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息子に伝えたい、たった一つのこと。

歳を重ねるごとに思う。

生きるって、本当に楽しい。生きれば生きるほど、勉強すれば勉強するほど、この世界は分からないことだらけなことがわかるし、この世界の、未知で壮大で繊細な部分にたくさん出会っていく。

また、創造行為に携わると、いかにこの世界はまだまだ探索されていないことだらけなのか、無限にも思える空白領域に気づいていく。

ふと考える。僕が、もし息子に一つだけ伝えたいことがあるとしたら、それは何か。答えはきっと、生きるって楽しいんだ、だろう。本来、仏教が語るように、生きることが楽しくなくてもいいと思う。いろんな考え方があっていい。でも、生きることが楽しい、この世界って素晴らしい、この身体感覚だけは、どこか僕のエゴイスティックな部分として、最後まで譲れないものな気がする。

僕は、本当にポンコツな人間だ。できないことが多すぎる。書類整理もできないし、封筒を開けることも苦手。支払いとか苦手だし、先日に至ってはスマホ数ヶ月間放置した結果、税務署が僕に連絡つかず、家まで来てしまった。また、常識と呼ばれるもの、またみんながやっているから、という理由で何かを求められると、完全に思考が停止してしまう。できないことが多すぎるからこそ、ねばならない、という感覚も薄い。

本来、どう生きるのかは自由だと思う。息子は息子の人生だし、僕がコントロールなどできようもない。僕が何かを教えられることもないし、自分で気づいて、生きていく。でも、「この世界に生きるって素晴らしい。この世界って何て楽しいんだ」、息子がどう生きるにしろ、そんな言葉がいつか聞けたら嬉しい。

僕の生き方を通して、そして息子と一緒に過ごす時間を通して、生きるって楽しいんだ、そんなことを体現し、伝えていきたい、そんなことを思った、葉山の夜のお祭りでの時間だった。

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芸術のげの字も知らなかった素人が、芸術家として生きることを決めてから過ごす日々。詩を書いたり、創作プロセスについての気付きを書いたり、生々…

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