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言葉のおまじない「素敵!」

私にとって

「素敵」

という言葉には、
お姫様のような、上品で高貴な人が使う言葉のようなイメージがあった。

おそらく
幼少期に見ていたアニメの中で、プリンセスのキャラクターが頻繁に言っていたことと、
実際に身近で言っている人を見たことがなかったからだ。


ふわっと、褒める


例えば、目上の人の言動やファッションなどに対して「いいな」と思った時。

「こういうところ、いいなと思いました」とか
「それ、可愛いですね」だとか。

ダイレクトに伝えてしまうと
なんだかこちらが上から目線で言っているような印象を持たれてしまうのではないか、と不安に思ってしまうことがある。


そんな時


「素敵ですね!」


という伝え方は、相手に対してどことなく
“敬意”のような、“憧れ”のような。
そんなニュアンスが自然と生まれるような気がするのだ。


さらに、目上の人に対してだけではなく

男性、女性問わず使えるという利点もあるように思う。

女性から男性に対して。
男性から女性に対して。

「素敵ですね!」

と言われて、不快に思われることは少ないだろう。

具体的に褒めてしまうと
これまでのイメージも少なからず影響してしまうため、ほんの少しの言い回しやニュアンスでも、相手の受け取り方に誤差が生じてしまう可能性もある。

だから、ふわっと、褒める

そんな時に「素敵」という言葉は、万能のように感じる。


魅力を、伝える


時に、レッスン時。

“声”が素敵。
“表現”が素敵。
“曲の解釈”が素敵。

など…。
「上手」か否かではなく
ただ、その魅力的だと感じた部分を素直に伝えたい時。

「素敵」という言葉には大変お世話になっている。



そしてこれは、日常会話でもよく使える。

その考え方、素敵。
その伝え方、素敵。のように

「正しい」か否かではなく
自分が感じたその人の“魅力”を伝えるため。


「素敵だと思っている」
「その良さを認めている」
ということを、相手に伝えると

魅力的である相手のことも
誰かの良いところを素直に認められている自分のことも

「素敵」と伝える前よりもさらに少し、好きになれているような気がする。


「素敵ね!」

なんて、おとぎ話の世界での言葉であって
この時代、この世界で
誰かに言葉にする日は来ないだろうと、昔から思っていた。

…しかしある時、
こういう言葉を恥ずかしがらず、躊躇なく使えるような女性になりたいと思った。

それが私にとっての、“素敵な女性像”である時期があったのだ。


相手の良さを、相手に伝えるため。
「素敵」という言葉を使っている自分。

合わせて少しテンションの上がる言葉。
今となっては素敵な“おまじない”である。



2024.2.1


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