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いつか目覚める花の記憶〜満開の桜と、菜の花畑

お花見びよりの週末。

空手道場帰りの子どもらをピックアップして、ピクニックがてら公園へ。
川辺の遊歩道沿いに、見わたすかぎり、満開の桜と菜の花畑が続いています。

あたたかな日差しを受け、まぶしいくらいに咲き誇る菜の花畑の真ん中で、「目の中で黄色がチカチカするねえ」と子どもが言いました。

桜の美しさ、子どもの頃はあまりピンとこなかった気がします。

でも、大人になったある日、コップの水が溢れるみたいに、花びらの微妙な色合いとか、はらはら散りかかる様子がわーっと胸に迫ってきた瞬間があって。
「ああ、こんなにやさしい花だったんだ」と思いました。
たぶん、年月を重ねて私の中に蓄積された桜の記憶が、閾値に達したのでしょう。

今年の花は、一度きり。

子どもたちの中にも、花の記憶が降り積もって、いつかどこかで目覚めるときが来るのかなあと思いました。

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