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【詩】涙のワケ


去年と今年
同じ時期に涙を流した。

今年の涙は
先日受けた発達検査
帰り道の車の中で。

そういえば一年前にうけた発達検査も
たくさん泣いたな。

あのときは、前の年より検査数値が下がり、悲しくて泣いた。

自分の関わり方が悪かったから
下がってしまったんだ。

もっと本人に寄り添い正しい関わりをしたら、もっと数値が上がったかもしれない。

そう思って、
子育てしている期間で一番泣いた。

そして、たくさんのママさん達に
大丈夫だよ、泣いて良いんだよ
一人じゃないよって励ましてもらって

今の私がある。

じゃあ、今回の涙は?
どんな涙なのか?

不意に溢れた涙のワケを探す。

探すと2つ見つかった。

ひとつは、数値で現れた見事な凹凸
これは、さぞかし本人も生活しずらかろう。

ある数値は平均値より高く
ある数値は平均値よりとても低い

想像はしていたけれど
現実として現れた眼の前の結果に
納得と同時に涙が溢れた。

もうひとつは、相談員さんの言葉。

「次男くんの検査数値は平均してしまうと
平均値より少し低いくらい。

だから、普通級になるかもしれない」

この言葉を聞いた瞬間、頭が真っ白になった。

私は支援級を希望していた。
なぜなら集団生活での難しさを感じていたし、普通級で無理をして自尊心を潰されることが容易に想像できたからだ。

次男は、適切なフォローや環境があれば
他の子と同じように学ぶことができると思う

それを伝えたときに、相談員が

「私達もその考えに同意します」
「適切な支援の中で、自信を持って成長してもらいたい」
「だから、教育委員会には厳し目に書くね」

そう言って、困り事を確かに受け止め
私に寄り添ってくれたことに
涙が止まらなかった。

一年前は、自分を責めた涙

今年は現実を受け入れ
その現実を正しく見て
寄り添ってくれた優しさに
涙した。

去年と今年、同じ時期の同じ涙だけど
涙のワケは違う。

こういうことをこれからも繰り返し
涙を流しては現実を受け入れ
私も次男と共に成長するのだ。

毎年、涙のワケもきっと変化していく。

涙と共に
次男のことも、自分の気持ちも
まるごと受け入れていきたい。
そう、思った。

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