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婚迷を極めるに至るまで

 この記事は前回記事の続きです。文フリで少しでも興味を持ってもらうための宣伝記事みたいな、そういう位置づけのものです。

 2019年5月18日。Twitterにこんなことを書き込んだ。

「そろそろ文フリに出展したいという欲が出てきた。エッセイ集がいいな、と漠然と思ってるだけで、誰に書いてもらうとかも何もないけど。」
 そこに反応してくれたのが、今回一緒に出展するメンバーの一人だった。

 5月26日、共通の友人が結婚式を挙げた。2次会も終わった頃、それぞれよそ行きの格好をし、幸せオーラにあてられながら飯田橋駅前の鳥貴族になだれ込んだ。もう一人手を挙げたメンバーも含め、3人で始まった。お酒が入ったせいもあったか、友人の結婚式がいかに良かったかを語り、それぞれ想いを馳せてその日は終わってしまった。本題に関しては一向に話が進まず、本当の第1回会議を6月15日に開催した。

 6月15日、生憎の雨空の中、新宿駅南口近くのサイゼリアに集まった。友人の結婚式を引きずっていた我々は、なんやかんやで結婚にまつわるエッセイ集を作ろうということになった。サークル名はいせき、なかそう、ひぐまの3人で作るから、名前をもじって「田舎のくまさん」。そんな安直な始まりだった。

 言い出しっぺの自分の会社の部署異動やら、思いの外みんなが遅筆だったことやらもあり、5月に始まったにもかかわらず、書き始めたのは10月下旬からだった。書き殴っては消し、また書き殴っては消し、こんなにも自分がエッセイが書けないのかと悲嘆に暮れた時もあった。論理的な文章は得意で、新聞記事のような文章はすらすら書けるが、一人語りはどうも苦手らしい。

 当初は、ミニコラムも用意する予定だったが、とてもじゃないけどそんな余裕がなかった。それでもただエッセイを載せるだけじゃ味気ないなと思い、思い立って新作落語を書き始めた。その直前に大学の友人が芝居の自主公演を行なっていたのに触発された部分は大いにある。大学時代に落語研究会に所属していた当時から、新作落語を自分で書いてみたい、という思いを抱えていて、なんとか形にしたかったのもある。結果として口に出したら10分もかからないような短い新作落語がなんとか完成した。

 そうしてできたのが、「婚迷を極める」です。結婚自体に悩み、迷っているだけでなく、この同人誌を作る過程もだいぶブレている。でもそれなりに面白いラインナップにはなったとも思う。目次は以下の通りです。もし引っかかるものがあればぜひお立ち寄りください。

・2万円の執行猶予/結婚を迷っている人 なかそう

・結婚と、お茶と、文化交流と、/結婚なんでするのかなと思った人 いせたん

・婚活童貞/結婚活動してみた人 ひぐま

・おっとり者の結婚/おっとりしているけど結婚した人 D・N

・愛の関係/パリでプロポーズされた人 ひらい

・新作落語台本「離婚式」 /女遊びしない落語家 遊々亭女遊

・お見合い結婚どうでしたか?/おばあちゃんに話を聞いた人 いせたん

11/24 文学フリマ東京@ネ-23 田舎のくまさん

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