最後の健診

臨月にもなると、おなかははち切れんばかりに前に突きだして重たいし、なんだか常に眠いしだるいし、なにもかもにやる気が出ない毎日。寝返りもおなかを持たないとできないくらいになってきます。きちんと運動をして体力作りをしなければいけないのはわかっているけれど、文字通り身体が重くて動きたくない。そんななか、最後の健診へ行きました。といっても、そのときはそれが最後になるとは思っておらず、結果的に「最後」だったわけですが。

いつも通り検尿と体重・血圧測定を済ませ、エコーへ。赤ちゃんの推定体重は2800グラム。夫と義兄、そして義兄の娘さんもビッグベイビーだったので、「4000超えたらどうしよう」と恐怖しかなかったのですが、体重を聞いて一安心。予定日までもう少しあるものの、さすがに4000には到達せずにすみそう。健診時はいつも少し小さめ&スリムだと言われていて、頭も少し小さめだから、「お産のとき出て来やすいかもね」との嬉しいお言葉もいただいていたのです。そんなだったから、「ラッキーなことに、安産かしら?!」なんて少々浮かれ気味で余裕をカマしていました(そう、お産を完全になめきっていたわけです)。が、同時にへその緒が首にからまっていることを告げられました。一瞬ぎくっとして不安がぐーっと押し寄せてきましたが、一重巻いているだけだったのでそんなにたいしたことはなく、先生も「この程度ならよくあること」と言っていたので不安の波はそれなりに収まったものの、一抹の不安は残り・・・。

健診が終わると助産師さんに呼ばれ、入院準備はできていますか?と聞かれたり、むくんで取れなくなるから結婚指輪は今日にでもはずしておいてください、と言われたりしました。やる気が出ないなりに入院準備は一応済ませていて、いつ産気づいても大丈夫な態勢。というのも、ここまで大きくなった赤ちゃんをあとはもう出すだけ、という状態になると「これ、本当に出すの?っていうか出るの?」という恐怖が否応なしに襲ってきます。どう考えたっておなかの大きさと出口の大きさの比率がおかしい。そして、私の身体は元に戻るのだろうか、とも。そんな恐怖や不安から少しでも目をそらすため、用意しなければならないものを準備することに意識を向けていたのです。買い物に行くのは億劫でも、Amazonでポチッとくらいは簡単。そうそう、我が家は以前からよくAmazonを利用していたのですが、出産を機に、ファミリープライムに登録しました。ただ、「おむつが15%オフ!」の謳い文句につられて登録したものの、15%オフになるのは定期購入の場合のみ・・・。欲しいときに欲しい分だけ欲しいので、私たちにとって定期購入はまったく魅力的ではなく、キツネにつままれた感すらあったのですが、プライムの表示がついている商品なら1日で、下手したら当日中に届くので、なかなかさくっと出かけられない時期にはとても楽で助かります。

そんなこんなで、「産褥ショーツってなんやねん」(おまたのところがマジックテープになっていて、脱がなくても膣の状態が確認できる仕組みになっているおパンツです)と思いながらAmazonでポチッとし、サイズを間違え返品交換したり、赤ちゃん用爪切りもポチっとするも月齢を間違え返品交換したりと妊娠後期のボーッと具合を炸裂させつつ、前開きの丈の長いかわいいパジャマを探すことに毎日時間を割いて、迫り来る現実を逃避していましたとさ。

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