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堪能

制限ばかりを生み出す汚穢な気配、粛清の雨が降るふるびた校舎、荘厳な交渉の後、即座に忌む感覚に襲われた君の暗い表情、エアコンの風、ふわふわした世界を淀ませる胞子に乗り、今にも屈折してしまうだけの、あらゆる悲劇の量子や、夕焼けに現れた、リズミカルな焦燥感、クラッシュした大衆の思いのようなものの構造、どんよりとした数多の事実や、応益ばかりを求める、巷の理想論、超出力で駆け巡る論理の王冠、卑劣な奴らの回線も混濁して、理論的なスープに浸す感情のようなものが溶け出し、あらゆる旨みに変化する頃、閉鎖的な面影の差異、果てしない欲望のサイン、インタラクティブな小説の中で、繰り広げられる安心感に溺れ、君が沈む思念の豊かさを敷衍させ、この、超大な世界の中で、悪趣味なジレンマに課せられたものに、騙されたりしないで、薄気味悪い家族的な組織の中では、本質的なものなどは、何も見えずに、何が真実かを見ようとすれば、有する確かさなどのどれもが、確かなものではなく、ただ、与えられたもので、満足するわけでもなく、何かを求めるわけでもなく、ただ、ひたすらに、過ぎ去るだけの日々の中で、何を残すや、何があるなどはないが、自分の内外で生み出される、ポジティブやネガティブなことすら、超越して、確かな自分に帰っていく。

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