魔導人形は深き者どもの夢を見るか①
敷石の中を魚が泳いでいく。
骨張った不味そうな魚が一匹、不思議な軌道を描いている。
鱗に反射する光は左右にチラチラと輝きながら半円を描いたかと思うと、急に旋回して引き返す。
なんどか繰り返した後に、そいつはじゅぽんと音をたてて潜っていく。
石に完全に同化してしまうと、それはもう完全に敷石以外のなにものでもない。
真っ昼間から、目を開けて夢をみていたのかと物思いにふけり、しばらくその場に立ち尽くす。
「何をぼけっと突っ立っているのだ」
「今、敷石の中に一匹の魚が潜っていくのが見