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マスクをしない国で(イギリスに住んで2ヶ月 私が思うこと)

「私だけはマスクをしていきたい!!コロナになりたくないから」
7歳の長女はイギリス現地校が始まる前に言った。

私たちが正式に依頼をされたわけではないが
イギリスでは子どもが学校でマスクをすることはなるべく避けるべきと言われているらしい。
言語の発達に影響が出るためというのがその理由と聞いたことがあるが
我々が言われたわけではないので真偽のほどは不明だ。

私たちが渡英した2022年11月、ヒースロー空港に着くと誰もマスクをしている人はいなかった。
保育園生活でマスクが義務化されていなかった次女は、家族で外出する時だけしていたマスク生活から解放されて非常に心地良さそうだった。
私もマスクが嫌いで、しかも顔がかぶれるため様々な処置をしたマスク生活を送っていたので、やっとマスクから解放されたと嬉しくなった。
だが、長女だけは、違っていた。

保育園年長でコロナ禍となった長女は日本の小学校に通っている間、
入学式も、運動会も、音楽会も、遠足も、全てマスクを着用していた。
マスクをすることは自分を守るためのルールだときつく言われていた。
長女は真面目にそのルールを守っていた。

しかし、マスクをしなくていい国に来てしまったので、
そのルールはふわっと消えてしまったのだ。

思えば、マスクは本当に子どもたちを守るためなのか疑問に思うことがあった。音楽会で、歌うときはマスクをしているのに、ピアニカに持ち替える瞬間、全員がマスクをずらすのが非常に滑稽で、かわいそうだった。
さんざん唾の飛んだマスク、鼻水のついたマスクをし続けることが本当に自分の健康を守るためなのか疑問に思うことも多々あった。
給食の様子が描かれたイラストを見た長女が
「これはダメな給食の時間だね、みんな楽しそうに話をしている」と言ったときは、楽しく話す給食の時間がないことに、どこに怒りをぶつけたいいのかわからなくなった。
しかし、マスクはルールとマナーとして定着してしまったのではずすことはできない。

そろそろルールを変えるべきではないのか、と強く言いたい。
マスクをしなくてもコロナに罹らないと、強く言いたい。
しかし
我々家族は渡英して1ヶ月で謎の風邪にかかり、長女、夫、私、次女の順で39度を超える熱を出して1週間ほど家族で寝込んでしまった。
(コロナ抗原検査では陰性だった、イギリスでは基本インフルエンザの検査はしないらしいと聞き病院にも行っていないので何の病気かは不明)

マスクをしなくても病気にはかからないんだよ
とは、言えないのだ。
マスクをしていた全員が清潔に気をつけていた日本では1年ほど熱を出していなかった次女は渡英して2ヶ月で2度も高熱を出した。

日本に住んでいるとき
「マスクはコロナに罹ったら命の危険がある人を守るため」
と言われると
「マスクをしない人は、その人の命を軽んじる人ではないか」
と思うとはずすことができない。
でもそろそろ、このマスク生活から抜け出さないと、マスクをはずすこともできなくなるのではないかと怖くなることがある。

私は「マスクをしないと!!」と怖がる長女に
とりあえず、携帯型の消毒ジェルを渡した。
「給食の前はこれで手を消毒しなさい」
取り急ぎは、これが我が家の新ルールとなりそうだ。

イギリスで生活して、マスクのない国で過ごして2ヶ月
色々なところで空気清浄機を見た。
ショッピングセンター、病院、カフェ。
マスクもしなければ、食事前に手を消毒することも習慣となっていない国では、これが最終的に決着したコロナと共に生きる方法なのかもしれないと思った。

日本でも各教室に空気清浄機を設置することで、
マスクを外して同級生の顔を見ながら楽しく話して、
牛乳を吹き出しそうになほど笑いながら給食を食べる日々が
早く戻ってくることを願っている。

#清潔のマイルール

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