見出し画像

「悪魔」とは何か Ⅰ

― 真実(本当の事)は、主に主観的(個人の意見)では用いられず、客観的確証と現実によって成り立っていると言う事実は承知の上だが、あえて、客観的意味を含む、主観的な見解でこの通信社を成り立たせようと個人的に考えている。(暴虐であろうか)しかるに、この世界に、密かに隠されている真実を、主観的に述べ伝え、砂漠で井戸を掘り当てる様に潤いを与える事が出来れば、私の目的は達成される事となる。この世界の砂漠化を阻止するには是非とも井戸が必要ではなかろうか。ー

 「悪魔」とは何か。簡単に考えてみたいのだが、どうやら長くなりそうだ。

私達は、悪魔の策略を知らないわけではない。
「悪魔のような人だ」
「これは悪魔の仕業に違いない」
「悪魔が災いを下す」

 それらを聞けば、私達は誰でも悪魔を直感で想像し判断する事が出来る。私達は悪魔の仕業や、悪魔の存在を、実は知っている。
だから「悪魔」と聞いて、ポカンと口を大きく開き「それは何ですか」と訊ねる人はいない。実にポピュラーに流通している言葉、存在が「悪魔」ではなかろうか。

 では、その悪魔と言う言葉や概念は一体どこから出てきたのか。人の妄想なのか。人の心情の表れなのか。人が歴史を語るに、世の中の探究に必要な言葉だったのか。
「悪い結果は悪魔からのもの」
その意識の定義づけに悪魔と言う言葉が用いられているだけなのか。それは人の単なる良心の裏返しであって、善を望みたい人が造りあげた対抗手段であって、表と裏の様な関係、つまり善の副産物にしか過ぎないのか。

 そして、それらは、このように、人が悪魔の定義付けに悩む為に用いられる「言葉だけの存在」であり、本当は実態が無いのか。悪魔は、存在しないのか。悪魔は人が作り出した単なる概念、思想、仮想であり、妄想であり、空想物にしか過ぎないのか。

 しかし、悪魔と言う言葉は、前記の通り不思議な事に全世界的で、各国、各民族の言葉で表現され、人の間に存在している。そして全世界は、その存在の認識に共通の、悪を持つモノ、悪の代表格としての見解を共有している。つまり悪魔は「悪」だと言う認識を全世界で共有している。
「善良で良心的な悪魔」と言う認識は、世界中どこにもない。

 そう、全世界、使う言語はそれぞれ異なっているが、悪魔に対する認識は、文化の異なる国民、民族でも世界共通だと思う。悪魔はどこかの、ある国だけで認識され限定され特定され使用されている言葉ではない。

 しつこいようだが「悪魔」という言葉は全人類、全文化、全世代に共通している事になり、地球的規模、宇宙的規模、世的規模で「悪魔」と言う言葉が存在しているのだと思う。
 とすれば、それは、単なる人の創作用語だけの存在でないのでは。もっと言えば人が造った言葉ではないのでは。

 それは、人の意識の中の、確定された実在的存在だと思う。悪魔は、見えないところに潜んでいる。それは、肉体は持たないが、人の様に実態を持つ存在。
 つまり、人はその悪魔と言う現物の概念を、すでに知っていて、知らされているから、人の悪魔に対する定義が完全に一致していると言う事ではないだろうか。悪魔は私達の肉眼では見えないが、私達と同様、実体を持つ固有の存在。

 人はある時、この世に生まれ出、存在し、その生涯は良い事、良い結果、悪い事、悪い結果、繰り返されるそれぞれを交互に体験しながら、この世界での意識が無くなるまで、つまり、この世界を去る瞬間迄存在し続ける。人は、自分でも善と悪を繰り返しながら、生涯を自分の人生として織りなす。

 人が存在する前に、悪魔の存在があったとすれば、前記の様に、全世界、全時代の悪魔に対する認識が一致している事はごく当然であろう。つまり、悪魔が人より先に存在していて、その後に人が存在するようになったと言う順列。そうであるなら私達人類共通の悪としての悪魔と言う称号が、人に確定していても不思議ではない。最初から悪魔は悪魔としての存在を確立していたと言う事実。悪魔は、私達以前に、すでに存在していたと言う考え方。

 そうでなければ、前記の様な、全世界全時代に於ける悪魔の定義が人類の中で一致していると言う事態は起こり得ない。すでに悪魔が私達より先に存在していたから、後発である私達全世代全人類の悪魔に対する概念が一致していると言う事ではないだろうか。

 その悪魔は、名称や言葉だけではなく、(あくかく←人格に対して)と言う意識と個性を持った独自の個体としての個性を持つ固有の存在。私達以前に(創造的順列)すでに悪魔は存在している。それは、映画や小説で表現されているオドロオドロした実態を持つ悪魔ではなく、功名に人に悪影響を与えようとしている密(ひそか)な存在。

 次は、何故、悪魔に対する人の認識が曖昧なのか。何故、悪魔は表立ってその姿や活動を現わそうとしていないのか、について考えさせて頂きたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?