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インスタ【ご報告】テロはほどほどにしておけ、と思ってたはずなのに

25歳女、会社員、独身。

少ない単語と短いセンテンスで私を表すとこうなる。

個性もへったくれもないプロフィールだが、私と同じ肩書きを持つ世のお仕事女子のもうひとつの共通項を見出すとするならば、きっともれなくSNSをやっている。

特に、Instagramはライフラインレベルで各スマホに行き届き、ホーム画面の指の届きやすいところに住所を持っているのではないだろうか。

このInstagramめ。

私は、2020年の11月からInstagramを頻繁にみるのをやめた。
どのくらいやめたかと言うと、

毎日暇さえあればアプリを開きスクロールし気がつけば1時間半も画像を漁っていたのが、

月1回、10分見てすぐ閉じる程度になった。

そしたらすこぶる心身の調子が良くなり、Instagramの閲覧は日常のマスト項目から一気に降格し、私のスマホから用無しの存在となった。

現在はInstagramのアプリを消し、常にログアウトしてある。

Instagramは危険だ。目と心に毒だ。
自慢、映え、充実感アピール。

癖だからアプリを開くものの、友人知人達の投稿を見るたびに
「はいはいさぞかし自分が好きなのね、あなたもあの子もイケてますし可愛いですよ」と勝手に相槌を打ち、ぐったり疲れていた。

特に毒なのは、【ご報告】から始まる類の投稿なわけで。

25歳女、会社員、独身。

このプロフィールをもった我々が突如と目にする【ご報告】投稿には、「婚約」「入籍」「結婚」のどれかの文字と、花か指輪か婚姻届の写真がもれなくハッピーセットでついてくる。

ああ彼女も結婚するのか、という気分になり、単純におめでたいと思ったり、はたまた複雑な気分になったりする。

わざわざInstagramで報告しなくても良くね?
そう思って、特に【ご報告】投稿から遠ざかろうとしていた。

そのはずなのに。

何故、私は、1か月に10分しか見ないInstagramでご報告投稿がないか必死こいて探してるんだ?

なぜ、だ?
なぜ、風の噂で結婚したと聞いたあの先輩のウェディングフォトをわざわざプロフから飛んで見たり、彼氏投稿多めのこの子はプロポーズされたのかなと確かめたり、してるんだ?

見たくないはずなのに、なぜみてしまうのだろう?

自分のクソみたいに卑しい煩悩に急激にムカついてきた。

いくら閲覧時間を減らしても、

Instagramをやめることはできない私。

そして、これを書きながら自分の気持ちに整理がついてきた。わかった。わかったぞ。

私は、Instagramから遠のきたいんじゃない。

Instagramを見て、自分の人生の進み具合と他人のそれを比べる私から遠のきたいんだ。

私は、まるでテストが終わった直後の答案用紙に書いた自分の答えを、周りのクラスメイトと照らし合わせたい学生のように、

ご報告投稿を見て、私も彼女たちと同じく結婚に辿り着くかなと期待している。

そしてどんな答えを出したんだろうと、他人の投稿をジロジロ見て回っている。

書いてて反吐が出そうなほど、自分がキモい。

私は紛れもなくご報告投稿に嫉妬し、憧れ、同時に嫌気がさし、でも嫌いになりきれていない。

なんだこの感情、めんどくせ。捨てたい。

すっごい醜い私の感情。でも、めんどくさい私を、私は愛せてる。謎に。

大丈夫。正解とかそんなの、ない。
ご報告とか、SNSに載せたその瞬間から過去。
ニュースと一緒。

複雑のままモヤモヤしたけど、書いてなんだかスッキリもした。

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