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本との上手な付き合い方を再考する

 三鶴書店を開店して三週間が経つ(メルカリ出品のことです)。
 現在のところ、二百五十冊程度の本を売り出している。開店初日から七冊売れ、その後も毎日少しずつ売れていき、現在に至るまで四十冊以上売れた。

 数千冊の中から手放す本を決めたり、梱包・発送手続きをしたりするのは、とても骨が折れる作業である。この時間があれば読書ができるのになあなどと考えながら、本を眺めたり包んだりしている。
 しかし、大切にしていた本が読みたい人の元へ渡っていく、バトンが繋がるような喜びや、本棚に収まりきれなかった本たちが少しずつ整理し循環されていくこと、そして、お小遣い程度だが、次の本を買えるお金が入ることに喜びを感じている。

 だがやはり、本を売る際に、購入される方の顔が見えたらいいのにと思うところもある。メルカリでは無機質で無愛想な取引も少なくないからだ。
 私は売れた本に必ず「ありがとう。さようなら」と言ってから梱包するようにしている。そして、これからどんな人がこの本を読んでくれるのだろうと思いをはせるのだが、わかるわけがない。こればかりは、しょうがないことなのだけど。
 でもやはり、直接のやりとりができたら嬉しい。次に本を読んでくれる人がわかれば、きっともっと幸せな気持ちで本を売ることができる。
 とは言え、実際のフリマで古本を売るとなるとまた大変である。それに買う人と出会えることも少ないだろう。でもいつかやってみたいという野望がまた一つ増えた。

 そして今更なのだけど、ついにkindleのタブレットを購入した。いや、購入してしまった、と言う方が正しいのかもしれない。私は紙の本に徹底的にこだわり、kindleのタブレット端末は購入しないと決めていたのだ。しかしながら、Amazonのブラックフライデーとやらのセールの誘惑に負けてしまった。

 文庫本程度のサイズで数千冊分の本が収まるという凄まじい利便性。これには驚きだ。
 今後も本が増えることは間違いない。でもこれさえあれば、置く場所や持ち運びに悩まなくてすむ。劣化もしないし、紙よりも安く売られている。紙でなくてもいいかなと思えるものは電子で購入し、物を増やすことを抑えていこうと考えた。
 ただ、その利便性が故に、たくさん電子書籍を購入してしまいそうなので、そこは気を付けなくてはならない。
 しかも結果的には大量の紙の本にkindleのタブレットが加わったことで、私の荷物は増えたのも事実。常に(職場へも)七~八冊の書籍と、電子辞書、メモ帳、手帳、ポメラを持ち歩いているので、そこに仲間入りした形だ。

 そしてついさっき、また新たに本を購入したのだが、悩んだ挙句、紙と電子の両方を購入してしまった。
 ……意味ないじゃん。

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