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2月雑記

先日、用事があってとある都心部オフィス街へ赴いた。その街には、わたしの大好物・かりんとう饅頭を売るお店「神田達磨」がある。
用事があってこの街に来るたびに、わたしはかりんとう饅頭を買って帰る。だからこの日も、神田達磨に寄れることを楽しみに、駅に降り立ったのだった。

しかし、神田達磨の営業時間は12時スタートだった。わたしが用事を終えたのは11時前。仕事もあるし、神田達磨の営業開始まで油を売るのは難しい。何度もサイトを見直したが、やはり営業開始は12時からだった。

悔しい悔しいと歯噛みしながら、わたしは電車に乗る。そして乗り換えのため東京駅に降りると、とても滑らかな動きで駅構内のお土産・スイーツ売り場へ向かう。実はこの日、かりんとう饅頭だけでなく、東京駅でも目星をつけているお菓子があったのだ。目当てがかりんとう饅頭だけだったら、買えなかった悔しさで気が狂っていたかもしれないが、東京駅でも美味いものを買って帰る、というもう一つの目的があったおかげで、わたしの精神はなんとか平穏を保っていた。

そうしてわたしは、とてもスムーズに「船橋屋 こよみ」にて、くず餅プリンを買った。値段は正直高かった。このプリン1つにつき、かりんとう饅頭が3つ買えるよと、そういう思いもよぎった。でも、このプリンどうやらめちゃくちゃ美味しいらしい。だからわたしは買うのだ。迷うことなく…。

結果、くず餅プリンはひっくり返るほど美味しかった。くず餅の原材料を用いて作った和風プリンで、黒蜜ときな粉をかけて食べるのだけど、これがとんでもなく合う。これを買いに行くためだけに東京駅に行くことも、辞さないだろう。

そんな風に、素晴らしいプリンに出会った喜びを書いている最中、わたしは愛する神田達磨のかりんとう饅頭をネットで購入できるという衝撃の事実を知ってしまった。しかし喜ぶのはまだ早い、送料は1150円だ。
結局、美味いものは己の足で買いに行くしかねぇ、と思った2月のわたしであった。

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