見出し画像

少しずつ、仕事のやり方を変えていく。

仕事の9割近くの案件でリファレンス資料を提出します。「こんな感じでやってみますね」って。サンプル画像やサンプル動画を元に互いの擦り合わせをしていく。

まぁ仕事で、多くの人が関わることだからそれはいい手法。大抵は見たことがある何かに近い感じには仕上がる。なんとなく、リファレンスとかサンプルで自分を含めて、みんな安心したいのだろうなと。

ただまぁこういう仕事をしていたら、それこそAIには敵わないよなと。膨大なデータからリファレンスを無限に抽出して、ちゃんと必要なものを整理して組み合わせて、すごいスピードでカンパケまで制作するわけだから、そりゃそっちの方がいいです。お得だよな。

そりゃ、ゼロから何かを生み出すなんてことはなく、どんな手法をとったところで、結局のところ、必ずや先人の作った何かの模倣ってのは入り込んで来るし、何かしらの組み合わせの妙みたいなもので表現することにはなるんだけども、本当にこの手法でいいのだろうかと疑問があります。

でも、僕は、見たことのないものが見てみたいし、よく分からないものがいいよなと強く思う。まだAIに気が付かれていない、みたことないものや、理解できないもの。例えば、子供が描いた絵のような。
なんでもない、クライアントワークでも、そういうものを少しだけでも意図して入れ込みたいなって思っています。
これは自身の承認欲求というわけではなく、人間として関わらせていただいたからには、真摯にそういう仕事をしないといけないんじゃないかと思うわけです。

いくつかの許される案件では、あまりリファレンスを具体的に提出せずに進めてみています。許してくれるクライアントさんに本当に感謝です。

実際進めてみていて、ひとつ言えるのは仕事への緊張感がすごい。そんなに図太いタイプでもないので、不安で寝れない夜もある。
参加するメンバーが、ほとんど会話とテキストのみによってイメージを擦り合わせる作業は、ちょっとした軋轢も生まれたりするけど、お互い信頼をせざるを得ない。作業の中で、ものすごいたくさん話し合いの時間があって、これこそが財産だよなと。
もちろんケースバイケースだけど、なんとなく、これからはこういう仕事の仕方を実践していきたいと思うわけです。

日々の仕事の中で、あまり型にハマらないよう、少しだけ新しいやり方や、考えたことを試していく。ほんの少しの勇気を持つだけで、仕事というのはまるで景色が変わるもんだなと思って、なんだかとても楽しい毎日です。

しばし、眠れん日々が続くことが嬉しくもあるという、変なテンションです。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

良い曲だ、良い記事だと思ったらサポートをお願いいたします。次回の制作費にいたします。