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医療から学ぶブランディング成功法

今日は難しい内容です。
ブランディングにおいて、
どのように人を説得するのか?
継続させるのか?
どこまで執着するべきなのか?

医療もブランディングも一番の難所は、この点であると思います。

今回はある出来事から、医療における患者のコミュニケーションに興味を持ち少しだけ調べてみることで、今まではある意味謎に包まれていた世界一流のブランディンブブティックの戦略との重なりと学びをシェアしたいと思います。

ブランディングを企業に対する医療行為と例えることもありますが、
それはブランドデザイナーの身でありながら、そこまで大変なものではないだろうと恐縮をしていました。

最近は特に、私はブランドコンサルタント 兼 デザイナー(あるいは顧問)などとして呼んでいただく場合、医療系の会社(表現が繊細な業界)や団体様にお声がけいただくことも多く、
不意にいただいた言葉として、

『ブランディングと医療は似ている。

医療も積極的に治療を受ける人は、どのような治療であれ、長生きするという統計もある。

ブランディングもそうなんですね。』

という言葉でした。


クライアントあるいは、一般の方のご意見としては、『やる気にさせるのも、継続させるのもブランドデザイナー側の手腕であろう』ということであると思います。

これはごもっともなのですが、専門技術を活用して、多くの患者を救うことを目的としている場合、例えば強く拒否する対象者ではなく、他のやる気のある方を救うのではダメなのか?
ということも同時に考えられます。

私自身は、患者側の意思決定者=会社の役員レベルがブランディングに非常に消極的な場合、見送ることを提言することもある。

私はデザイナーでありながら、事業も持つ身としては、不明瞭なものへ投資する恐怖もわかるし、説得ができても、途中で決裂する危険性が高い場合、どう考えても相手のためにならない
からだ。

では、お医者さん達はどのようにしているのか?

医者の患者に対する正しい説明と認知(インフォームドコンセント)に対する色々な判例を見てみました。
すぐに調べて出てきたのは、医者は医療を拒否する患者がいても、患者に十分危険性を伝えられなかったとして、医者側が法的責任を負わされてしまうケースもあるとのことだ。
また、基本的に正当な理由がないと患者の診療を断ることもできないらしい。

普通の忍耐力なら、
病院が満床だからしょうがない
もう三回説明した
とか思う、または言ってしまいそうなものだが、、、

ブランドデザイナーは自由そのものなので、同じ人間として、大変難易度が高く、法律にも縛られ、人を救う仕事をしてらっしゃる方々に敬意を示したいと思いました。

さらにわかりやすい事例をまとめた漫画を見つめたので、貼ってみます。

この漫画においての医者から患者に対する説明とは、
・専門用語を使わず、誰でも理解できる言葉で話す
・しっかりとエビデンス(証拠を出す)
・対象は人なので、心に寄り添う。未来の話を交える

が含まれているものがよしとされているようです。

医療のコミュニケーションをブランディングに置き換えてみる。その学びとは?

・専門用語を使わず、誰でも理解できる言葉で話す
ブランディングもそもそもその言葉自体が難しく、国内には十分な教科書もないので、説明する側がしっかりと経験のもとに噛み砕きシーンごとに説明を行う。

・しっかりとエビデンス(証拠を出す)
ブランディングがいくらになるのか?具体的どうなったのか?
その事例を提示する。自分のものも含まれているべきでしょう。

・対象は人なので、心に寄り添う。未来の話を交える
国内では、クライアントは獲れるだけ獲りますが、海外ではそうしません。
同じ事業を展開している会社からは断ります。
それは改めて考えてみると、患者(または、顧客)との心理的な融合が、本当にクオリティの高い将来へのプランニングや実行を生む。
ということでしょう。

ほぼ自分の勉強のシェアになってしまいました。
非常にベーシックな話に回帰するようですが、結局のところそういったものの積み上げが、国内から非常に強いブランドを0からでも作れる学びなのかもしれません。

ではまた:)