがあります。

そして、審査員の方のコメントを聞いたり、他チームの企画を見せてもらって、一次通過~受賞作までのレベルの差はそこまでないと感じました。

過去に何人かの方と、通過ステータスを隠して全企画を見せ合い、どれが通過したか考えて当てる、という取り組みをやってみました。

すると、通過した企画は割と当てられるものの、何次まで通ったかのステータスをハッキリと当てるのはかなり難しかったです。

※この予想会は、目からウロコなFBをもらえたり、良い企画を見極める練習にもなるのでオススメです

一次を通過できる企画には、欲求・感情に訴えるインサイトをカバーしているものが多い印象で、このハードルをクリアできた企画は全て、受賞が手の届くところにあるなと感じました。


・私のチームの提出企画PDFデータ


もし参考にしたい方がいらっしゃればということで、私のチームの2020年~2023年分、過去4年分の企画書のPDFデータを、以下のgoogleドライブリンクで公開しています。(完全オープンにするのは不安なので、有料にしています。ご了承ください)

先述の通過ステータス当てができるよう、全企画と、フォルダ毎に通過ステータスが分かる形とに分けて保管していますので、興味があれば見ていただければと思います。

※今回ゴールドの『初日の電』については、パワーポイントの元データを格納していますので、フォーマット等にお使いください

※あわせて、後述する『企画の組み立て図』のPDFデータも格納しています


※また、過去のnoteで2020年・2021年分のデータを購入してくださった方や、新しめのデータだけご入用の方向けに、安価版の『2022年・2023年分の全企画書PDF+初日の電パワーポイントデータ+企画の組み立て図』版もご用意しています


なお、各年の通過ステータスは以下の通りです。

・2020年:27本 ➡ 一次通過5本 ➡ 二次通過3本、協賛企業賞1本
・2021年:15本 ➡ 一次通過4本 ➡ ファイナリスト2本 ➡ ゴールド1本
・2022年:14本 ➡ 二次審査2本 ➡ 審査員個人賞1本
・2023年:5本 ➡ 一次審査2本 ➡ ゴールド1本


・・・


このように、ベースとして50本の企画書を作ることが、受賞の一つのラインだとお話しました。

一方で、5年間チャレンジしてきた今は、再現性をもって受賞企画を生み出すためのポイントをそれなりに掴めたと感じています。

初めからこれを意識できれば、効率的に受賞級の地力をつけられる・・・つまり、近道を行くお手伝いができるかもしれないと思いました。

次章以降では、この攻略法をお話しします。


【 人を動かす企画力の正体 】


実際に企画コンペをコンスタントに勝ち抜くには、どんな戦略を採るべきなのかをお伝えします。

ここで、販促コンペにおけるクライテリアをおさらいします。

販促コンペは突き詰めると、 ”人を動かす企画” が勝つコンペです。

HPの審査員の方々のコメントや、審査員長の嶋さんの説明からも、以下の通り評価基準が掲げられています。

※引用:審査委員長  嶋 浩一郎さんの話より
この企画で本当に人が動くか、というリアリティが一番重要。加えて、そのアイデアがあったかと思わせるクリエイティビティ、企画のフィジビリティ(実現可能性)の3点

2018年11月号 販促会議販促会議 企画コンペティション
グランプリ、ゴールド、シルバーはどう選ばれたのか 最終審査会Report
第一のクライテリアは ”リアリティ=本当に人が動くかどうか”


つまり、コアアイデアの ”人を動かすパワー” で抜きん出ることが、勝率を高めることに直結します。

私はこの点を最重要視し、まずは ”人を動かすアイデア” から考え始めるようにしています。


・”大脳辺縁系” に企画を届けよう


そして、企画に強力な ”人を動かすパワー” を持たせるには、理性ではなく本能にアプローチすることが近道だと考えています。

もう少し解像度を上げます。

少し専門的な話になりますが、人間の脳の「大脳新皮質」ではなく「大脳辺縁系」にアプローチする企画を作るべきだというのが私の持論です。

以下の考え方は、原野守弘さんの名著 ビジネスパーソンのためのクリエイティブ入門 で書かれていたことを自分なりに解釈したものですが、

・大脳新皮質は理性を司り、思考・計算・言語等をコントロールする
・大脳辺縁系は本能を司り、欲求・感情等をコントロールする

という機能の差異があります。

そして、行動の意思決定は、大脳辺縁系で行われているという脳科学の実験データもあります(参考書籍:感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ)。

つまり人間の脳構造から見ても、メリット訴求や理性的な説得よりも、欲求・感情など本能へのアプローチが行動に直結すると言えます(実体験からも納得がいきますね)。

このように、私は本能へのアプローチを追究し、しっかり欲求・感情に刺さる切り口(=インサイト)からアイデアを考えることが、他の応募者との差別化の最短距離と考えています。

そのため、私は日頃からアンテナを張り、企画に使えそうなインサイトを収集しています。


・厳選! 販促コンペで使える10のインサイト


今回は、そんなインサイトの中から、汎用性が高く販促コンペで活用しやすいものを10個厳選して紹介します。

今取り組んでいる課題、このインサイトがくっつくかも?と発想を広げる材料として、あるいは、思い付いたアイデアにインサイトが含まれているか?の検証材料としてご活用ください。


① 人は、特別な体験を形に残したい

▼ 受賞作例
セトリレシート(第15回グランプリ)
初日の電(第15回ゴールド)
365チェキ!(第4回グランプリ)

ディズニーのアトラクションの写真撮影サービスや、旅先での写真撮影など、非日常的な体験を形に残したくなるのが人というもの。

このインサイトを突いた受賞企画は多く、グランプリの『セトリレシート』『365チェキ!』などが類型です。

今回の課題だったカラオケなど、「非日常体験」を提供するサービスとの相性が良いです。

特にセトリレシートは、店の出口というまさに日常に戻る場所と、レシートという文字に残すことが自然なアイテムの組み合わせがハマっており、見事だなぁ…と感じます。

また逆に、「形に残す」商材も相性が良いでしょう。チェキやカメラはもちろん、今回だとオリジナルグッズ製作の課題だったpixivFACTORYも、この方向で案出しできたと思います。

そして実は、今回私たちが出した『初日の電』も、「ソーラー充電は ”特別な自然体験” を手元に残せる機能と捉えられないか?」という発想からスタートした企画でした。


② 人は、目の前に現れた問題を放置できない

▼ 受賞作例
えとりかえ(第9回グランプリ)
キャッツアイセイケース(第12回グランプリ)
♪たん・たか・たん クイズ♪(第12回審査員賞×3)

太古の昔、人は問題を速やかに察知し解決しなければ、生死に関わる環境で生きてきました。
背後の草むらで音がしても気に留めない個体は、肉食動物に襲われて淘汰されます。

だからこそ人は、現代でも異常や問題を感知すると、解決するまでずっとモヤモヤを感じてしまうのではないでしょうか。

販促コンペでも、多くの受賞作にこのシンプルなインサイトが埋め込まれています。

『えとりかえ』は、製品に「去年の干支」という時限爆弾のような違和感を見事に潜ませています。

『キャッツアイセイケース』は、ブラックライトでコンタクトのたんぱく汚れという問題を可視化。

『♪たん・たか・たん クイズ♪』は、製品に関するクイズが、居酒屋のお客さんの目の前に突然現れます。

このインサイトはシンプルな分、いかに鮮やかな問題の見せ方ができるかにかかっています。

一方で、認知度を上げたい、啓発したいなど「気付かせること」を目的とした課題であれば何でも使えるので、とりあえず考えるのがオススメです。


③ 人は、自然現象の異変に注目してしまう

▼ 受賞作例・事例
どこでもスマートビューONE(第11回シルバー)
Shadow QR Code(Emart・韓国)
天気の子 バスの車窓広告(テレビ朝日・日本)

人類が太古の昔から依存し、同時に恐れてきた自然現象へのアンテナは、現代人も変わらず鋭敏です。

気象現象や、が引き起こす違和感には、本能的に強い注意を向けてしまうものです。

どこでもスマートビューONE』は、課題商品の「撥水」という機能を使って、雨や水場で違和感を可視化することで、このインサイトをテクニカルに突いています。

また先述の『キャッツアイセイケース』も、コンタクトの汚れの可視化に光(ブラックライト)を使っていることで、アテンションをより強めていると思います。

実際のクリエイティブの事例でも、韓国のEmartが実施した「正午の日陰が割引クーポンのQRコードになる施策」や、金曜ロードショーで天気の子の地上波初放送時に展開された「バスの窓の結露で浮かび上がる広告」などの事例は、いずれも大きな話題となりました。

こちらも、認知度を上げたい、何かを啓発したいなど「気付かせること」を目的とした課題に向いています。

また、今回でいうとJackery Japan(ソーラー機能付きのポータブル電源)など、そもそも自然を対象にする製品・サービスも相性が良いでしょう。

私たちのチームの『初日の電』も、このポイントから注力課題として取り組むことに決め、最終的に自然現象をコアアイデアとしました。


④ 人は、人が気になる

▼ 受賞作例
使ってますバッジ(第13回審査員賞)
あなたのペット、人になってもカワイイままですか?(第3回ゴールド)
偉人に“楽”ガキ(第2回シルバー)

社会性動物である人にとって、同じコミュニティの構成員、すなわち人は、昔も今も生きることに直結する存在。
だからこそ、人に対する本能的なアンテナは特に鋭敏です。

∵ のように、点が3つ並ぶだけで人の顔に見立ててしまう「シミュラクラ現象」という脳の働きも、言葉の「擬人法」やコンテンツの「擬人化」が人目を引くテクニックとして重宝するのも、人へのアンテナの大きさによるものではないでしょうか。

このポイントを上手く活用した企画が、『あなたのペット、人になってもカワイイままですか?』だと思います。

「人に置き換えると〇〇」が成立する商品や、人と同じ概念を有するサービスは、擬人化によってグッと親近感を持たせることができます。

例えば今回であれば、大同生命保険の健康経営の課題は、「健康」という切り口から企業を擬人化するアイデアがあるかもしれません。

『偉人に”楽”ガキ』も、ただの試し書きに偉人の落書きというフックが加わることで、一気にチャーミングになっています。

学生時代のあるあるにフックを置いた点も面白いですが、そもそも偉人に落書きするのがなぜ楽しいのかは、突き詰めれば人が本能レベルで反応してしまう「人の顔」をイジっているからだと思います。

また『使ってますバッジ』は、ただ店員に質問しやすくなるだけでなく、店員のプライベートが見えることで親近感が一気に湧く点が秀逸です。

人を使ったキャンペーンや、人が絡む商品・サービスにも全般的に使えるインサイトと言えます。


⑤ 人は、自分のことが知りたい

▼ 受賞作例・事例
セトリレシート(第15回グランプリ)
未来証明写真(第15回審査員賞)
Viva!! 美歯女!!(第9回シルバー)

人は、自分のコトについてもすごく敏感です。

他人からどう思われているかが無性に気になるのはもちろん、そもそも自分は何者なのか・・・を推し測るコンテンツにも目がありません。

心理テストがいつの時代も盛り上がるのも、SNSでたびたび診断メーカーやMBTI診断がバズるのも、根っこは「自分のことを知りたい」という本能の現れだと思います。

このポイントを突いて、自分のコトを知れる仕組みの中で製品を訴求する企画には、思わずやってしまうパワーがあると思います。

今回グランプリの『セトリレシート』は、カラオケの履歴という自分のカラーが濃く出るモノを形に残す企画でもあります。

『未来証明写真』も、未来の自分の姿、というシンプルな「自分がまだ知らない自分」を可視化する施策です。

『Viva!! 美歯女!!』は、歯のキレイさが、他人と比較して自分はどうなのか、を推し測れる施策です。

趣味嗜好が強く出る課題や、自分の外見・内面に直接関わるような課題と相性が良いインサイトと言えるでしょう。


⑥ 人は、周りから悪く思われたくない

▼ 受賞作例
子ども特等席(第12回シルバー)
One Up OZEKI(第9回ゴールド)
おいしい欠席(第5回グランプリ)

こちらも、人の社会性動物ならではの特性で、同じコミュニティの構成員から嫌われるのは何としてでも避けたい、という強烈な本能があるように感じます。

昨今は同調圧力としてネガティブに捉えられがちなインサイトですが、企画では「悪いことをしてしまった」「悪く思われる可能性がある」という状況をハッピーに転化できる、ポジティブな方向づけが可能です。

『おいしい欠席』はまさに好例で、皆が集まるイベントに欠席する、というちょっとした罪悪感を、ユーモアたっぷりのピザで埋め合わせられるスマートな企画です。

また『One Up OZEKI』は、企画書の前段で「プレゼント選びは悩みがち」という課題設定をしたのが見事だと思いました。

お祝い事のプレゼント、選択次第では「〇〇さんイマイチだな」と思われてしまうかも・・・そんな悩みを解決する施策です! という見せ方にしたことで、単なる面白グッズに留まらない、グッと納得感のある企画に仕上がっているなと思いました。

『子ども特等席』も、電車で幼い子どもが泣いたり騒いだりすると、他の乗客から嫌な顔をされてしまうかも・・・と感じてしまう課題を解決するアイデアで、このインサイトを強く突いていると思います。

今回で言えばカラオケや、お土産文脈のよーじやなど、人の気持ちをハッピーにする課題や、人との関わりが発生する課題には全般的に使えるインサイトだと思います。


⑦ 人は、成功しそうな力試しには挑みたくなる

▼ 受賞作例・事例
Take Free If You Can(第11回シルバー)
15m走自販機(Metro Ad Creative Award 2018 グランプリ)
等身大ジャンプチャレンジ  (Metro Ad Creative Award 2023 メトロアド賞)
Safety Security window films(スリーエム・カナダ)

インセンティブを用意し、あえて「ギリギリ成功しそうな力試し」の報酬として渡すことで、単純にバラまくよりも強い関心を引きつけられます。

この切り口では、チャレンジの内容がそのまま商品価値やブランドの体感につながっている必要があり、かつターゲットが「頑張れば成功できそう」と思えるギリギリの難易度に設定することが大事です。

そのため活用できる課題は限られますが、訴求力は強いので、体を動かす系の課題や、運動する人がターゲットになる課題ならぜひ積極的に考えたいインサイトです。

販促コンペでは、『Take Free If You Can』で強力粘着テープの威力を体感する施策がありました。シンプルながら強い訴求力があります。

また、リアルで身体性を伴うOOHとの相性が良いからか、Metro Ad Creative Award での受賞事例も多いです。

タッチ&ゴーでアクエリアスを手に入れる『15m走自販機』や、プロのバレーボール選手と同じ高さまでジャンプできれば観戦チケットが手に入る『等身大ジャンプチャレンジ』などがその例です。

また、ガラスのコーティング剤のPRとしてカナダで実装された「札束をガラスで囲み、割ることができたらゲットできるOOH」は、世界的なクリエイティブとして語られています。


⑧ 親は、子どもにイイコトしてあげたい

▼ 受賞作例
キッズ柱(第13回シルバー)
本命酒(第7回ゴールド)
最後の紙贈り(第3回グランプリ)

親が子を思う心は誰しも強固で、これを軸とするインサイトは非常に説得力があります。

親子にまつわるタッチポイントは数多く、切り口の幅も広がりやすいです。

その中でも受賞作は、シーンの切り取りが秀逸なものが多いです。

『本命酒』は受験期、『最後の紙贈り』は入社前と、子どもを思う気持ちが局所的に高まるモーメントを切り取っています。

また『キッズ柱』では、子どもの成長を柱に記録する、という親子ならではの習慣をフックにしています。そこを起点に「びっくりドンキーの内装は木製」という着眼点を見出したことに、思わず膝を打ちました。

アイデアの広がりがかなり見込めるインサイトなので、親子を直にターゲットにしている商品・サービスはもちろん、そうでなくても親子に紐付けられそうな課題であれば、積極的に探ってみるのが吉です。


⑨ 子どもは、大人の真似をしたがる

▼ 受賞作例・事例
ふつうじてんしゃめんきょ(第13回審査員賞&協賛企業賞)
1000のボタン(島田電機製作所・日本)

とはいえ、親インサイトは扱いやすいからこそよく被るため、アイデアのオリジナリティが強く求められがちです。

そこで、最近注目しているインサイトが子ども側から動かす切り口です。
すなわち、子どもが思わず「やりたい!」と感じるスイッチを見つけ、それによってターゲットである親を動かす方向です。

『ふつうじてんしゃめんきょ』は、自転車の安全運転講習を受けてくれた子どもに免許証を模したカードを発行する、というとてもシンプルなコアアイデアですが、子どもは大人の真似をしたがるインサイトを巧みに突いて参加意欲を刺激しており、とても見事だなと思いました。

教育にイイコト、思い出になるコトであれば、子どもにやらせてあげたいのが親心というもの。

子どもの意欲をかき立てて親を動かす、という行動変容のデザインは、販促コンペでは新しいため、今後開拓していきたい方向性です。

実際の事例でも、『1000個のボタンを押せる壁』を工場見学のコース上に設置したメーカーがSNSで大きな話題となり、多くの親子連れが訪れました。


⑩ 人は、食べ物を粗末にしたくない

▼ 受賞作例
おいしい保冷剤(第14回審査員賞)
プラスープ(第12回審査員賞×2)

最後に紹介するのは、販促コンペでは意外とまだ攻められていないが、個人的に大きな可能性を感じるインサイトです。

その一つが、昨今のフードロス問題も大きく絡むこちら。節分の日には恵方巻の大量廃棄が報道され、SNSで毎年議論が巻き起こるなど、食べ物をダメにすること、捨ててしまうことには、多くの人が強い嫌悪感を抱きます。

感情に訴える力が強いこのインサイトを使って、誰もが「食べ物を余らせてしまう・ダメにしてしまう」シーンに着目し、その解決を目指した企画が昨今の受賞作に見られます。

手前味噌ですが、私たちが提出した『おいしい保冷剤』もその一つ。こちらはバーベキュー場で肉や野菜を余らせてしまう問題に着目しました。

『プラスープ』は、カップ麺を作ったときに捨ててしまうお湯に着目し、それすらも無駄にしないソリューションとして無添加調味料でスープにして飲んでしまおう、というとてもユニークな施策です。

このインサイトは食べ物に関わる課題であれば広く可能性があり、まだ開拓も進んでいない切り口なので、今後積極的に考えていこうと思っています。


・・・


以上、人間の欲求や感情に即したインサイトと私が考えているもので、企画に使えそうな10個を厳選してご紹介しました。

インサイトにつながりそうか?という基準で企画を考えることで、”人を動かすパワー” のある企画を生み出せる確度がグッと高められると思います。

逆に、これを意識しないとつい理屈利便性メリットで人を動かす企画にしてしまいがちです。

そのような切り口で、金脈を掘り当てて受賞している例もありますが、基本的には審査を通過できたとしても、インサイトの強い企画と競合すると力負けしてしまいますし、発想もレッドオーシャンになりがちです。

(事実、単純な利便性・メリット訴求でグランプリになった企画は今のところないと感じています)

こうした面からも、しっかり感情・欲求に深く訴えているか? 大脳辺縁系に届いているか? を意識して、インサイトドリブンな企画を作るよう心がけたいと考えています。


【 最初で差がつく! 課題選びのコツ 】


前章では、インサイトを意識する重要性と、その具体例を示してきました。次に、実際に企画を作るステップの話をします。

こと販促コンペでの受賞を狙うなら、アイデア出しと同じくらい重要なのが、最初の課題選びです。

もちろん実務では、プロとしてどんな課題に対しても最適解を出せるようにする必要があります。

一方で、これまで企画を続けてきて感じたのは、課題によってアイデアの最大パワーは異なるということです。

(天才であればどんな課題も等しく最高にできるかもしれないですが、私はそうではありません・・・)

コンペでは、当たり前ですが全ての課題から生まれた企画が、同じステージで戦うことになります。

なので、なるべく企画力が強くなりそうな課題を選ぶことがとても重要になります。

クリリンが気円斬を出せても、悟空のジャブに勝てないように、強い課題のアイデアからは、出力の高いものがバンバン出てきます。

であれば、悟空で元気玉を狙うのが最も勝ちに近い、というイメージです。

一方で、販促コンペには10も20も課題があり、実際にアイデア出ししてみないとどれが向いてるか分かりづらいので、判断が難しいことも多いと思います。

そこで、これまで割と手当たり次第にチャレンジしてきた経験から、良いアイデアが浮かびやすい課題の共通のポイントが分かってきたので、「選ぶべき課題」「避けるべき課題」の2つに分けてお伝えします。


・選ぶべき課題の5つのポイント


❶ インサイトにつながる課題

まずは大前提として、欲求・感情に直接アプローチできる(=インサイトに近い)課題であれば、人を動かすパワーが出せます。

なので、先ほど挙げた10のインサイトや、あなたが密かに温めているインサイトにつながるアイデアが出せそうと感じた課題は、優先してトライすることをオススメします。

例えば第15回で言うと、私はオリエンをパッと見たときの印象で、以下の課題の優先度を上げました。

① 人は、特別な体験を形に残したい ➡ エクシング
③ 人は、自然現象の異変に注目してしまう ➡ Jackery Japan
⑧ 親は、子どもにイイコトしてあげたい ➡ 日能研
⑨ 子どもは、大人の真似をしたがる ➡ メラノCCmen


このインサイトはこの課題とくっつく!という判断が難しいものもあると思いますが、基本的には以下のような基準でOKと思います。

① 人は、特別な体験を形に残したい
  ➡ 楽しい体験・記録媒体(テーマパーク、カメラ、ノートなど)

② 人は、目の前に現れた問題を放置できない
  ➡ 啓発・認知向上(医療品、防災グッズなど)

③ 人は、自然現象の異変に注目してしまう
  ➡ アウトドア・天候、水、光が関わる(アウトドアグッズ、飲料など)

④ 人は、人が気になる
  ➡ 人の外見に関わる・接客(化粧品、衛生品、量販店、コンビニなど)

人は、自分のことが知りたい
  ➡ 趣味嗜好が出る・外見内面に関わる(音楽、漫画、アパレルなど)

⑤ 人は、周りから悪く思われたくない
  ➡ シェア・楽しい体験(飲食品、お菓子、花、漫画など)

⑥ 人は、成功しそうな力試しには挑みたくなる
  ➡ 運動・ものづくり(スポーツ用品、工作グッズなど)

⑦ 親は、子どもにイイコトしてあげたい
⑧ 子どもは、大人の真似をしたがる
  ➡ 親子ターゲット(飲食品、お菓子、教育など)

⑨ 人は、食べ物を粗末にしたくない
  ➡ 料理・冷蔵(飲食品、調理器具、家電など)


❷ 「習慣化」の課題

・男性がスキンケアをしたくなるアイデア(第13回)
家庭菜園をはじめたくなるアイデア(第13回)
カラーコンタクトを正しく使うことが楽しく思えるアイデア(第12回)
虫コナーズを毎年忘れずに定期購入してもらえる企画(第9回)など

「商品の使用・購入を習慣にしてほしい」「長い間、商品を使ってもらいたい」という、ロングスパンで作用するアイデアを求められる課題は、一見ハードルが高そうですがかなりオススメです。

毎年2~3課題しかないテーマですが、実際に数々のグランプリや受賞企画を生んでいます。

そもそもターゲットに長期間作用する企画は、生活者の日常に商品を深く浸透させることができるので非常に強力です。

それはすなわち、“人を動かすパワー” の総量の大きさにつながるのだと思います。

この手の課題では、与件がダイレクトに長期的な効果を求めているため、企画者は自然にアイデアの総出力が大きい企画を考えることができます。


❸ 「楽しい・好き」を作る課題

・若者がゾゾタウンをおしゃれ・カッコいいと思い、より好きになってくれるアイデア(第12回)
・学生がアロンアルフアを楽しく使いたくなる企画(第12回)
・新幹線でお客さまが笑顔になるアイデア(第12回)など

欲求・感情に訴えることが ”人を動かすパワー” を強くする、という話をずっとしていますが、まれに感情を動かすことを目的にしてくれる課題があります。

インサイト志向の企画者にとっては、企業も同じ方向を向いてくれる課題になるので大変ありがたいです。積極的にチャレンジしましょう。

また、第15回のカラオケや、過去課題のオセロ、電子コミックなど、課題そのものがエンターテインメント性を持つ場合も、企画が感情に直結するので絶対に手を出すようにしています(事実、いずれもグランプリになっている課題ですね)。


❹ 「低価格商材」の課題

・飲食品、お酒、お菓子
・日用品、生活必需品
・身近にあるエンタメ施設(カラオケ、ゲームセンターなど)

低価格でアクセスしやすく、広い消費者に親しまれている課題は、「まず知ってもらう」フェーズを飛ばすことができ、企画の自由度が高くなります

また、サンプリングなど安価ゆえ取れる手法も豊富なので、コアアイデアだけでなく展開案も設計しやすいです。

なお今回、贈賞式で審査員の方から、『初日の電』について「ポータブル電源は高価格商材で難しいのに~・・・」というコメントを多くいただきました。

これは裏を返せば、「低価格ならハードルが低い」ということですから、なるべくなら戦いやすい課題を選ぶのがよいでしょう。


❺ 「自分がファン」な課題

当然のことですが、課題となっている商材やサービスが好きだったり、よく知っている場合、それが強みになります。

特に高頻度で買っている、何度も使ったことがあるなど、他の参加者よりも深く体験していると思える課題は、スタート地点の情報量で大きなアドバンテージがあるのでぜひ取り組みたいです。

第15回のグランプリ『セトリレシート』や、シルバー&協賛企業賞『このあと、カラオケ行こーすたー』のチームの方は、いずれも受賞者コメントで「カラオケが大好きだった」とお話しされていました。

なぜ好きなのか、なぜずっと使っているのかを掘り下げることが、深みのあるターゲット分析になり、自然と芯の通ったアイデアが浮かびやすいです。

親しみのある課題、好きな課題を考えることはモチベーションの維持にもつながるので、その点でもオススメです。


・避けるべき課題の2つのポイント


名指しになってしまうため具体的な課題名は述べませんが、逆に企画のパワーが出にくいため、私は避けるようにしているテーマもあります。

見分けるには、特に課題ページの「表現上のトーン&マナーおよび注意点」オリエンテーション動画をチェックします。

その中で、以下のようなポイントが述べられたら要注意です。

❶ 多くを求めてくる課題

▼チェックすべきサイン
・オンライン、オフラインをどっちも必ず使うよう求められる
・認知~販売まで全てをカバーするよう求められる
・狙いたいターゲット層が複数ある
・伝えたいことが複数ある

手法、ターゲット、メッセージなど、あれもこれもと多くのことをカバーしようとすると、企画は当たり障りのない内容に収れんしていきます。

こうなると斬新さや面白さのエッジが立たず、突くべきインサイトも定まらないので、”人が動く” イメージが湧きづらい企画になりがちです。


❷ 制限が厳しすぎる課題

▼チェックすべきサイン
・使えるメディアが細かく指定されている
・表現のトンマナ指示が多い
・法規制や商標上の縛りが厳しい

逆に、使える手法や表現が限られているものも避けています。

強制的にみんなが近い切り口やアイデアで戦うことになり、同じような企画でカニバる可能性が高くなります。

また大抵の場合、これらの縛りは感情・欲求へのアプローチを制限するものが多く、販促コンペで上位を狙おうとすると厳しくなりがちです。

以上のポイントを意識して課題を選定できたら、アイデアの量産を進めていきましょう。


【 アイデア作りは ”動詞発想” で 】


課題選びが終わったら、次はアイデアを考えるフェーズです。

とはいえ、企画の経験値が少ないと、いざ色々考えようとしても取っ掛かりが分からず数が出ない、面白さもイマイチな気がする・・・ということにもなりがちです。

よくあるのが、課題商品からの連想ゲームや、製品をいかに魅力的に見せるかの視点でアイデアを考えようとすること。

このアプローチで上手くいくこともあると思いますが、最短距離ではないと考えます。なぜなら、「商品を変える」ことでアイデアを生み出そうとしているためです。

シンプルに考えれば、販促コンペは「人の行動を変える」ことが求められています。なので、商品=「名詞」ではなく、行動=「動詞」から連想するのが近道だ・・・というのが私の持論です。

そこで、簡単にこの考え方が実践できるよう、動詞を軸にしたアイデア出しをアシストするガイド「企画の組み立て図」を作りましたので、ご活用いただければと思います。


・「企画の組み立て図」でアイデアを作る


この考え方でアイデア出す際の基本的な流れに沿い、番号を振っています。

思い付いたものを書き出して、行き来してみたりすることで、切り口が広がり、正しいベクトルで数を出せるようになるはずです。

まずは良し悪しに関わらず、とにかくアイデアを発散させましょう。

【 例1 】


【 例2 】


【 例3】


出していく中で、「これは筋が良いかも?」と思える企画が出てきたら、内容を詰めて企画書に落としていきます。

このとき、①~⑤の順番でスライドに落とすべき思考が整理されているので、そのまま書き下していけば、手軽に構成の骨組みができあがります。

【 スライド構成例 】


このベースをもとに、展開案を補足していけば、整理された企画書を効率的に作れると思います。

これらのポイント意識し、しっかりインサイトを見定めて取り組むことができれば、受賞に必要な企画書の数をグッと減らし、効率的に「良い企画」の判断軸が掴めるはずです。


・・・


【 第15回の制作の流れ 】


以上を踏まえて、実際に私たちのチームが今回取り組んだ流れについて、最後に簡単にお話します。

多くの企画コンペは、多数のクリエイターの審査員の方や、色々な社内事情がある協賛企業の採点で通過が決まる審査方式なので、しっかり良い企画が出せても、運&縁が必要であることは否めません。

なので、受賞確率を高めたいなら、幾重のふるいにかけられても大丈夫なように、数を出すことは必要になります。

販促コンペの場合、応募期間は2か月ですが、しっかり質を高めながら数出そうとすると2か月はあっという間に過ぎるので、スケジュールはかなり意識しています。


・4月:課題決め、アイデア出し


どの課題をやるかの協議は最初のキックオフでほとんど決め切り、「良い企画」が生まれる可能性の高そうなものから着手しています。

仕事の合間を縫って週2のペースでMTGを組み、お互いが考えてきたアイデアを突き合わせています。

ちなみに、私たちのチームではMTGツールにmiroを使って、付箋を貼りながら案を取りまとめています。


課題を10個くらいに絞り(全然絞れてない)、各50~100くらいの切り口を出して、芽のありそうなアイデアをブラッシュアップしています。

Jackery Japanの課題を例にすると、以下のようにバラバラと案出しを重ねていき、


その中の一つの切り口で、「ソーラー発電=太陽光を貯める」という機能を使って、摩周湖の霧の缶詰平成の空気の缶詰のように「特別な自然体験(=太陽)を手元に残せる」をコンセプトにしたら面白くなるのでは? という原形ができあがりました。


・5月:企画書づくり


GWの最中、5月に入ってからは企画書づくりに専念します。

今回、私たちのチームは5案(他にチョイ役で参加させてもらったチームを含めると9案)を提出しました。

5案以上の提出となると、フィジビリ確認やリサーチを行い、PDF10ページ分をキレイに仕上げるのに、1か月は作業期間を取らないと私は間に合いません・・・。

そのため、4月中にコアアイデアをほぼ決め切り、4月末はその中から絞る作業、5月に入ったら制作と区切りを付けています。

制作において、2人のスキルと役割分担は以下のような感じでした。

プランナー(私):
・企画書の構成づくり
・企画タイトル、コピー、説明テキストの作成
・Photoshopが少しイジれるので、細かいデザイン制作を分担

デザイナー(相方):
・企画書構成のチェック
・企画書のフォーマット作成
・キービジュアル中心に大きなデザインを制作

まずは私が企画書構成・コピーをガンガン上げていき、それをもとにデザインを協議 ➡ お互いにイメージが固まったら、デザイナーに画を作っていってもらう、という役割分担でした。

ちなみに、作業工数としてはもちろんデザインの方が重く、私の担当パートは5月中旬に終わるので、それ以降は私も画作りを分担するデザイナー2人体制に切り替えて進めています。

Jackery Japan の『初日の電』は、企画書構成の初稿では以下のような原案で、初日の出ではなく日食を切り口にしていました。

※構成案の初稿を一部抜粋


この案が浮かんだとき、完全に深夜テンションでハイになった私はイケると確信し、一晩で敲きを作って相方や知人に見せたのですが、

「日食ってそんな特別?」
「太陽光なくない?」
「もっと何か、初日の出とかの方がいいかも」

めちゃくちゃ微妙な反応とツッコミで我に返り、無事初日の出に着地することができました。

アイデアを寝かせること、人に見てもらうことって超大事ですね。


・6月:最終調整

6月に入ってからは最終調整……と言いつつ、大体半分くらいはまだ企画書作りが終わっていないので、毎年焦って作っている気がします。

私たちのチームでは、このようなフローで企画書を作っています。


・・・


おわりに


以上、企画コンペ、および販促コンペの戦い方ついて、考えていたことをお話ししました。

伝えたいことが多く、大変長いnoteになってしまいすみません・・・ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました。

最後にお伝えしたいのは、実務や学業が忙しい中、何かを掴みたい、成し遂げたいという思いで、膨大な時間を割いてコンペにチャレンジする・・・そのあなたの行動自体が、何にも代えられないくらい尊いということです。

やっている最中は目の前のことに精一杯で分からないのですが、その熱をキャリアのどこかで持てたかどうかが、数年後に大きな差として現れることを、いま痛感しています。

どうか、その熱量と行動力を持てた自分を褒めてあげてください。
私も同志として、心から敬意を表します。

そんなあなたにとって、このnoteが少しでもお役に立てれば幸いです。

PRや企画、コピーの話はいつでも大歓迎なので、Xのフォローやメッセージをいただけると喜びます!(返すのが遅れたらごめんなさい!)

お仕事のご依頼もお待ちしております。

また、私の勤めるPR会社(PRAP JAPAN)では現在、PRプランナーの中途・新卒採用を行っています。

ご相談いただければ、マッチングを図った上で、私がリクルーターとなってお繋ぎすることも可能ですので、広報・PRの仕事にご興味がある方がいらっしゃれば、ぜひご連絡ください。


※追記:『企画コンペの攻略法』について、講演・講義を行いました


実は今回、販促コンペ事務局様よりお声がけをいただき、(私自身も参加者でありながら)企画作りをレクチャーする公式の配信イベントに呼んでいただきました。

これは絶対結果出さないとヤバイ・・・と思いながら参加していたのですが、何とか面目が保ててよかったです・・・!

また、私が勤めるPR会社の社内では、プランナー志望の若手を集め、販促コンペにチャレンジする有志の勉強教室を立ち上げました。

3月~5月にかけて、販促コンペを戦う上での考え方や発想法についての少数精鋭の指導を行い、計6回の講義とワークショップを行いました。

6人の若手が参加し、いずれも「販促コンペは初チャレンジ」「過去に一度出したものの通過しなかった」というステータスの社員でしたが、半数の3人が一次審査を通過、うち1人は二次審査まで通過することができました。

この講義の中では、当noteの内容に加え、特に未経験から企画にチャレンジする参加者向けのポイントを補足しました。

また、インプットはアウトプットとセットになって初めて効果を発揮する・・・という考えで、案を出すワークショップを重めにカリキュラムを組みました。

惜しくも受賞はならずでしたが、プランニングに必要なスタミナやモチベーションが身に付いたとの声をもらい、結果につながったので良かったです。

他、過去に大学で臨時講師として、企画作りについて講義した経験がありますので、企業・学校等での講演・講義のご依頼がございましたら、下記のメールアドレスまでぜひご連絡ください。

丸山 優河
Twitter:
https://twitter.com/marupoke15
MAIL:marupoke9415@gmail.com

※掲載内容は私個人の見解によるものです。所属する企業の立場や見解を反映するものではありません

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