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妊娠中、いちばんよかったこと

妊娠中参加した両親学級で、助産師さんに、
「妊娠してからいちばんよかったと思うことはなんですか?」
という質問をされたことがあった。

だいたいの人が、「胎動を感じること」と答えていて、
わたしもそのときはいちばんに胎動のことを思いついたから、そう答えたのだけど、

後から改めて考えてみると、
妊娠してよかったことはもっと他にもあったな、と浮かんできたから、
今日はそのことについて書きたいと思う。

ーーー

まず、ひとつめは、
旦那が父親になっていく様子を見られたこと。

前に他の記事でも少し触れたのだけど、
わたしは妊娠中も「母性」というものがよくわからなくて、
お腹に話しかける、みたいなことも、結局妊娠中できなかったのだけど、

それに対して旦那は、わたしが妊娠していたときから、
いわゆる「父性」にあふれていたなあと思う。(少なくとも、わたしから見た感じでは。)

旦那は「子ども好き」というわけではないし、
もともと別に子どもが欲しくて欲しくてたまらなかった、というわけでもなかったから、ちょっとびっくりだったのだけど、

それでも、わたしが妊娠すると、
お腹に向かって話しかけたり、キスをしたり、音楽を流したりしていて、
それを見ては「ドラマでしか見たことなかったけどほんとにするもんなのか〜」と思ったりした。笑

旦那はかなり早い段階からお腹の子どもを名前で呼んでいたし(わたしは何かあったときに思い入れがありすぎてショックが大きくなることが不安でできなかった)、
「パパになるんだねえ」「僕たちの子どもだから完璧な子になるよ!」とか、そんなこともよく話していて、

わたしはそんな旦那の様子を見るのが好きだった。

ーーー

ふたつめは、
わたしの両親や、旦那の両親から、わたしたちの誕生秘話を聞けたこと。

わたしが生まれた日、
母が家で痛い痛いと耐えて、やっと病院に行くと、
お産が進んでいるからとすぐに分娩台に連れられて、スピード安産でわたしを産んだこと。

旦那(双子)は、逆子で帝王切開の予定だったけど、
双子のもう片方が出てきた直後にぐるんと向きを変えて、
結局直前に経膣分娩に切り替わって、生まれてきたこと。

妊娠しなかったら、きっと死ぬまで話題にものぼらなくて、
聞くことがなかったような話を、
わたしも旦那も、たくさん聞くことができた。


旦那の名前は本当は「エドワード」になるはずだったけど、
顔を見て、エドワードじゃない、と感じて急遽変更したこと、

弟が生まれたとき、頭が大きくて、母は医者に
「こんな頭の大きな赤ちゃん、よう産んだわ!」と言われたこと、

旦那の祖母(現在87歳)が子どもを産んだときは、
10日間ぐらいは入院してその間赤ちゃんは助産師が全部世話をすることが普通だったこと、

わたしが寝ない日は、ドライブに連れて行って寝かしつけをしていたこと、

旦那が生まれてからすぐ手術をしなければいけなかったこと、

母は里帰り出産をしていて、おむつがもったいなかったから、布おむつを使っていたこと、

旦那のお母さんは、「妊娠出産は、この世でいちばんの奇跡」だと思っていて、「めちゃくちゃ痛かったけど、過去に戻っても何度でもまた経験したいと」思っていること、

母が、わたしに母乳を飲ませながら、「自分の命に変えてでもこの子を守りたい」と思っていたこと。

そんな、妊娠出産にまつわるいろいろな話を、聞くことができた。

自分が妊娠していなかったら、知ることがなかった想いを、記憶を、
母の口から聞くことができたことは、

自分が妊娠出産を経験してよかったことだなあと思う。


ーーー

妊娠期間を表すと、
「不安」「大変」「痛い」とか、
ネガティブな言葉のほうが先に浮かんできそうだけど、

それでも、ここに書いたことが、
わたしの中で、「妊娠してよかったこと」のベスト2だよ!







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