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ポモドーロテクニックの科学的根拠「すべての疲労は脳が原因 」梶本修身

すっかり中年になったので、最近は「疲労」の勉強に明け暮れている。本棚にはメンタルタフネスの本とか、ホルモンの本とか、たくさんあるようになった。本棚は人の関心を表している(参考:本棚を見ればその人が分かる!真の意味を知って驚愕した。ちょっと悲しい。

実に分かりやすいではないか。「疲労医学」で学んだことを忘れないように記録しておこうと思う。

疲労の原因は脳

疲労は、すべて脳の疲れだ。体を酷使しても、疲労物質はそれほど溜まっていない。むしろ、疲れているのは脳なのだ。脳の中でも視床下部や前葉状回・自律神経の中枢機能が疲労する。体を激しく動かすと、心拍や呼吸や体温を調整するために、自律神経が調整のために忙しく動くことになる。結局調整役が疲れ果てるのは、仕事も人体も一緒だ。

疲労が自律神経にあることが分かると、肉体疲労も、精神疲労も脳には区別されないことが分かる。すべて疲労は、疲労なのだ。つまり、一日デスクワークですっかり疲れたので、夜はジムに行って体を動かそう!みたいな発想は間違っているのだ。精神の疲労も、身体の疲労も合算されるのだ。回復するには休息・睡眠しかない。

疲労と疲労感の違い

でも、運動するとスッキリする気がする。飲み会に行くと、気分が高揚して疲れがとれた気がする。ここに罠があるので要注意だ。疲労と疲労感は違うのだ。自律神経の疲労は簡単には回復しないけれど、疲労感は「マスキング」されることがある。

例えば、激しい運動をするとエンドルフィンなどの脳内物質が分泌され、いわゆる「ランナーズハイ」のような気分になる。でも、実は、このホルモンは苦痛を和らげるために出る苦肉の策なのだ。仕事にやりがいを見出したり、誰かに評価されたり、意欲や達成感がある時も要注意だ。本当は疲労しているのに、疲労感を感じないことがあるのだ。

動物は、どれだけ空腹でも、これ以上無理と分かったらすぐに追跡をやめる。ライオンが獲物を追って激しく迫っているのに、あとちょっとでいきなり諦めるのは、疲労=休息の本能があるからだ。しかし、人間は本能を超える。あともうちょっと頑張ろう!と、本来の疲労を乗り越えて仕事に打ち込んでしまうのだ。動物は過労死しないけど、人間は過労死するのは、そういう理由による。

疲労のサインに目ざとくある

疲労し始めると、必ず生じるサインを知っておくとよい。次の3つの段階が生じる。

1)飽きる→2)疲れる→3)眠くなる

この3つの段階を経ても休まないと「周辺注意力視野」が狭まることが分かっている。人間の脳は、90%以上の情報を視覚に頼っている。いくら、疲労のサインを出しても休んでくれない場合は、できるだけ視野を狭くするように働いてしまうのだという。運転している時は、これが非常に危険だ。

同じような仕事や勉強を繰り返していると、必ず飽きてくる。この時点で5分でも休息をとれば脳の疲労は防げる。最近、この「飽きた」のシグナルをつかもうとしているが、私の場合は、同じ作業(仕事)をはじめて50分経つと、ムズムズしてくることが分かった。

さらに無理をし続けると能率がグッと落ちてしまう。だから、飽きる前に休むのが大切だ。喉が渇いた時には水分不足に陥っているというけれど、脳の疲労もそれに似たところがある。疲れたな~と思った時点では、もう遅い。だから、時間を区切ってとにかく機械的に休息することが大事。

やはり、私の場合はポモドーロテクニック(25分集中・5分休憩)が一番良さそうだ。乗ってきたところで休むのも、もったいない気がするけれど、こまめに休みをとると、パフォーマンスが安定するのだ。疲労医学からも、このことが確かめられたのはうれしい。

梶本修身氏の「すべての疲労は脳が原因」シリーズは3巻まで出ている。残念ながら、だいたい内容は同じだ(笑)

でも、私は3巻の仕事編が一番好きなので、所有して、時折読み返している。脳の仕組みに基づいて、仕事の能率を上げるというチャレンジが大好きだ。今は、この本をトイレにおいて5分ずつくらい読み直している。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq