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繁栄

心が満たされているから、富が溢れてる。瞳からこぼれ落ちた過去も朧げで、健気なほどに衝突する懐かしい悩み、夕焼けに消え去る彼女の記憶、着膨れした空間から落ちた衝撃、群青色と夏、トナカイの折れた角、急降下していく意識、途端に毀れた関係、強迫的であるが故に、自らを迫害させ、孤立していく。消費的な彼らの理想、国家的な暴走も止められずに傍観し続ける私たちの離床、かかずらう瞬間に生まれる命、回転する座標や星座や、アンチテーゼや偶像、不安感や可視化した悩みや、約束や空腹やらで混雑している雑居ビル、分散していく値や、偽装されるだけの真意や真理、アンニュイとした半径から生まれる孤独、空白を埋めるための正義や犠牲、擬似的な愛やアイロニー、分裂していく組織、宇宙的な馴れ合いにより、粛清の雨が、全宇宙に降り注ぎ、形あるものも崩れ去り、同化していくだけの退屈な対価を飛び越え、自らの感覚だけで痺れた大脳やジレンマにより、私を引き裂くほどの感情の波よ、不確かな関係に注ぎ込まれる超高温で、超密度の愛欲よ、瀆神の汗を吸い込んだタオル、耽溺を繰り返したことの過ちなどは、どれもが、世界に隷属して、システマチックな一体感に騙され、爛れているような輩の容易なカタルシスの道具として利用され、理性を失い、現実味がない雑感を彷徨う。

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