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「わたしは、生物学的には男性です。」─カミングアウトをして分かったこと─

みなさんこんばんは。

この度noteを始めました。
今後はこちらの方でも発信をしていきます。
よろしくお願いします。

まずは改めて自己紹介から。

美沙と申します。
生物学的には男性ですが自身の性別に違和感があり、女性の格好で生活・表現活動をしています。
去る2019年3月8日にTwitterにてカミングアウトを行い、「中性モデル」としての活動を開始しました。

この記事は次の3段落で構成されています。
そして、3段落目に書いてあることがこの記事で一番伝えたいことです。
最後までお付き合いいただけるととても嬉しいです。
よろしくお願いいたします。


・カミングアウトに至るまで

カミングアウトしようと決意した直接の原因があったわけではなくて、自分の中で"カミングアウトした方がいいんじゃないかな"という思いがじわじわと強くなっていって一定のラインを越えてしまった、そう説明したほうが正確であるような気がします。

女性の格好をして暮らし始めてすぐのころは、カミングアウトをするとかしないとかはどうでもよかったんです。ただ自分のしたい格好でいられるだけで十分で、幸せでした。
交友関係もすごく狭かったから、近しい人が知っておいてくれればそれでよかった。
でも、関わる人が増えていく中でどんどんおかしくなっていっていきました。

最初に「言わないでおく」と決めてしまったから、誰かと知り合えても打ち明けられない。ひとつ、またひとつ嘘をつき続ける。
自分に嘘をつかないために始めたはずなのに、気づけば"わたし"という存在は嘘にまみれていた。

4年間です。
4年間、言えなくて、誤魔化して、嘘をつき続けてきました。
心がおかしくなるのも無理もない。
多くの人とある程度関係性が出来上がってしまっていたから、それを壊してしまうのも怖かった。考えないようにした。
カミングアウトを終えた今も、直接伝えたいけど伝えられていない人もいます。今振り返れば、絶対に隠すべきではなかった。

だけど、わたしはいったいどうしたらよかったんだろう。

このままじゃ、きっとどこにも行けなくなる。
モデルとしても、一人の人間としても。
そう感じた時にすごく、すごく悔しかったんです。
自分の生き方を大切にしたい。
自分が頑張りたいことを諦めたくない。
そのためには、嘘をつき続けていては絶対にダメなんだ。

だから、カミングアウトをすることに決めました。

ずっとハーフウィッグを使ってロングヘアにしていたけど、カミングアウトのときはありのままのわたしの姿として、地毛のボブの写真を使おう。
カミングアウトの文章も、ああでもない、こうでもない、どうしたら誤解なく伝わるだろう…考えて、考えて。

結果として、ちゃんと届いてくれて本当に嬉しかったんです。
いただいたコメントはどれも暖かくて、本当に嬉しかった。本当に。
心からお礼を言いたいです。ありがとうございました。

カミングアウトすることができて本当によかったです。

・カミングアウトがどれだけの人に届いたか
(ツイートアクティビティの公開)

カミングアウトのツイートのアクティビティを公開します(2019/08/06 17:00時点)。特に注目していただきたいのは下記の4つの項目です。

・RT:288
・いいね:1,313
・メディアのエンゲージメント(添付画像がクリックされた回数):16,228回
・プロフィールのクリック数(このツイートからわたしのプロフィール画面に来てくれた人数):3,919人

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表面に見えているアクティビティはRTといいねだけですが、その裏側には表面化していない膨大なアクティビティが眠っています。
正直これからしばらくの間はこのアクティビティを超えることはできないだろうと思っています。

本当に、アクティビティの数が段違いなんです。
普段のポートレート作品投稿だと、メディアのエンゲージメントは大体1,000~良くても3,000程度、プロフィールのクリック数も200~300程度。カミングアウトのツイートの1/10程度のアクティビティです。
カミングアウトを、本当にたくさんの方に届けることができたという証明になるのではないでしょうか。

今後もカミングアウトのツイートに反応を頂けるたびに、アクティビティは更新され続けていきます。

・カミングアウトを通じて分かったこと。
「自分を変えることができるのは自分だけ」

心の底から、伝えたいことがあります。

自分を変えることができるのは自分だけです。
自分で行動を起こさないと何も変わりません。
自分の言葉で言わないと、伝えないと、誰も聞いてくれません。

そんなの当たり前じゃん!と笑い飛ばす前に、考えてみてください。
お願いします。
今一度しっかりと、立ち止まって、あなたの頭で考えてみてください。

成功した人が、何かを為した人が、"なぜ皆揃いも揃って同じことを言うのか"。


本当にその通りだからです。
本当に大切なことだからです。
当たり前のように世の中に溢れている言葉だから何気なくスルーしてしまいがちだとは思うけれど、本当に、本当に大切な言葉なんです。

わたしだって、本当はもっと救いのあることを言いたい。
何もしなくても、きっと大丈夫。
いつか誰かがあなたのことを分かってくれるよ、とか。
いつか誰かがあなたを救ってくれるよ、とか。

でもそれじゃダメなんです。
それじゃダメだってこと、自分自身の経験で分かってしまったから。
だから、嘘は言えないんです。自分の発信する内容には責任を持たないといけないんです。

甘い言葉には惑わされないでください。
お願いします。自分を強く持って、わたしの言葉を信じてください。
ありがたい自己啓発本に書いている言葉は空虚に響いたとしても、わたしのこの言葉なら信じられるでしょう?

誰も助けてくれないとは言いません。
だけどそれも、あなたがちゃんと言って、伝えて、向き合うことができてからの話です。
まずは自分で行動する。
勇気を出して、ちゃんと伝える。

行動を起こすのはとても怖いけれど、だとしても、です。
あの日、ツイートボタンを押そうとする指がどれだけ重たかったか、どれほど震えていたか、きっとわたしにしか分からない。
4年間黙っていたことに、誤魔化し続けていたことに向き合って、何もかも失ってしまうかもしれないという恐怖と闘っていたなんて、きっとわたしにしか分からない。

それでも、やるしかないんです。やるしかなかったんです。
わたしの言葉で、伝えるしかなかったんです。
だから、わたしは闘うことを選んだんです。

だって、わたしがやらないと他の誰もやってくれないから。


わたしは今、綺麗事だと掃き捨てられてしまっている言葉たちの"本当の意味"を自分自身の身体で学び直しています。本当に、本当に大切な言葉だったんです。だから今、一生懸命あなたに伝えています。
届いているかな。届いているといいな。届いてほしい。

あのカミングアウトは、わたしの中で奇跡になったんです。

きっと何でもできる、そう、何だってできる。
そんなことを何の根拠もなく信じることができるなんて。
あぁ、なんて幸せなんだろう。

だから今本当に楽しくて。
やりたいことが、どんどんどんどん出てきて。
本当に頑張りたいんです。

もっともっとわたしの思いを届けたい。伝えたい。
写真に写るわたしの嘘のない姿を届けたい。
もう昔の殻に閉じこもっていたわたしとは違います。
いろんなことに挑戦して、失敗して、挽回して、もっともっと上に行きたい。

本当にもう何も怖くない。
だってあのカミングアウトを乗り越えたんだから。
だから、どうか見ていてほしい。

斜に構えていたり、何でもそつなくこなしてしまうような、ミステリアスな存在に憧れていたこともありました。
でも今はそんなの本当に馬鹿馬鹿しいです。くだらないです。

がむしゃらに頑張って、失敗や恥ずかしいところも、カッコ悪いところもわたしの弱いところも全部全部見せて、それでも一生懸命頑張って、何が何でも頑張って、何かを為す姿をあなたに見せるよ。見せ続けるよ。
きっとそういう姿が何より一番かっこいい。今はそう思う。


──「男性の身体で美を目指す。」

わたしの持つこの物語には力がある。
わたしはそう信じています。

男性、女性、全ての属性に関係なく、たくさんの人に届けたいんです。

架空の世界の、遠い遠いフィクションのお話に感動したことがあるでしょう?
だから、あなたがわたしのような当事者ではないとしても、わたしのこの物語に心を動かしてくれる、何かを感じてくれるはずだと信じることができるんです。

楽しみながら、苦しみながら、わたしはわたしの物語を描き続けていきます。
だから、見ていてほしい。
そして、この物語の随所随所で応援してくれているあなたに恩返しをさせてほしい。いろんなことをやりたい、そう考えているから待っていてほしい。

今は前だけを向いて、頑張ります。


美沙


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