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カヨと私/内澤旬子




内澤旬子さんのエッセイ
「カヨと私」を拝読しました📖´-
(2023,11,9 読了)




順番前後しますが、どうでも良い私の都合で11月の読書エッセイは本書から。
本書のことを知ったのはフォローしている茶ぶどうさんの記事でした。




茶ぶどうさんのご紹介文と装丁のイラストに興味をそそられたので拝読してみることに。
ところが、何の気なしに内澤旬子さんの前情報を入れてしまったのが過ちでした。
なぜ小豆島で一人暮らすことになったのか知りたかったのだけど、他の著作をチラッと見たらなんだか引っかかってしまったのです。
あれ?もしかしたら私とは合わない方かも。
そう思いつつ、でもせっかくだしと読み始めたら文章は好きな感じ。これならイケるかもと思って既に頭に入れてしまった前情報のことはあまり考えないようにして結局最後まで拝読することができました。



小豆島で暮らすイラストレーターの内澤旬子さんが、おうちの除草のためにヤギを迎えることになります。
そのヤギに「カヨ」と名付け、カヨとの日々を綴ったエッセイです。



拝読して感じたのは内澤旬子さんという方は真っ直ぐな人なんだなと。
ペットとしてではなく迎えられたカヨに対して、ペットだからとかペットではないからとかの境界線なく愛すべきものは愛すし、守るべきものは守る。
そんな彼女だからこそカヨとしっかり対話して心を通わせれるようになっていきます。



私は前情報で他の著作を見て引っかかったと言いましたが、前記事で書いた何となく自分の苦手なドヤ感が漂ってそうな気がしたのです。私は大体こういう予感は当たるのだけれど今回に関しては珍しく大きな勘違いでした。
フラットに物事を見ていて、動物と共存するということを真剣に真っ直ぐ考えておられるのだなと感じました。

どんなに頑張ってみても人間が動物を飼う以上齟齬(そご)をかならず抱えてしまう。それがときどきとても苦しくて切ない。




私はペット(この言葉あまり好きではないけど)としてこれまでに6わんズをお迎えしました。
自分なりに愛情注いで生活を共にしていたつもりではありますが、本書を拝読していると私は本当に6わんズと真っ直ぐ向き合っていたのかなと疑問に思います。
どこかで自分に都合良く解釈してわんズと暮らしていたところがなかっただろうかと。


どう飼うのが正しいのか、動物にとって幸せなのか。その境界線をどこに引くべきなのか、延々と考えているのであるが、結局のところ正解はひとつではないし、むしろ正解などなくて、すべては飼い主のエゴに過ぎないのではないか。




そのエゴをどこら辺で折り合いをつけるかですよね。
今我が家にはもうすぐ15歳を迎えるジオだけになってしまいました。
本書を拝読して、つもりになって流すのではなくもっとちゃんとジオと向き合って対話しなきゃと改めて思いました。
できる限りジオが犬生を全うできるように。



本書と出会えて本当によかったです。
ご紹介くださった茶ぶどうさんにも、本書を執筆してくださった内澤旬子さんにも感謝の気持ちでいっぱいです。








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