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37歳ひとり社長の妊娠(妊活から妊娠初期編)

はじめまして、田口と言います。普段は会社の代表として(10人以下のチームを専門にした)業務改善サポートを提供しています。

個人的な2022年は1月に入籍、5月に会社を法人化、8月に妊娠がわかり、11月に引っ越しを終えました。意図せずイベントてんこ盛りな1年をむかえています。

<略歴>簡単な略歴も記載しておきます。
・大学受験のストレスがきっかけで19歳で過労で倒れる。回復に数年かかる。

・予想外に社会人としてスタートが出遅れたので、逆算でキャリア形成することを決意(結果、20代はかなり泥臭い感じになる)

・20代半ばで社会人として専門学校(建築インテリア)に入学するも課題を通し、自分が設計/デザイナー職には向いていないと心底痛感し方向を変える。売る方で付加価値人材になろうと思いCONRANSHOPに転職。

・30歳を目前にし、マネジメントラインを経験し専門領域に特化し、自身の市場価値を上げないとこの先詰むなと思い転職を検討する。

・高卒と職歴がぐちゃぐゃしていたので200社くらい書類の段階で落ちるが、結果株式会社リクルートに転職。

・リクルートは楽しかった!が10年先も会社員で仕事ができるイメージができず、今後のことを考えて独立(個人事業主)。一旦、自分で仕事をコントロールできる体制をつくってみることに。

・5年くらいフリーランスで活動。自分がいなくなっても事業を回せる体制をつくりたいと考え法人化。(より詳しい経歴はこちら


37歳ひとり社長の妊娠


今まで仕事では(創業者の)「(妊娠出産をきっかけに社内業務体制を見直したい」という依頼をうけて、チームをサポートをしてきました。

が、いざ自分が当事者になってみると「結婚(するのか/しないのか)・妊娠(できるのか/したいのか)出産(とそこから続く育児)」は途方もない一大プロジェクトで、そのインパクトは(妊娠初期が終わった時点ですでに)想像以上でした。

このプロジェクトは、「お金・人間関係・自己管理・正しい知見・信頼専門家など」をフル調整しながら、日々変動する粒感のタスクをすすめていく必要があり、なんなら会社作る方が遥かに楽でした。(子育てしながら仕事している人が神に見えてしょうがないです)

そして当事者になったことで、「困ったな・案外これはどうでもよかったな・これは先に知っておきたかったな」ということが多々ありました。

この40年で晩婚/晩産化が進む日本(※2021年第1子出生時の母の平均年齢30.9歳に。40年前1980年は第1子の出産年齢は26.4歳だったそう)において、私のように年齢を重ねてから結婚出産に向き合う方も多いかもしれないと思い、個人的な経験をナレッジとしてまとめることにしました。

画像出典:nippon.com「晩婚晩産」


■このナレッジが役に立つかもしれない方

・フリーランスや一人社長の方で、今後妊娠出産といったライフイベントに取り組む方
・30代でこれから妊娠を検討している方
・妊娠出産を控えているメンバーがいるリーダーの方
・パートナーが出産を控えているがいまいちどうサポートすればいいのか掴めない方

■このナレッジが役に立たないかもしれない方
・体系だった妊活や不妊治療の情報が知りたい方
・子育てを経験し子供が巣立った方
・妊娠出産と仕事は別物だと完全に割り切っている方

本記事のポイント


時間ない方もいるので、先にポイント(結論)を書いておきます。

1)結婚や妊娠は個人の価値観であり、するしない・どんな形にするかは本人が納得する一番幸せな方法を選択すればいい。
大事なのは常に自分が幸せになる選択をすること。この選択には他人に介入させないことも大事。過度な介入にはさわやかにスルーする術をもっておくと良い。確かに、結婚妊娠育児は人生のエンタメにはなる。がその有無によってその人の人生の質が左右されるわけじゃない。

2)30代で妊娠を検討するなら不妊治療は真摯に検討した方がよい。
>妊娠できる可能性があるのか、予算と時間をどこまで投下し、どこまでの選択肢を自分たちは持つことができるのかを冷静に把握しておく。シビアな現実は受け止めつつできることを整理しておく。

3)パートナーと結婚や出産についてお互いの価値観を深く話し合っておく。
>自分の当たり前は相手の当たり前ではない。相手がどういう考えを持っているのかその背景を共有しておく。

4)妊娠、出産に「普通」はない。
>妊娠、出産、育児をしながら仕事するのは神業である。「自然に妊娠できて何事もなく生まれる」というのは、「ある日ドアを開けたら、白馬の王子様が目の前にいました」くらいの非現実さである。

妊娠したいのか、妊娠できるのか


まず、すべてフェーズにおいてパートナーとお互いに価値観を確認し合うことがとても大切です

特に
・子供を望むのかどうか
・望むならどのくらいの時間とお金をかけることができるのか
・育児に対して当事者意識を持てるかどうか
などお互いがどんな価値観を持っているのか確認しておく必要があります。

予め「自分はどんな人生を送りたいのか、パートナーとどんな毎日を過ごしたいのか」は言語化しておくとベターです。

※前提として、妊娠と育児によって人生のエンタメは増えるがもしれないが、子供がいる/いないかだけで人生の質は決定しません。ましてや子供がいる/いないで人間の価値は決まりません。条件付きの幸せを求めるよりも、常に自分達が幸せになる選択する姿勢が大事です。


私たち夫婦は、子供を持つことに対してはお互いに前向きであったため
入籍してすぐに、そもそも妊娠できるコンディションなのか(※)
を把握するために、不妊治療専門の病院で一通りの検査をしました。

画像出典:BELTA「年齢別の妊娠確率」35歳から自然妊娠の確率はグッと下がる。

検査の過程で、
・子宮に一部エラーがあり通常と比較すると、妊娠のチャンスが50%(通常を100とした場合)であること
・だが自然妊娠は可能であること
・適切なタイミングで回数を重ねても妊娠しない場合は子宮以外にエラーがある可能性があること

などを把握することができました。※結果、検査して3ヶ月目に自然妊娠

不妊治療はなぜつらいのか


短い期間の不妊治療を通して体感したことは、

不妊治療は

・経済的な負荷
(検査代、治療代、通院費用)
・心理的な負荷
(どのくらい頑張れば結果につながるのか把握しにくい、気軽に相談できない)
・社会的な負荷(通院には仕事の調整が必須。職場の理解、パートナーの協力が不可欠)
 
この3つが同時に発生し、この負荷を軽減できないと当事者は潰れる可能性があると実感しました。

※実際、1回の検査だけ数万円かかることもあり、検査や治療は指定された日に必ず進める必要があります。仕事の予定よりも治療のスケジュールを最優先することになります。
そして1回の診療は受付から完了まで2時間以上かかるのはザラです。ヘタをすれば半日かかります。
仕事先に相談しても理解してもらえないケースもあり、スケジュール調整もかなり苦労します。担当医との相性がうまく合わないとさらにストレスがかかります。

このような状態が長い時間継続するため、心身ともに疲弊します。この「しんどい時間」を少しでも楽にするには3つの負荷を少しずつでいいから軽くしていく必要があります。以下に負荷を軽くする対策を記載しています。

経済的な負荷
>該当する助成金や自身が保険加入している場合は適用できるものがないか調べておく。会社で制度が整っているケースもある。全額をカバーはできないものの一部の経済負担をカバーできる。参考:厚生労働省「特定治療支援」

心理的な負荷
>不妊治療先の方針と担当医との相性は大事。初回の段階で、担当医に時間をとってもらい全体のフローやかかる時間を把握しておくとベスト!(マラソンと同じで)つらくてきついのは変わらないが、残り何キロなのか/どんなコースなのかが見えているだけで安心につながる。あとは信頼できるや治療経験者などで話せる相手がいるとだいぶ気持ちが違う。

社会的な負荷
>所属する部署やチームの直属上司が理解してくれるかどうか大きなポイント。私のように自身で仕事のコントロールできる人は、治療にどのくらい時間がかかるのか担当医にあらかじめ聞いておくと良い。パートナーには、治療によって先数ヶ月どんなスケジュール協力が必要なのか知らせておくと、無駄な喧嘩がなくせます。治療のステップがあるため、一つのステップが完了したら、次のステップに進みたいのかパートナーと都度確認しておくといい。

この3つは掛け算みたいなものなので、どれかひとつだけでも負荷が減らすこと(どれがひとつでも負荷が大きくなりすぎないこと)が、「不妊治療のしんどさ」を軽減してくれるはずです。

特に不妊治療先の方針と担当医との相性は大切です。

妊娠できるのか
・(妊娠できる可能性があるなら)どんな方法で妊娠できるのか
(自然に妊娠ができる、体外で受精すれば妊娠できる、顕微授精等)
・その方法を選択するとどのくらい時間と資金が必要になるのか

担当医が、この辺りを明確に説明できるかどうかがキーな気がします。私の場合は、不妊治療先を選ぶ際には、「(初診の段階で)治療の全体像やプロセスをわかりやすく説明できるか・実績・通いやすさ」の3点を重視しました。

担当医が「男性女性ともに、どのパーツをどう検査するのか。どんな目的で検査するのか。検査の結果がどうなると、妊娠方法としてどんな方法が選択できるのか」など妊娠の仕組みと治療のプロセスをロジカルにわかりやすく説明してくれたのが安心感に繋がりました。

妊娠したらはじめやること/普通に生まれるのは当たり前ではない


私たちは、運良く不妊治療の検査の段階で自然妊娠できました。(唐揚げの食べ過ぎで胃がもたれたな〜と思っていたら、妊娠でした)

妊娠がわかったら、初めに行うとおすすめなのが

1:出産までの心身の変化のおおよその把握

2:1に伴うタスク(お金、時間、人間関係の調整)

3:妊娠時に発生するトラブルを知っておく
妊娠から出産までのリスク(子宮外妊娠、初期流産、流産、早産、各種感染症、各種妊娠合併症、遺伝子疾患、染色体異常、先天性疾患等)やマイナートラブル(つわり、腰痛、便秘、貧血、頭痛、虫歯、胃痛、むくみなど)の把握

この3点の把握です。

1と2に関しては雑誌「たまひよ」を買う、アプリ「ninaru」のダウンロードがおすすめです。妊娠出産に伴う各種助成金や妊娠月毎にやっておくこと各種体験談を一覧で把握でき、この2つは最強の参考書でした。

画像出典:たまひよ公式サイト
画像出典:妊娠アプリ「ninaru」

大人の10ヶ月はあっという間ですが、この期間にやるべきタスクは鬼のようにあります。

※妊婦向けアプリはいろいろありますが、過不足のないコンテンツ/UIがの良さなどから「ninaru」がベストでした。ちなみに、アプリ「父ninaru、祖母ninaru」もあり、パートナーや両親がダウンロードするのもおすすめです。成長が実感でき当事者意識が生まれやすくなります。

※個人的にはたまひよを発行するベネッセさんの(出生前からの顧客にアプローチする)鮮やかなカスタマージャーニーに惚れ惚れしていました。

3については、妊娠したら「何も問題なく出産を迎える」ことは当たり前ではないということを知っておくことがとても大事です。

この時期に、パートナーの方はコウノドリ(ドラマ版、コミック版)とをぜひ読んでください。時間がない人は(「コウノドリ」の主人公、鴻鳥サクラのモデルとなった医師、荻田 和秀さんの著書):嫁ハンをいたわってやりたい ダンナのための妊娠出産読本 を一読ください。

この1冊で良いので、とにかく読んでいただきたい。必読です。

妊娠5ヶ月目までに何をするのか


以下は当事者として実際に妊娠前半(5ヶ月)までにどんなことが発生し、どんな準備をしてきたのかをまとめたものです。

<やったこと>
①各種助成金や制度の確認
妊娠したら、まずは住んでいる自治体に妊娠届を提出します。届けを提出すると、「母子健康手帳」「妊婦健康診査受診票」「各自治体サービスの案内」をしてもらえます。マタニティマークはこの時にもらえます。(ちなみに、マタニティマークは首都圏の鉄道会社20社でも配布しているので、無くしたり忘れたら山手線の駅改札にいけばもらえます!妊娠初期は周りが妊娠に気がつかないので、マタニティマークをつけていると安心です)

さらに、国/都道府県/各自治体/所属する会社のそれぞれで各種制度があるので抜け漏れなく調べて申請しておく。妊婦の属性(働いている/いない・退職する /復帰する等)によって申請できる制度が異なります

例:国の制度(主なもの/括弧内は属性)
・妊婦健診費用補助(全員)
・傷病手当金(会社員の妊婦)
・出産手当金(会社員の妊婦)
・高額療養費制度(条件満たせば全員)
・出産育児一時金(全員)
・育児休業(会社員の妊婦と父親)
・育児休業給付金(会社員の妊婦と父親)
・児童手当(全員/国内に住む児童)

②出産方法のリサーチと産院決定
出産方法(自然分娩、無痛分娩、計画無痛分娩、帝王切開)と産院(助産院、個人病院、専門病院、総合病院)を決めます。
35歳を超えると出産のリスクがあるため専門病院、総合病院がベターです。※「24時間対応できる」無痛分娩は、都内でも対応できる病院数が限られています。こちらの記事がわかりやすいです。


③妊娠出産育児に伴う仕事量のシュミレーション
つわりの程度にもよりますが、妊娠すると今までと同じ集中力と体力を維持することは不可能です。人間2人分(自分と子供)の血液等を循環させるためものすごい疲れます。この現象は、自然現象なので無理に抵抗せず「パフォーマンスが下がる」ということを受け入れて仕事の進め方を見直した方が建設的です。

④妊娠出産育児に伴う収入の変動シュミレーション
各種助成金や制度によってある程度の支出はカバーできます。が妊娠出産育児期を通して仕事を独身時代と同じペースで続けるのは無理ゲーです。仕事に投下できる時間は減るということを前提に、今後どうやって収入を確保するのかは要検討する必要があります。

⑤パートナーとの家事の分担
妊娠、出産、育児を通してひとりで全ての家事を回すのは無理です。家事が大好きで生きがいというケースをのぞきパートナーと分担(料理、洗濯、掃除の3大家事を担当制に)するのがおすすめです。家事能力がパートナーにない場合は、アウトソーシングや代行なども検討しましょう。あとは完璧を目指さない。

夫作の夕食。我が家は夫が料理担当に。妊娠してからは夫が99%料理を対応しています。週末になるとタッパーにつくりおきをしてくれる神対応のおかげで、健全な食生活が担保されています

⑥食事の見直し
妊娠、出産は内臓/骨格共にドラスティックに体が変化します。人間2人分(自分と子供)の栄養を適切に摂取する必要があるため、子供のためにも規則正しい生活と栄養バランスの良い食事が必須です。

⑦体調に合わせた仕事のスケジュール見直し
妊娠中は特にいつ何が起きてもおかしくないので、無理をしないことが大事です。疲れたら休む、寝る。それができる余裕のあるスケジュールにしておきましょう。

⑧関係者への妊娠報告
つわりがきつい方は、勤務スタイルの調整などをするため一部の職場関係者には早めに報告しておくと良いです。それ以外はケースバイケース。個人的には流産のリスクもあるため安定期(妊娠5か月)になるまでは、限られた人だけの報告でいいかと思います。私は妊娠2ヶ月目くらいに、仕事の取引先の一部に共有・両親などに報告・それ以外は妊娠5か月に報告しました。残念ながら、仕事というシーンでは妊娠ということをネガティブに捉える方もいるため、報告のタイミングはケースバイケースです。

⑨住まいの整備
出産育児にあわせて、住まいをアップデートします。場合によっては引っ越しすることもあります。引越しは安定期がおすすめですが、妊娠中の引越しはそこそこしんどいです。

上記以外の、その他細かなタスクは、アプリ「ninaru」やたまひよの妊婦の毎月の準備を参考に対応しました。

特に、出産育児に伴う補助制度は結構あるので、しっかり調べて手続きしておくのがおすすめです。想像以上にタスクが多く、私はガントチャートを起こして管理していました。シュミレーションを1.5年分をざっと引いて、その月に行うタスクを一覧化しました。これをやったことでつわりのしんどい時期も抜け漏れなく進めることができました。

妊娠5ヶ月目までに心身はどうなるのか


大人の10ヶ月はあっという間ですごいスピードで体も変化していきます。

個人的には、前半戦のメインイベントはつわりと便秘でした。(有無やしんどさは個人差が大きいです)

<つわり>
ちなみに、つわり症状は大きく5つあります。

  • 食べると吐いてしまう「吐きづわり」

  • 逆に食べないと気持ちが悪くなる「食べづわり」

  • 眠気やだるさがひどくなる「眠りづわり」

  • よだれがたくさん出る「よだれづわり」

  • 特定のにおいが受け付けなくなる「においづわり」

    つわりは、この5つがミックスされて発生し、かつ1日の中できつさが変動します。※つわりの期間は、はやいと妊娠5週頃からはじまり妊娠8~11週頃がピークです。一般的には胎盤が完成する妊娠4〜5ヶ月ごろには収まります。が、ずっとつわりが続くケースや妊娠後期につわりが発生することもあります。

    <しんどさのイメージ>
    つわりのしんどさを二日酔いや頭痛で例えるとこんなイメージです。

  • レベル1:
    二日酔い)「あ〜昨日飲みすぎたな〜。朝食は軽めにしておこうかな昼には回復するわ」レベル
    頭痛)「あ〜今日天気悪いな〜。ちょっと頭痛いわ」頭痛薬飲んだら収まるレベル

  • レベル2:
    二日酔い)「あー大きい音ださないてくれますう〜。ちょっと目を瞑って休んでもいいっすか?頭が痛くなってきたわ」レベル
    頭痛)「頭痛薬飲んだけど、偏頭痛はするなあ〜。ズキズキしてちょっと会議しんどいかも」レベル

  • レベル3:
    二日酔い)一歩でも歩いたら、口を開いたらもう吐く、なんか出る!レベル
    頭痛)薬も効かないし、頭が割れそうでとにかく寝るしかないけど、寝れなくれてしんどい!レベル

    私の場合は起きた瞬間から、レベル2がずっと続き、常にソフトな車酔いのような感じでした。症状は、吐きづわり以外すべて発生し、時間帯によって入れ替わっていました。その日によって何が食べられるのかがかわり、体調によってレベル3が発生していました。

    この時期はとにかくしんどくて街中で、妊婦さんや小さな子供を抱えるお母さんをみると「先輩っっ!!このつらさを乗り越えたんすねっ!!」的な気持ちになって拝む勢いでした。なんなら全世界のお母さんに御光がさして見えていました。つわりは、いつか終わりがきますが後世に残すレベルでしんどいです。(個人的な経験則によります)

    <便秘>
    妊娠前半はホルモンの関係で、便秘や下痢になります。特に便秘。たかが便秘かと思いますが、今まで人生で便秘とは無縁な生活だったので、1〜2日便がでなくなるのはかなりきつかったです。(子宮も大きくなり、腸には便が居座り、食べつわりで胃袋にはつねに食材があるので、内臓内はつねに不法滞在級のマンション満室状態)便秘で気分が凹むという現象を人生で初めて経験しました。

    ※ちなみに病院に言えば、妊婦が服用OKな便秘薬が処方してもらえます。安定期になると便秘はやや改善されます。

当事者ではない周りは何をするといいのか


妊活や不妊治療だけなく妊娠してからも当事者が一番しんどい(同じくらい嬉しさもあります)わけですが、周りに理解者がいるかいないかでしんどさは0にも100にもなります。

パートナーができること:
まずはコウノドリとたまひよを読んでください。大事なのは、自分から積極的に情報をとりに行き、相手が置かれている状態を理解しようをする姿勢です。あとは何かしらの家事をやること。(それができないなら家事代行頼むか、多少部屋が荒れてていても気にしない)

(※ちなみに、私の場合は「自分、前世でどんだけ徳を積んだのかな」というくらい夫が神対応でした。不妊治療に関しても協力的で妊娠後は自身で情報を集め、この先の変化に対して適応していました。つわりの時期は仕事を完全リモートに切り替え家事を対応してくれて神でした。私は自分の変化で精一杯だったので、パートナーが当事者意識をもって動いてくれたのは本当に助かりました。)

特に、つわりの時期は、本人は起きているのさえしんどいので、寝ていてもそのままそっと寝かせてあげてください。

パートナーは、心身の変化に戸惑っていることもあるので、しっかり話を聞いてあげてください。アドバイスはいらないので話を聞いてください。理解しようとしてくれる、具体的に行動してくれるこの2つがあるかないかで、関係性は大きく変わります。


リーダーができること:
会社の制度として追いついていないこともあるため、ケースバイケースで対応することも多いかもしれません。が、前提として(不妊治療中も妊娠中も)「普通に勤務している」それだけで尊いという認識を持っていただきたいです。

※この時期の「普通に勤務」は、ガンガンの二日酔いが1日中&10か月続く中で、仕事のパフォーマンスを変わらずに維持することを期待するようなものです。どう考えも無理です。

ただでさえ負荷がかかる仕事をこなしながら、心身の変化に適応するのは並大抵のことではありません。勤務時間を融通したり、業務負荷を減らしてあげることができればベストですが、「チーム内で、自分の状況を理解し行動を起こしてくれる人がいる」だけで当事者の心身の負担はかなり変わります。なによりも、こういったデリケートな話題を相談してもらえる関係性を常日頃からつくっておくことが重要な気がします。

最後に


年齢を重ねての妊娠出産は、ある程度のリスクがあります。反面、年齢を重ねてからの妊娠出産は、柔軟な人間関係を持つことができていたり、経済的な安定や人に頼る能力を持ち合わせているのでしんどさは軽減できる気がします。

個人的には、もし5年前10年前に妊娠していたら、一人で問題を抱え込みパンクしていたかもしれません。20代の頃は、仕事と結婚や妊娠出産育児はトレードオフのような印象を持っていました。ですが、実際に妊娠して思うのは、トレードオフにならない選択はできるし、いい意味で自分の限界をしっているので開き直ることができます。

そして、人生のいつどのタイミングであっても、ベストな選択はできるということ

・早くに出産育児を経験してキャリアが断絶されるわけでもないし、
(一見断絶したように感じることはあるかもしれないが)
・年齢を重ねて出産育児が大変になるわけでもない。
(妊娠においては肉体的なリミットはあるからそこは現実をみながらも)

置かれた状況に対して、過度に感情に飲み込まれず不安は捨てること。自分がコントールできる範囲は努力するが、それ以外は手放すこと。

大事なのは、母親になる本人が、「どういう人生を歩みたいのか・その上でどういう働き方をしていきたいのか」を言語化できていることだと思います。

その軸をもって、パートナーと話し合い(話し合えるパートナーと出会うこと)仕事場で理解者を得て(理解者を得られないならその仕事場を離れるのも選択肢の一つ)ひとつひとつ歩みを進めていくことな気がします。

私自身、これから出産(今はまずは無事に出産できることが第一の願いです)育児を通して自分の価値観が大きく変わるでしょうし、葛藤もあると思います。そういうことも含めて、自分の経験が、誰かの不安を少し軽くできたり背中を支えることができたら嬉しいです。


<合同会社アセンブル提供サービス>
執筆者田口が代表を務める合同会社アセンブルの提供サービス

公式サイト:https://migiude.me/
提供サービス:10人以下チームの業務改善
<執筆者/田口史子SNS>
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