マスブチミナコ

フッ軽すっ転び芸術家🏄‍♀️カオスを愛する多言語話者🧠ASD+ADHD

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  • 自分の文化を取り戻す

    過剰適応を重ねてきたひとりのASD女性が、自分の文化を取り戻すストーリー

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その苦しみに、ひとつ角砂糖を

中学2年生のときだったと思う。担任の先生は、国語の女性の先生だった。ショートヘアというよりも「短く刈り上げた」という方がピッタリくるようなサッパリした出で立ちで、お腹を突き出すような立ち方をして、いつもベストを羽織っていた。 その先生が教壇で話したことを、20年近く経った今でも細かいところまで覚えている。国語を通して人生を豊かにすることをたくさん教えてくれた。 中でも素敵だと思ったのは「本は注文しない。出会うものだから」という言葉だ。今ほどすぐに欲しい本が買えなかった時代

    • ぬるりと粘度を持った冬季うつの日々

      頭の中にただ文字を流し込んでいきたいという欲望を常に抱えて生きている。 小さい頃は車に酔ってでも本を読み続けたし、文字を見ると吸い寄せられるように解読しようとしていた、と母から聞いたこともある。 だけど自分の求めているような文字の連なりに出会えることばかりではなく、また自分が読めるだけの体力を持ち合わせていない時もあり、どちらも悔しい。今は両方が入り混じった状態・かつ後者寄りである。 冬季うつの状態はもういつからだったか。 少なくとも10代の頃からなので結構なベテランなはず

      • 距離を出して捉え直す、掴めない自分と分からないままの世界

        「Salut, comment ça va?」 外国語レッスンのときにしか起動しないSkypeに連絡が入って、おや?と思うとフランス語の先生からだった。 「元気?今何してる?」「動画見てたよ」「いいね、どんなの?」「これ」「君は本当に日記が好きなんだね!」 不安なところは辞書アプリを使いながら、短いやりとりが続く。ずいぶんフランス語でもできることが増えた。 先生は「ふと時間ができたから送ってみた」とのことだけど、こういう連絡がとても嬉しい。 以前もしばらくレッスンを受け

        • 自分の文化を取り戻す-脳特性と言われても

          Twitterのプロフィールから「ASD+ADHD」の文字をつけたり外したりしている。今は外したいターンだ。 ここ数日の急な寒暖差と、忙しかった疲れと、昨日の美容院でつけてもらったヘアオイルの香りで起きた頭痛を引きずっている。 セットしてもらいたいとき、これからどうしたらいいんだろう。無香料のヘアオイルを持っていくべき? さて、脳特性。 わたしはこの脳特性といふ概念を、自分の今の人生とどう結びつけていけばいいのか、まだよくわからないでいる。 というのも、36歳まで知る機会

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          新年といろいろ

          ふと「あ、ポメラ、Bluetoothキーボードとしても使えるんだった」と今朝急に思い出し、iPadのキーボードとしてポメラを接続してこれを書いている。コワーキングスペースに寄りながら買ってきた甘酒ココア。新年ぽい。 年末年始はただでさえ疲れが溜まっていたのでゆっくりする予定だったのだけど、年明け早々から胸の痛むあれこれが発生してしまいましたね…。穏やかな日々が戻ってくるようにと願いながら、しかしながら一方でわたしの情報処理が追いつかなくなりそうなので、主にSNSをセルフで制

          新年といろいろ

          2023年の自分まとめ

          深津さんのnoteを拝見してわたしもやってみます! たくさん書きました 「制限をつけずに書いてみよう」としたら、タワーができました。おかげでメンタル大崩れすることが減ってびっくり。「脳の外に出す」って大事なんですねえ。 旅をしました 9月に岡山、11月に生誕地の種子島、12月に大阪。太陽の塔リアルミートも達成!コロナ禍で遠出できなかった分、あちこちに足を伸ばしてみて、いい思い出になりました。 本をたくさん読みました ここ数年、本を集中して読めないと感じることが多く

          2023年の自分まとめ

          光の中へ潜るなら

          今年の11月に、自分が生まれた場所をたずねた。 久しぶりの飛行機に乗って、そこからまたフェリーで小さな島へゆく、両親と祖母と過ごす3泊4日の旅だ。 生まれた場所は遠くて、ふらっと出かけられるようなところじゃない。 でも、そのほうが特別に感じることができて良いような気もして、心のどこかで安心しているところもある。 いったい故郷からどれくらいの距離に住むのが心地よいものなんだろうか? もし目安となる数値があるのなら知りたい気もするけれど、きっと自分の言葉にならない感情を言葉で

          光の中へ潜るなら

          自分の文化を取り戻す-足下

          やっと目の疲れがとれてきた。 ポメラで思う存分に自分のためだけに脈略のない文章を書き、「またnoteをたくさん書きたい」という思いが自然に指先から文字を打たせた。やっとまた楽しく書ける時が来たのかもしれない。 わたしは活字中毒だ。 言葉にできることは全て言葉に置き換えてしまいたいとすら思っている。その裏には「言葉というものが根本的に好き」という嗜好の部分と、またそれと相反するような「言葉に表せないものをわたしはいつも掴み損ね、人の気持ちを蔑ろにしてしまう」という実体験を含ん

          自分の文化を取り戻す-足下

          自分の文化を取り戻す-ヒールと東京

          もう見送った電車はこれで3本、次の電車がぎっしりと人を乗せてわたしの目の前に姿を見せ、ああこれも無理そうだ、と目線を落とす。 今までのわたしは、ずっと「無理矢理にでも電車に乗る人」だった。急がなくてはいけない理由があるわけでもないのに、無理矢理に乗っていた。今乗らないと、もう前に進む意欲が湧いてこないかもしれないと思って怖かった。 それは、わたしがあらゆる場面で抱える不安に通じていた。 世界から、取り残されたくなかったのだ。絶対に。 金曜日の19時前。 そもそもこの時間

          自分の文化を取り戻す-ヒールと東京

          ポメラとの1週間

          こんなに忙しい12月ははじめてかもしれない。 「師走っていうけど、わたしは走ることなんてないわ~、仕事もないしねえ・・・」 なんて自虐するのがすっかり癖になるほどに社会とのつながりは薄かったし、そもそも冬になるといつも心も体もガクッとパワーダウンしてしまう。 今年、いつもと違うことがもうひとつある。デジタルメモ「ポメラ」を買ったことだ。まさに今それを使ってぽちぽちと文章を書いている。 言うなれば小さめのワープロという感じだろうか? 物理キーボードはやさしい押し心地で、キ

          ポメラとの1週間

          作ったら見せたいもん

          うまく書けないという状態、いわゆる「ライターズ・ブロック」になっている人は、作りたいもの自体の執筆は止まってしまうのに、その他の書き物はできることも多いという。 現代でいうと、「必要な書類は書けないのに、SNSにはたくさん投稿する」も近いものなのだろうか。 「書く」という行動自体は同じなのに、不思議だ。 わたしもこの状態に陥ることが、しょっちゅうある。 まさにここ数日も、noteで新しい記事の作成画面を何度も開いていた。 時には画像を設定してみたり、タイトルを設定してみたり

          作ったら見せたいもん

          自分の文化を取り戻す

          キッチンの照明はペンダントライトで、形も明るさもとても気に入っている。 そのライトの光がまつ毛に当たって、視界にキラキラした形が映り込むのは、実はもっと気に入っている。 これは物心ついた時からのお気に入りの時間で、他にも目を擦った時に浮かぶ色形を楽しんだり、やたら光に魅入られることが多かった。 おそらく脳特性によるものなんだ、と40手前で知ったときはびっくりしたけれど、今は、過去に抑え込んできた自分に再会したような気持ちになる。 先日、第10回成人発達障害支援学会横浜大会の

          自分の文化を取り戻す

          へんなかんじ

          パソコンのキーボードをカタカタと気が済むまで叩いて気が済むまで自分の好きなことを書きたい、という欲望を、ここ数週間ずっと頭の隅にゆるしている。 だけれど、なかなか勇気が出なくてやっていない。 わたしは思考を言葉なり色形なりに変換し始めると止まらなくなって、普段抑圧している領域を簡単に破ってしまったことが幾度となくある。 少なくとも、泣いても問題のないタイミングでしか好きなように文字は書けない。 と、言いながら手書きのノートのページが今までにないスピードで埋まっているので、その

          自分をやっつけようとする自分に気づいた、ここ最近のはなし

          家に置いてあった野菜ジュースをチュウチュウし、QueenのBohemian Rhapsodyを聴きつつ、足の裏で百均のツブツブしたボール的なものを転がしてこれを書きはじめたところです。 今日の神奈川は少し雨も降ったし、1日を通して曇っていました。 服はすっかり、長袖です。 もう半袖に戻るような気温にはならないんだろうか? 先週忙しくてバタバタしていて、今日はやっと自分のリラックスタイムであるノートかきかきができて、ほっとしています。 わたしは紙に何かを書き(描き)出すことが

          自分をやっつけようとする自分に気づいた、ここ最近のはなし

          記憶との新しい旅

          隣のおうちの誰かが、鼻歌を歌っているのが壁越しに聞こえてくる。わたしがよく座っているキッチンの隅っこだ。 文章を書きたいな〜とここ数ヶ月の間思っていたのだけど、どうしても途中で筆(キーボード)が止まってしまう。ならば短くてもいいしスマホの充電がギリギリでもいいからいい加減に書いてみようと思った。 手元のお気に入りのホーローのマグカップには水道水を入れて飲んでいる。 ところで、数ヶ月前から自分の記憶の問題に向き合っている。 幼い頃からずっと自覚はあったのだけど、主治医と根気

          記憶との新しい旅

          書いて書いて書いて

          昨日届いた365デイズノートに、あれこれと書いています。 用途としては所謂「なんでもノート」で、今年に入ってから、無印やクロッキー帳などにばしばしと絵や文字を書く習慣がついていました。 これで今年に入って5〜6冊目くらいかな? (わたしの使い方みたいなものも、もしかしたら後々に書くかもしれません) 手でわざわざ書く効能というのは、もうたくさん語られていると思うのでここでは割愛させていただきたいと思う。 本当に不思議なもので、手を動かすということでしか気づけないことがいっぱい

          書いて書いて書いて