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これまで、PDCAサイクルに関する4つの投稿をして来ました。今回は趣向を変えて、実際に使う場合に、何に気を付けなければならないかをシュミレーションしてみました。

題して、「PDCAサイクルを使って減量に挑戦しよう!」。

1.シュミレーションする対象者の設定

今日は、11月30日。20歳のA子さんは、来年6月1日に開催されるタレントオーディションを受けようと、芸能事務所で演技の猛特訓中。事務所から、もう少し減量した方がいいのではないかと言われ、PDCAサイクルを活用しての減量するようアドバイスをもらいました。

2.まずは、ゴール設定から

PDCAサイクル「P計画」は、どのように立てたらいいのか、A子さんは、早速考え込んでしまいました。

【アドバイス】
実は、「P計画」を立てる前に、目的(何のために)最終のゴール(いつまでに何kg減量)がなければ、「P計画」が立てられないのです。

A子さんの場合は、
(目的)オーディションに合格するため、減量してスタイルを良くすること。
(ゴール(目標))5月25日までに、体重を3kg減量すること。
ですね。

ここでは、以前投稿した「PDCAサイクルは時代遅れ!?【その3】」で説明した稲木流 新SMARTの法則に適っているかをチェックしましょう。

スライド2

・・・タレントになるために努力することであり、A子さんにとって特別なことである。
・・・体重を3kg減量する。
A・・・2kgだったら、きっと数日ご飯を減らせばできるから、3㎏に挑戦。
R・・・3kg減量すれば、憧れのタレントと同じ身長・体重になれる。スタイルが良いとオーディションに合格する可能性が増える。
T・・・5月25日までに実現。そして、その後、オーディションの日まで維持。

2.「P計画」を策定する

A子さんは、5月25日までに体重を3kg減量すればいいんだったら、スポーツクラブの回数を週2回から3回にして、夕食を減らせばいいかな。家には体重計がないから、スポーツクラブで測ればいいやと考えていた。

【アドバイス】
A子さんの場合、PDCAサイクル1サイクルの期間が曖昧です。また、スポーツクラブで汗を流した後に体重を測ることで、通常の体重の推移も不明となります。さらに、このままだとレビューは、体重が増えた時にしかないのではないでしょうか。

できれば、
・体重を減らす施策を複数準備する。いずれも数値で記録が残せるものにする。
・体重計を購入して、測定時間と頻度を決めて体重を測ることが重要です。数値の記録を残すことで、レビューがし易くなります。
レビューする期間を決めて、PDCAサイクルをなるべく沢山回し、減量効果がなければ新たな対策を講じるということを予め計画に入れておくことが重要です。

具体的には

(1週間後のゴール)体重0.5kg減少

(施策)複数準備 

 ❶隔日で、4km走る。
 ❷1日2,200kcalに抑える。
 ❸毎日ダンベル体操を10分行う。
 ❹スポーツクラブの回数を週2回から週3回に増やす(実施プログラムは同じ)。

(測定)施策ごとの測定項目と記録方法
 ❶スマホのアプリで走行距離を記録する。
 ❷スマホのアプリで栄養計算をする。
 ❸体重計を購入する。
 ❹7時の起床時に体重を測る。
 ❺体重、摂取カロリーは、スマホのアプリに記録しておく。

(レビュー頻度)
 ❶1週間毎に、施策の実施状況、体重の推移をレビューする。
 ❷毎日の体重測定で、0.3kg以上増量した時、理由を明確にする。

こうして、PDCAサイクルを1週間とし、7日目にレビューし、翌日からの計画の再設定をするということにしました。そして、毎月末日に月次レビューをするというやり方です。
計画を綿密に立てることも重要な場合がありますが、PDCAサイクルを短くすることにより、まず、すぐに作成することができる計画を立て、しっかりレビューして、計画の見直しにより、精度を高めていくという方法もあります。

3.まとめ

PDCAサイクルは、まずゴール設定から行う。
❷ゴール設定の段階で、稲木流 新SMARTの法則に適っているか確認する。
❸計画段階で施策を複数用意する。
❸各々の施策について、測定項目、記録方法、レビュー頻度を決定する。

ここまでが計画の立て方です。それでは、次回の投稿【中編】では、「D実行」「C評価」「A改善」についてみて行きましょう。↓


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