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学習のまとめ2023(MBA2年秋学期)ー修士論文完成への道ー②

前回↓の続きです。


9月~10月

 新たな調査先は意外とすんなり決まりました。6月のパイロット調査で名前が挙がった企業と、先生から紹介のあった企業です。前者はその領域ではかなり有名な企業で、本調査で取れなかったデータがたくさん取れました。後者はゼミ修了生の勤務先で、先生が唐突に何かを思い出したらしく「これまでとは異なるデータがとれるかも」ということで紹介があり、急きょ調査することに。オンラインインタビューのみだったけど、ここも良い話ばかり聞かせてもらうことができました。

 10月以降は仕事の繁忙期で、さすがにもう有給は取れんとなり実地調査は終了することにしました。ここからは読み集めた先行研究を整理して、論文の柱となる理論・枠組みを決めたり論文の構成や落としどころ(結論)を決める段階です。
 ……が、これがかなり大変というか、鍵概念が一向に決まらず、どのように論文をまとめようかぼんやりしたまま時間が過ぎていきます。読んだ論文を報告して「この枠組み使えそうなんですけど…」と先生にプレゼンするも、「No!」の連続でした。今考えると、私は先行研究と向き合うのがかなり苦手な人間のようです。

11月~12月、提出まで

 結局、論文の着地が決まらないまま11月に突入します。ちなみにこのあたりからゼミは毎週やることに。
 まずい…。書く作業は方向性が定まってから一気にやりたいと考えていたけど、12月の忙しさを考えると書き始めないとアカン。先生からも「書くことで見えてくるものがある」的なことを言われたので、やむなく分析パート(データの記述)から書き始めました。
 分析パートを概ね書き終えても、やはり結論や新しい発見は出ません。ゼミでも「今考え中です…」とテキトーに報告して、結論出しを先延ばしにします。さらに3日くらい考えても何も変わらず、どーしよーって感じでしたが、アップルパイのリンゴを並べてたら(←仕事中)突然答えが降りてきました。なんだかスピリチュアルなこと言ってますが、それまでとは視点を変えてみたら理論と現実がつながったんですよね。黙々作業は意外と思考が進むので考え事をしたいときにおすすめです。大事なことをサラッと書きましたが、これをゼミで報告して先生の了承を得て、書く作業が一気に進みました。
 11月は最後の週末に中間報告会もありました。春の報告会とは逆に「今から何か言われても文章を入れ替えるくらいしかできなくない…?」というタイミングでしたが、超多忙な先生方の都合も考えるとしかたないです。ただやはり時期が時期なので、学生への質問・助言は今から手を加えても1月の提出に間に合いそうな内容がほとんどでした。

 12月に入るといよいよ仕事の超繁忙期です。近年は労基がうるさいので一昔前のように「12月は1日しか休みが取れない~」ということはなく、休日は確保できていました。しかし仕事の日は残業が続いたので、書く作業は一気にペースダウンします。繁閑差のある仕事をしている人はその辺をよーく考えて研究計画を練ってくださいね。
 なんやかんやで12月10日くらいまでには一通り書き終えましたが、ここからが長かったです。「この内容はもっと前に持ってきたら?」「この日本語はおかしい」「この文章はどの先行研究を指してるの?」などいろいろ指摘されるたびに修正&修正。推敲作業はかなり時間がかかりました。それでもなぜか真っ赤に添削されるようなことはなく(実はそういうのを楽しみにしてたのですが)、年末年始は例年通りにのんびり過ごし、締め切りの2日前くらいには提出しました。

面接試問

 提出を済ませると2週間後くらいに面接試問(口述試験)があります。
…が、諸事情により指導教員が当日欠席することを面接試問の1週間前に知らされます。その代わりとしてコース(専攻)代表の先生が主査になることも同時にわかりました。完全にアウェーやないか。どんな質問が飛んでくるか分からんわ。とりあえず論文を読み直して用語定義が甘いところを見直して面接に挑みました。結果として、想定してなかった質問もあったけど「これができなかった」「もっとこうすればよかった」と感じていた部分をそのまま聞かれたので、そこについての反省の念を伝えました。全体を通すと、わりと良好な雰囲気で面接試問は終了したと思います。
 その日のうちにコース代表の先生からメールがきて、面接試問のフィードバックと研究成果集に載ることを伝えられました。後日、事務課からも成果集収録のお知らせと共に論文要旨のホームページ公開もよろしくという連絡が来ました。要旨公開はきっと忘れたころにされるのだろう。
 面接試問後も論文の修正やら奨学金の研究報告やら地味~なタスクがいくつかありましたが、それらは早めに提出して今学期がようやく終わりました。

※研究成果集とは、一定水準以上の論文を収録した論文集です。点数にして80点以上だったような。評価が高い論文をどのように公表するかは研究科により様々で、賞を出している研究科もあるようです。

 

まとめ

 今回は学習まとめのかわりに、修士論文完成の道を2回に分けて書いてみました。論文執筆ノウハウはすでにいくつも存在しており理想的な執筆スケジュールも明らかにされていますが、ここで書いたように計画通り進まないのが修士論文の(ただしn=1の)リアルだと思います。
 一昨年卒論を書いたとはいえ見通しが立たない場面もありましたが、たくさんの方々の支援により1本の論文としてまとめることができました。また、謝辞には書けませんでしたがXを通して助言をくださった先生方にもお礼申し上げます。

 今更ですが、論文テーマは「障害者雇用をしている企業の行動の分析」でした。興味のある方は連絡をいただければ論文データをお送りします。たしかプロフィール画面にXアカウントへのリンクがあったはず。


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