れいん

書くのが好き。表現することが好き。

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心機一転

随分と躊躇しましたが、やります! ショートショート投稿! たぶん初めましての方が多いかな、と思います。れいんと申します。 長らく二次創作で小説を書いていたのですが、ここ数年その熱量を注げる対象に出逢えておらず、けれども「何か書きたい!」という意欲だけが自分の中で燻ってまして。 なら書くののリハビリを兼ねて毎日1本SSを書こう! と決意し、テーマを「その日の誕生花の花言葉」と定めたのが先月中旬。そして今に至るまで、毎日こつこつと1日1SSを継続して書いている次第です。 まと

    • 【ショートショート】我が愛しのナルキッソス

      「いつか僕がこの花になってしまったら、君はどうする?」  唐突な問いに香助はたじろいだ。春休みの校内の一角で茉白が愛でているのはスイセンの花だ。白い手が優しく花弁を撫でている。スイセンの花。美しく小ぶりな様子が茉白を彷彿とさせなくもない。俺はどうするのだろう、と香助は考え込んだ。全くのお伽噺と思わせてくれないのが、時折どことなく透き通って見える茉白という少年だった。彼ならば本当に花となって消えかねない。そうして香助が考え込んでいると、やがて茉白がふはっと笑った。 「ちょっ

      • 【ショートショート】完璧な彼女の唯一の弱点

         白鳥玲子は全てにおいて完璧だ。成績優秀、眉目秀麗、両親共に資産家で、生まれながらのお嬢様。優雅な所作に堂々とした態度。一分たりとも隙を見せない。そんな彼女だから周りはしばしば圧倒され、時には謂れのない悪口を言う阿呆すら現れる始末だった。  そんな白鳥玲子にも、たったひとつだけ弱点がある、と言われている。 「ねぇ、あきのさん。聞いていらして?」  それが彼女だ。和泉あきの。白鳥と同じ18歳。涼やかな顔をして誰が相手でもつんと突き放す。そんな彼女が白鳥玲子の弱点らしい。も

        • 【ショートショート】蝶と花

           ねぇ、どうしたの? 寂しいの? と君が言う。君は今日も私に寄り添って、ふわふわと羽根を揺らしている。 「だったらなんだと言うのよ。仕方がないでしょう、ここには私の仲間はいないんだもの。私、ずっとひとりぼっちよ」 「そうかぁ。それはさみしいね。とてもとても、寂しいね」  また羽根を、ふわふわ。君の声はいつだって優しい。でも優しいばかりで何をするでもない君は、私にはむしろ残酷に思える。君だって私の仲間ではない。自由な蝶々と、地に根を生やした花。私は仲間を探しにも行けずひとり

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        心機一転

          【ショートショート】悪魔の誘い

           無謀な試みであることは分かっている。神の御業だ。人が為していいことではない。そんなことは分かっている。悪魔の囁きか、悪霊に取り憑かれてしまったのか。そんなことは分からない。否、悪魔などという非科学的なものがいるならば、それは彼女を殺した奴等のことだろう。  彼は科学者だった。生命の起源を探究するひとりのつまらない学者だった。ゆえにこの無謀な試みを実行しのうと思ってしまったのか? 生命とはなんたるかを研究し続けてきた身だからこそ? 嗚呼、そんな馬鹿な。そんな馬鹿な。私は科学

          【ショートショート】悪魔の誘い

          【ショートショート】喫煙所での逢瀬

           なんでも先回りしてやってしまえる奴がいる。そいつは要領が良く、周りを良く見ていて、さらりといろんなことをやれてしまえて、いわゆる先見の明があるというやつなのか、彼が携われば大きなミスはまず起きない。そういう奴が現実にいる。晴香の隣にいるのはそういう男だった。名を、須藤椿という。こんな名前だが男である。  今日も隣の席からは若い女子の声が聞こえてくる。須藤さん、昨日は本当にありがとうございました! いやいや、大したことしてないよ。無事に話がまとまって良かったね。はい、ありが

          【ショートショート】喫煙所での逢瀬

          【ショートショート】神を描く者

           天才だ、と何人もの人に言われてきた。子どもの頃からそう言われて育ってきた。絵を描くたびに天才だと周囲が騒ぐ。この子は異能の天才だ、と。その言葉が鬱陶しくなってきたのは一体いつのことだったか。  彼は集中して鉛筆を動かす。何枚も何枚もスケッチを描く。モデルの女は何も言わない。動かずに何時間も過ごすモデル業は相当に疲れるものらしいのだが、彼女は何も言わずに彼の絵に付き合ってくれている。これで何枚目か。この優雅な女性を紙に描き留めようとするのは。  彼は鉛筆を動かし続ける。黙

          【ショートショート】神を描く者

          【ショートショート】ロマンティックな恋をしたいの

          「あたくし、ロマンティックな恋をしたいの」  はぁ、と側仕えの騎士が気のない返事をする。姫君はといえば頬杖をついて空を見上げてばかりで、騎士の空返事を気にする素振りもなくこう続ける。 「お父様が決めた顔も知らない人と結婚するなんて、イヤよ。あたくしは運命の人と運命的な出逢いをして、運命的に結ばれたいの」 「お子様の夢ですねぇ」 「なんて言われたって構わないわ。だってあたくしの知ってる男の人ってつまらない方ばかりなんだもの。ああいう誰かと一緒になるなんて、つまらない人生だわ

          【ショートショート】ロマンティックな恋をしたいの

          もの書き100問100答に答えてみた

          せっかくnoteでショートショート投稿するぜってなったんだからと、前から気になってたやつに回答してみることにしました\('ω')/ お題はこちらの記事からお借りしました。楽しい企画をありがとうございます! 1.どんな作品を書いている? 最近はほのぼの、まったりしてる話を書いています。時々しんどい話が混ざる。 このアカウントでは一次創作のSSを投稿していきますが、二次創作では基本「推しをしあわせにしたい!」というタイプです。 2.どんな作品を書くのが一番好き? なんだか

          もの書き100問100答に答えてみた

          距離感の話。

          パートナーとのことを考えている時に、割とよく頭を過ぎる人がいる。 人というか、どちらかというと、彼との関係性に思いを馳せているのかも知れない。 ただ一緒にいるだけ、ただ寄り添っているだけ。その距離感がとても心地好くて、随分と甘えていたのを覚えている。 彼の名前は、Nくんという。 付き合っていた頃の僕とNくんの関係性を振り返る時に、僕が意識して使う表現がある。 「とても都合のいい相手」。もちろん、敢えて悪い言い方をすれば、だけれど。 話したい時、一緒にいたい時に連絡して、

          距離感の話。

          すごい、noteって続けてるだけでも褒めてくれるんだ。記事は2回しか書いてないのに。やさしい。

          すごい、noteって続けてるだけでも褒めてくれるんだ。記事は2回しか書いてないのに。やさしい。

          忘れてたもの。

          僕は書くことが好きです。 でもそういえば、もうひとつ好きなことがあったなぁと思い出して。 少し前に部屋の大片付けをしていた時に、これはもう使わないかな、でも捨てられないなあ…と思って、処分しなかったものがありました。 僕にしては珍しく、昔からいろいろとため込んでいたものを、思い切って処分しまくった大掃除だったのです。でもそれは、それでもやっぱり捨てられなかった。 水彩色鉛筆と、透明水彩セットなるものです。 そうはいっても、後者なんて使ったこともない。 箱には「固形透明水彩

          忘れてたもの。

          やりたいことができました

          満月の晩、背中を押されるままに、まずは登録してみました。 僕のこと、僕が好きなもののこと、少しずつ書いていけたらいいな。 ご縁がありましたら、どうぞよろしくお願いします。

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