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休職中の旦那くんとの付き合い方

我が家には、今適応障害になって休職中の旦那くんがいる。

夏前、突然仕事にいけなくなった。

詳しくは、こちらを読んでいただけたらと思う。

旦那くんはもともと、あっけらかんとした性格で、
仕事は自分の好きなことをするためにやるものだ、という考えで働いていた。
自分の趣味や飲み代、私との旅費やおいしいものを食べるために稼ぐ、といったのが彼のモチベーションとなっていた。

私はもともと医療従事者で、自分のやりたいことを仕事にすることができて全身全霊で色々関わっていたら、うっかりパンクしてパニック障害になってしまった『エンジンフルスロットル人間』なので、旦那くんと出会った時、彼の仕事を割り切って働く姿勢に少し驚いた。でも、オンオフが上手に切り替えられて息抜きがうまいところをみて、「こうやって働く方が、長く仕事が続けられるのかも」と思ったし、旦那くんが仕事を少しは楽しんでいるところも見ていたので、この人はこういうバランスがいいんやろなと思っていた。そして、自分と違うタイプの旦那くんから得ることも多く、彼の「大丈夫、なんとかなるから」という懐の深い?考えなし?見通しを立てたがらない?まあなんとでも言えるが、なんでも笑い飛ばしてくれるような考えが軽いところに惹かれて結婚したのだった。

でも。

適応障害になって休職になった旦那くんは、少し変わってしまった。

あの自信満々な性格はどこかへいってしまい、
テレビをつけると聞こえないくらいの小さな声で話すようになった。

顔は見るからに元気がなく、彼から面白い話もひとつもでてこない。

なんなら、私と話すのもしんどそう。

口から産まれた疑惑のあるおしゃべり5歳娘ねねと話すのはもっとしんどそうだったし、顔には1人にしてくれと書いてあるけれど、背中をみると寂しそうで不安そうで、とても彼1人で生きていくことは難しそうだった。

私はこんな人のことを、本当に好きになったんやったかな。

こども2人いて、私はこどもに心配かけまいとふるまっているけど(できてるかはわからんけど)、あの人は少しはそうは思わんのかいな。

家の中で、自分が世界で1番不幸みたいな顔して、愛想笑いもなくなって。

当時の私は、彼の変化に戸惑っていたし、そんな彼と家で24時間過ごすことにも戸惑っていた。

ご飯も3食つくらなあかんし、私1人の時間もないやないか。
好きなドラマは見にくいし、私の仕事は増える。
金銭面の不安だってあるし、彼と一緒にいる時間が結構負担でもあった。

1人にしていいのか、一緒にいた方がいいのか、彼との関わり方もよくわからなくなっていた。

でも、数ヶ月たって感じたことは。

彼自身が、1番自分の変化に戸惑っていたのだ、ということ。

家庭内でどうやって存在すればいいのか。
仕事にでないで今は好きなことをしてゆっくりしてくれと言われるけど、部屋の外では嫁は2人育児でバタバタしてるし、嫁の視線はたまに冷たいし、なんか世間からの疎外感もあるし。彼にはまだ普通に振る舞うパワーもなかったんだな、と思う。

仮にも元医療従事者でありながら、一度私もパニック障害になって仕事を休んだ経験があるのに、なんでそのことを早く気づいてあげられなかったのだろう。
自分の気持ちに余裕がないって、怖い。常に、意識的にでもいいから、気持ちに余裕を作っておかないと、なにも気がつけないことになってしまうなと感じた。これは、恐ろしい。

彼が1番戸惑っていることに気がついてからは、なにも考えないことにした。

みんなにとって、いたら嬉しい存在

さとだけ考えようと思った。

部屋でプラモデルをしていても、扉がしまっていたら声はかけないようにする。

宅急便がいくつも届いてネットショッピングをしていることを知っていても、何を買ったかは話したそうなら聞くけど、詮索はしないようにする。

こどもと遊ぶのはメインは私の担当にして、こどもが遊ぼうとなるべく誘わないようにする。

何かしてもらおうと思わず、1人で回せる範囲で家事をこなして、ご飯やお風呂で顔が見れたら嬉しい、ということにしようと思った。

そうすると決めても、やはり朝なかなか起きてこない彼にイライラするときもあるし、彼は好きなことする時間があるのに私はまるでないのに不満を感じたりもするけれど。

私も全然うまく振る舞えていないから、彼は「俺がやるよって言った時はできるときだから、その時はするからね」といってくれて、今や私よりも家事を先読みしてゴミ捨てや洗濯物干し、お風呂を洗って沸かすことができるようになってしまい、まるでこれは育休なのではないかというくらい、私の力になる動きをしてくれているのだけれど。

今書いていて、彼がこの休職期間、ちゃんと休めていたのか不安になってきた。旦那くんは、めっちゃ家事ができるようになってしまった。慌てる、慌ててまう、私。

でも、終わったことを言っても仕方がない←なんて都合のいい発言

旦那くんが今まで頑張ってくれていたおかげでお金はまだあるし、『大丈夫、なんとかなる」と考えようと努めるだけで、気持ちの持ち方が全然違うから。そこは、かつて、旦那くんが私に教えてくれたことだから。そこは大切に過ごそうと思う。

何十年後かに、「あの時期はめっちゃ大変でしんどかったわ〜」て笑って話せるように。

ネタにするために、一緒に沈まないように、明るく過ごそうと自分に言い聞かせている。

そうじゃないと、やってられんでしょ。

数ヶ月たって、旦那くんは少し彼らしくなってきた。
会話で少し笑かしてくれるようになってきたし、あの柔らかい笑顔も多少増えてきたように思う。

大丈夫、大丈夫。

みんな愉快に過ごせるのなら、それで100点満点なのである。

日々の中で、家族の笑顔を守るための何かに使わせていただきます。本当にありがとうございます。