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【覚書】娘の参観日記

ゴールデンウィークも終わり、
子どもたちの学校の参観週間だった。
こんなご時世なので、オープンスクール制で
どの時間に行ってもいいよという形。
私が行ったのは、たまたま算数の時間だった。

娘の学習については常々不安を感じているのだが、
ますます不安を覚える参観だった。

息子は大体、低学年の頃から宿題にしても
学校の学習においては不安を感じたことはない。
宿題も取り掛かるまでに時間はかかっても、
学校の宿題で頭を抱えている様子はない。
対して娘は、やり始めは早いのだが、終わるまでに時間がかかる。
始めたと思っても違うことをしている。
計算式は今も手(指)を使っている。(そろそろ指が足りないと思うのだが)
たまに覗くと答えが合ってないことが多い。
指摘するとキレる。
「いいの。これで!」というので、
「じゃあ、答え合わせの時に先生に間違えてるって言われればいいよ」と言うと
鉛筆を投げ出す。
「わからない」とこれまた拗ねる。
教えても話を聞かない。
私は九九や割り算ができるのに、
「14−8」ができない彼女の心理が理解できなくて
頭を抱える。

さて、算数の参観にて。
娘は廊下側、前から二番目の席だったのだが、
ひとまず教室に入り、後ろから授業を見ることに。
始まって数分、斜め左手に娘の好きな男の子を発見し、
そちらが気になって仕方ない。
娘は最近、デニムジャケットが欲しいと言い
買ってあげたのだが、聞くところによると
好きな男の子がそれを着ているとのこと。
お兄ちゃんが横から「お揃いとか嫌がられるで」といやごとを言うが
「いいじゃんいいじゃん、全くの一緒じゃなきゃいいよ」と言って
買ってあげた。
そう、デニムジャケットを着たあの子に違いない、熱視線を送ってしまう。

先生が黒板に問題を書き、解く、発表するが繰り返される中
娘は手を挙げることもなく
ノートをひたすら取っている。
顔も上げない。
はて、彼女は何をしているんだろう。
問題を解き続けているのか。
もしかして、この問題がわからないのか。
私は不安になり、廊下に出て、
彼女の真横に立って覗き込んでみる。

なんと、娘は必死でノートに絵を描いている。

おいっ

私に気がついて娘はペンケースで盾を作り、手元を隠しているが、
丸見えである。
その絵と言うのも、完全に落書きをしている訳ではなく、
絵から吹き出しを描いて、
そこに問題の解き方(こう解くんだよ)みたいなことを
書き込んでいるのである。
そういえば前日に、算数ノートを自慢げに見せていた。
彼女のオリジナルキャラクターらしい。
ある意味、分かりやすいノートを作る努力をしている訳だが…
でも…
果たして大丈夫なんだろうか。
娘が必死でノートに絵を書いている間も、
娘の好きな男の子は手を挙げて発表している。
見習ってほしい。
でも、娘がその男の子に惹かれる理由がわかった気がする。

私はどちらかというと、学習面においては要領よくやるタイプで、
授業がわからない、という経験がないため、
私や息子とはタイプの違う娘を
どう伸ばしていいのかがわからない。
かといって、運動ができる訳でもなし。

一体どんな将来を目指してどこを伸ばしてあげようか。

ちなみに、先日、ミスチルのコンサートに応募しようかなと思い、
でも、娘は私だけで嵐のコンサートに行くと怒っていたので、
一応聞いておこうかなと思って、
「○○ちゃん、ミスチルって興味ないよね?」と聞くと
「ミスチルって何?」と言うので、
「え、歌手だよ」と答えると
「うーん、歌手はね、興味あるんだけど、私には
無理かなと思うんだよね。」と答えた。
娘よ、ごめん、君の将来の夢の話じゃないんだよ。
ていうか、歌手に興味あったんだ。
なんかそういう習い事でもさせるべきなのか。

親としては、子どもが健康で楽しく生きてくれればそれでいいのだけれど、
やっぱり娘の将来ができれば苦労なく生きられるように
補助できることはないか常に考えてしまう。
勉強が一番手っ取り早いような気がするのだけれど、
それは私の感覚であって、
娘からは違うのかなとも考えたり
じゃあ、何があるのかって言うと私の狭い人生では
わからなかったりする。
興味のあることを伸ばしてあげたいし、
興味のあることを見つけて欲しいけれど、
興味のあることを見つけること自体、
難しい。
でも、楽しそうにノートに絵を描いている娘を見ていると、
この人、それなりに要領よく人生やっていくんじゃないか、と言う
楽観論に襲われそうにもなる。



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