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【読書日記㊹クローバーナイト/辻村深月】子育て×ミステリ。保活、ママ友、お誕生日会・・・難題だらけの育児を乗り越えろ!

こんばんは~。
またもや、お久びりでございます。

この読書日記に何回も登場している、辻村深月先生の作品。今日は、その中でも「怖くないミステリ」をご紹介!

クローバーナイト/光文社/辻村深月

保育園に通う、一男一女を育てる鶴峰家。父親の裕を中心に、ママ友・保活・お受験・お誕生日会・・・などなど、育児には難題がつきもの。「家族ってクローバーみたい。」そう言う妻の志保と協力して、鶴峰家は無理難題を乗り切れるか?家族=クローバーを守る騎士(ナイト)として、新米パパ奮闘中!

辻村深月先生の作品といえばミステリ。ゾッとするもの、感動するもの様々なジャンルがありますが、どれも結構テーマが重いし、読むのに時間がかかる。でもこの作品は、、ママ友・保活・お受験・お誕生日会・・・と、育児の中で避けては通れない身近なテーマを題材としています。

「何で?何で?」と思わせるミステリ要素も組み込みながら、章ごとで読み切りになっているので、テンポよく読めます。気軽に読めるけど、さすが辻村深月先生という気持ち良い伏線回収。「何故かお誕生日を教えてくれない、娘の友達」「ママ友の不倫疑惑」など、このあらすじだけでもすっごく気になりませんか?笑

一番心に残ったのは、最終章の「秘密のない夫婦」。妻の志保と、その母親との関係を描いているのですが・・・心配の度が過ぎて、自分の思い通りにしないと気が済まない母親、本当は嫌なのにそんな母を無下にできない娘。この話、共感する人も多いんじゃないかな~。母親って、心配してくれるのは分かるけど、お節介に思ってしまうことも多いですよね。特に娘だと、自分が歩いてきた道だから、一番口出されやすいんじゃないかな・・・。だからこそ、母娘関係は難しい。こういう、複雑な母娘関係は、辻村深月先生の「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」にも描かれていますね。この「秘密のない夫婦」の章が響いた方は、「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」もぜひ!

いつも思いますが、辻村深月先生の作品は、本当に話の展開に無理無駄がない。そして、登場人物が生き生きして、本当にこんな家族がいるような気がしてきちゃう。育児をしている方なら、「こんなことあるある~」って共感して面白いんじゃないかな。それに、「クローバーナイト」は、日常生活の話なので、怖い話が苦手な方でも、大丈夫。怖くないミステリが読みたい方に、特におすすめです。


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