見出し画像

映画感想 カラフルな魔女

こんな風に世界を感じて生きられたらなぁ。
そんなことを思いながら観て、なんだか幸せな気持ちになって映画館を出た。

児童文学作家の角野栄子さんのドキュメンタリー映画『カラフルな魔女 〜角野栄子の物語が生まれる暮らし〜』を観てきた。
私はあまりドキュメンタリー映画は観ないタイプだ。
話題になるドキュメンタリー作品はシリアスな内容のものが多い気がする。
そういうものを見ると、なんだか気落ちしてしまうことが多いので大人気ないけれどあまり観ない、というか、あまり観れない。
今回は、カラフルなポスターとあの魔女の宅急便の原作者ということで興味が湧いて、久しぶりにドキュメンタリー作品を観た。
上映中ずっとほっこりした温かい気持ちでいれたし、観て良かったと思う。

映画の中の角野さんは好きなものを大切にしており、いろんなトキメキをキャッチして生きているように見えた。
それがすごく素敵で、軽率だけど憧れてしまう。
あのとんびはこんなやりとりしてるんじゃないかな、とか、このカニはこう思ってるんじゃないの、とか、そういう想像したことを話してくれるのだけど、それが本当に素敵に感じた。
私も少しものの見方を変えて、何気ない日常の一場面で楽しい想像をして生きれたなら、きっと世界はもっと楽しいだろうな。
私は角野さんは本当に魔法を持っているのではないだろうかと思う。
小さなこと・ものにも心トキメクものがあって輝いて見える魔法だ。
その魔法を物語に込めて、私たちに送り届けてくれているのではないだろうかと思う。

この映画を観て大笑いしたり、大泣きしたりすることは無い。
けれど、角野さんを通してささやかな日常の出来事や出会うものが素敵に見えたり、微笑ましさに顔がほころんでしまったりする。
そして温かな気持ちにホロリとくる場面もあった。
観終わった後はこの世界に生きれて良かったなと少し思えて、無性に誰かをギュッと抱きしめたい気持ちになった。
抱きしめる相手がいないので家でシナモロールの抱き枕を抱きしめた。

カラフルな魔女映画公式ブックと魔女の宅急便1単行本


私は映画を通して魔法に少しかかってしまったような気がする。
映画館で公式ガイドブックを購入して、近くの本屋に飛び込んで魔女の宅急便の1巻を購入し、近くのカフェに入ってガイドブックを読破した。
家に帰ってきてからは、気持ちが熱々のうちにと、こうしてせっせと感想記事をまとめている。
そしてしばらくは、魔女の宅急便シリーズを読むつもりでいるのだ。
この魔法は少し楽しいので、解けないでも良いなと思う。

この記事が参加している募集

今こんな気分

映画感想文