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超利己的感想文

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いろいろな感想文。
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超利己的『再生』感想文。

超利己的『再生』感想文。

前略

劇中に流れていた、「ふがいないや」と「Shangri-la」を、Spotifyのお気に入りプレイリストに入れた。これからも、時々、あの爆発的な生の奥に深く暗く漂う、死を思い出すように。そしてそこに、あの舞台に、自分の外側に、内側のどこかにひた隠しにされている死の一部分を担ってもらえるように。

はたして、音楽を聴いて、強烈な死を時々思い出すことが、死を担ってもらうことになっているのか…?文

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超利己的『死刑にいたる病』感想文。

超利己的『死刑にいたる病』感想文。

前略

まさか冒頭10分15分そこらでタイムアウトを取らないといけないなんて、そんな映画があってたまるかい。ありました。ネットフリックスに。

榛村さんはとんでもない連続殺人犯で、身の毛もよだつような残忍な暴力を純朴な少年少女に繰り返しふるっていて、それはもう死刑にするしかないよね、っていう卑劣極まりない人間なんですよね。それはそう。その、榛村という男が如何に残忍であるかというのを冒頭でそれはそれ

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超利己的 映画『ドライブ・マイ・カー』感想文。

超利己的 映画『ドライブ・マイ・カー』感想文。

前略

私とあのラストシーンの話をするために、この映画を観てくれ。

話をするためにとは言ったものの、言語化出来るかと問われれば全くもって自信がない。物語のはじめから最後まで走りきった最後の、ゴールとしての、作中劇『ワーニャ伯父さん』のラストシーンがあまりにも良すぎる。ただしその良すぎるラストシーンは、物語の道を辿っていかないとたどり着けないものだから、とにかく最初から最後まで映画を観ていただくし

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超利己的『A GHOST STORY』感想文。

超利己的『A GHOST STORY』感想文。

地下に生きる幽霊を題材にした、
いや題材はもっと他にあったのかもしれない、
まあその演劇を伊丹の劇場で観た後で、
友人が話題に挙げてくれたのが、
A GHOST STORY という映画だった。

なんとなく面白そうだけど、
観る機会を逃している映画がそれなりにある。
思い出すまでは忘れていたりもする。
例に漏れずこの映画もその一つだった。
霊だけに…?ってやかましわい。

はじめに

ネタバレあり

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超利己的『フェイクスピア』感想文

超利己的『フェイクスピア』感想文

近頃はいろんな漫画映画演劇、
中でも特に映画をそこそこ見ていて、
あまりに情報が過多になってそろそろ、
自分の脳が爆散するんじゃないか。

そういうタイプの不安にかられ
久しぶりに何かを書こうと言う訳です。

何か最近のインプットに関係する…
と悩んでいたはずが
最初に思い浮かんだのは
2021年7月の『フェイクスピア』だった。

はじめに

ネタバレあり、
知らない方への気遣いなし、
脈絡一切な

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