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やってやれないことはない23話 『管理職信任投票基準』

病院組織の実態構成は、いくつもの専門技術者としての縦割り集団の集合体です。

科長、課長、師長、所長の管理職がセクショナリズムを優先することにより、各部署が背中合わせに責任を擦り付けあい、仕事の本質より部署を守ることに傾注することが問題の根となります。

これを解消するには、縦割りのセクショナリズムに対して横串を刺す必要があります。

管理職の集団が、何でも話し合える関係となり連携がスムーズにいき、これが一つの塊となって横串を刺すとしたら、何が変わるでしょうか。

下位集団の一般職員は、上司の考えに影響を受けます。
これは、尊敬から軽蔑まで多種多様です。

管理職に対する認識は、この集団の団結と融和によって質、能力の平準化をもたらしその結果として、一般職員集団の人間関係が、安定的な組織になっていきます。

つまり、管理職集団の人間関係が、そのまま一般職員の人間関係に反映され、全体的にスムーズな連携の取れた組織になることができます。

前回の「病院業務通達22」はこれに沿った形にしていくために行った仕掛けの発出です。

注意しなければならない事として、評価方法においては、絶対評価に終始し、相対評価は一切行わないことが鉄則です。

一等や金賞を決めるコンクールや競争ではありません。
各管理職が、結果に対してどのように対応していくべきかの方針を組み立てるものに使うこととして位置付けています。

真剣に上司が部下のことを考え、部下が上司のことを考える組織となるきっかけを与えようとしています。このことは、幾度もしつこいほどに朝礼で伝えていきます。上司と部下の正しい緊張感は、お互いに相手のことを考えるところから始まります。
それが、新生となるこの病院の姿となれば、過去に戻ることはありません。

そして結果は・・・・・。

            管理職信任投票基準
この信任投票は、管理職(課長・科長・師長・所長)としての資質と素質について、法人を発展させ職員の福利厚生の向上を託すにふさわしい人材であるかどうかの信任不信任を確定するものです。
この結果に基づき、信任を得られないと思われるほど低い信任得票の者は、降格、減俸、配置転換等処待遇変更が発生します。
各自、責任を持って投票してください。
以下の7項目について例示を参考として、信任不信任を投票していただきます。当日投票用紙に○✖をつけます。

① 下に方向を示す     
目標方針を明示している周到に計画をしっかり立てている
計画に部下を参画させている
果断である
意思決定が早い
不必要なリスクを避けない
指示が的確である

② 事に前向きに取り組む  
仕事熱心であり、勉強家である
強力なリーダーシップをもっている
自己中心的でなく、積極的態度がでている
大義名分を優先せず、公正な判断力と決断力を持っている
自己管理ができ、責任感が強い
目標を達成しようとする意欲が高い
いつもチャレンジ精神を持っている
これでいいのかという問題意識を持っている
考え方が柔軟で自分の経験にとらわれていない
やらなければならないことを放置せず果敢に行動している

③ 下を育てる(部下の成長を願う)
仕事を見守りながら任せている
重要な仕事を与え、考えを教えた上でまかせている
細切れの仕事ではなくひとまとまりの仕事を与えている
目先の事にとらわれず部下の成長を考えている
できる部下をいつも側に置かない
将来何が必要かを考えて、長期的に部下を育成している
失敗が経験となるよう指導している。

④ 仕事を教える
仕事の教え方が上手である
適切な助言、援助をしている
手取り足取りでもなく、放任でもなく自信をつけさせている
部下の理解を確認しながら仕事を教えている
ヒントを与えて考えさせている
改善すべき点をいっしょに考えている
失敗の原因を考えさせ、解決のヒントを与えている
自分から先に行動し、やってみせている

⑤ 下と意思疎通をはかる  
部下に必要な情報は、早く正確に伝えている
仕事の指示だけではなく、目的・背景・状況について説明している
提案や意見具申を握りつぶさず一緒に考えている
部下の意見をよく聞き、気軽に相談にのっている
部下一人ひとりの仕事の状況や、個性や特長をよく知っている
失敗をしたとき、充分に向き合って話している
出来ることと出来ないことをはっきり説明している

⑥ 仕事をしやすい環境をつくる 
職場内を自由闊達な明るい雰囲気にするよう心がけている
部下の仕事がしやすいように他部署と交渉調整する
責任を部下に転嫁していない
言行一致、約束を守っている
部下をえこひいきしていない
部下の悪口を影で言っていない
部下の役割と責任を明確にし、部下同士が積極的に協力し合う環境を作って
いる

⑦ 下の仕事を正当に評価する 
成果に応じてきちん褒めている
叱るべき時はきちんと叱っている
いい仕事をした時はそれを認め、さらなる上司に伝えている
部下の成果を横取りしていない

次回はこの結果公表です。

どのような結果が予測されるか楽しみです。

皆さんの予測が正しければ、この病院の動的方向性を理解していただけることと思います。

このnoteは、私の人生において成功・完結・失敗・後悔などのストーリーです。 若い皆さんのヒントになればと思って書いています。 書いてほしいことがあれば、気軽にご連絡ください。 サポートは結果であると受け止めておりますのでよろしくお願いいたします。