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#26 学びの楽しさをデザインする 〜古代ギリシャから学ぶ現代教育のヒント〜

休み時間に運動場の端に数人の中3生徒が集まっているのを見て、何をしているか声を掛けたところ、教室で飼っているトカゲの餌になる虫を捕獲しているという予想外の返答に驚いたオカマサです。いつからトカゲを飼っているのやら。

さて今日は、「学校での学びを楽しくするには」についてお話します。

学ぶことが楽しいのは、仲間と会話しながら、新たな発見ができることが繰り返されるからだということについて、先日の記事でお話しました。

古代ギリシャ時代の「学び方」を学ぶ

古代の学びの風景からも、みんなで会話している様子が見受けられます。遊びと学びを分離することなく、ゆとりの中で会話をしながら思考を深めていったのが古代ギリシャの時代だったということを、今こそ現代に生きる私達は歴史から学ぶ必要があると思いました。

今の学校に目を向けると、残念ながら「授業」では「学び」と「遊び」が切り離れていることがあります。「寿司」の「ネタ」と「シャリ」のように、「学び」と「遊び」が一体になった「授業」になるには何が必要かを考えてみました。

「寿司」の「ネタ」も「シャリ」も単体で食べることもできますが、一緒にした方が「美味しい」です。「授業」に必要なことは、この「美味しい」です。「授業」で言うと、「楽しい」ではないかと思います。

とはいえ、「授業」の内容は決まっており、子どもたちがすべての内容に興味関心があるわけではありません。最近、学校教育を否定する発信をよく目にするのですが、現場のものからすると、「学習指導要領を見て」と言いたくなります。学校で学習する内容は、決まっているのです。その中で、多くの学校の先生は工夫して「楽しい」をデザインするため、日々チャレンジしています。

学び方で「楽しさ」が生まれる

私が最近の学びで感じたことは、「楽しさ」は「内容」だけでなく「学び方」にも影響するということです。私の学びはオンラインが多いのですが、この学びの楽しさは、仲間とのつながりと対話があることです。毎週決まった時間に集まり、他愛のない話もしますが、対話することで新たな学びを得ることができます。そこに集まる人達が同じ学びを得ているとは限りません。一人ひとりの中で学びが生まれ、次の学びに向かっていく原動力につながるのだと思います。

今、学校では、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を推進しています。これまでの学び方を見直し、子どもたちで学び合い、その中から学び取る。この「学び方」は古代ギリシャ時代の「学び方」に立ち返っているように感じます。どの学校も、「授業が楽しい」と子どもたちが感じられるよう、様々な取組を試行錯誤しながら日々過ごしていることと思います。

学ぶ楽しさを感じた子どもたちは、自ら学び続けることができる大人になります。予測不能な社会では、「自ら学ぶ」というアイテムが最強です。このアイテムを学校で装備して、社会に送り出すことが、これからの学校の役割だと思っています。

次回は、私自身の学びの原動力は何かについて振り返ってみた話をお届けしたいと思います。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ご支援いただける方には、全力で感謝申し上げます(^_^)/