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自分と自分達 :シのようなモノ
はじめから終わりを覚悟していた。
それなのに、終わりのタイミングをずらしていた。
永遠や永劫や「ずっと」なんて意味がない。
どこまでなのか、わからない出来事は、そうやって片付ける訳だから。
子供のふりができなくて、大人になりきれなくて、ただ甘えていたのかもしれない。
わかったような台詞ばかり並べて、好かれようとしていた。
「僕」や「俺」あるいは「私」なんて主語を使わずに、誰が言ったかわからない
Decade? No. A score of years.:狂い歌
足音聞こえて
止まることなく
吾、進みたり
過ぎたりし時の声
我よ我よと
呼び止める
見ずともわかるその姿
己の業
咎と知りながら
吾は無情
許しを乞わず、道ゆかば
音のみならず
匂い立つ
書の店見れば
胸苦し
それでも
夢と言い聞かす
嗚呼、憮然。
嗚呼、不様。
吾の後に
聞こえし罪の声
匂いし罪の香
それでも流せぬ空涙
吾子の為と嘯くも
それは嘘
吾は罪悪を感じぬ。
キャバクラの詩:狂い歌
人生暇潰しかと
嘯いてみたけれど
それは虚勢
あな悔し
あな憎し
落ちる楓の葉
この心を喩えたとて
池の水面を彷徨い
そして沈む事を許されじ
あな悔しこの心
あな憎しこの心
未練無しと偽って
平然と喰らう
冬苺
それは惰性
薄紅暈し
せがむ人肌に
世の全てを引き換える
享楽
ただ虚し
然りとて
人の業
それも人生だと
自ら慰めて
ただ求めし恋慕の情
あな悔しこの体
あな憎しこの体