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第十話 〜私を襲う甘い罠〜

【おいしい話が真っ盛り!】


サロンを手放した私。
時間をもて余す生活。

悠々自適?

いやいやいや、、、

ただ、ヒマなだけの退屈な日常でした。

そんな、寂しくつまらない日々を過ごしていた私に、
タイミングよくいろんな人が声をかけてきてくれました。

「何してる?ちょっと会わない?」
「会わせたい人がいるのだけど。」

ちょうど良かった☺️
誰かと会いたかった。
誰かと話したかった。

そんな、ぽかんと空いた私の心のスキマに
次々とビジネスの話がやってきたのです。

そう、心の隙間に「勧誘」は忍び寄ってくるのです。

・一緒に仲間になりませんか?
・おチカラをお貸しください
・権利収入を取りましょう

などなど、笑顔で声をかけてくる人達が、
続々と現れました。

セミナーに誘われて行ってみると、そこには、
マイクを手に自分のマイストーリーを語り、
事業を通じた成功体験を発表する
キラキラした女性がいました✨

あの人達も苦労しながら、この事業にかかわり、
自分を変えていったのだろうと思いました。
そして、そんな話を聞いているうちに

“私もそうなりたい!”

という思いが込み上げてきたのです。

全てから放り出された私は、
どこか寂しかったのかも知れません。
だから

誰かに認められたかった。
誰かの役に立ちたかった。

もはや『生きる原動力を失っていた』
と言っても過言ではない状態だった私は
いつしか、それを求めるかのように、
友人知人にビジネスを伝え始めていったのです。

純粋な気持ちで、
みんなと一緒に幸せになりたくて。

美容業界を良くしたい一心で…。

そんな思いを抱き
ついつい好奇心から足を突っ込んだ会社は、
気づけば15社にもなりました。

・化粧品関連商材
・サプリメント
・下着
・格安シム
・暗号資産
・投資関連

そして、自己成長の為の

・自己啓発セミナー
・成功哲学セミナー

などなど。

受講したセミナーは、もはや数えられないほどでした。

まがりなりにも経営者として数字をあげてきた私ですから
行動をすれば、それなりに売上はついていきました。

でもそれ以上に、経費があまりにも
膨れあがってしまったのです。

・交通費やお茶代
・セミナー参加代
・自分の商品購入費
・お付き合いで契約した商品代など

(これは、絶対赤字だー❗❗❗)

経営者を30年以上やってきた私。
こんな赤字を見過ごすわけにはいきません!

たぶん、周りの人たちもおおよそ
同じ状況だと思うのですが、
なぜ、みなさんは疑問や違和感を持たないのでしょう。

素朴な疑問が私の心を曇らせ始めました。


(セミナーに参加するのは、自己成長のため?
本当にそうだろうか?)

私の疑問は徐々に膨らんで行きました。

経営者として、現場で数々の経験を通じて
スキルを身につけ成長してきた私は、
『所詮、机上の空論は、実行に移した体験には及ばない』
ということを実感していたので
セミナーに参加すればするほど、
なんだか疑問だらけに感じるようになっていったのです。

(成長って何?)

勉強会に参加しても、内容は毎回ほぼ同じ。
それがスキルアップに繋がるとは到底思えませんでした。

まずはリストアップ。

つぎは、ABCのやり方と、
後は気合と根性の精神論。

挙げ句の果てに「思えば叶う」という
スピ系まで出てくる始末。

相手のニーズを引き出すこともせず、
一方的に熱っぽく商品や仕組みの説明を始める。

半ば、強引にセミナーに誘う。
嫌われるのは無理も無い。

法律にだって、抵触している。

参加している人の多くは、
法律のことなど全く知らない人達、
いわゆる情報弱者と言われる人達が、
そこには溢れかえっていたのでした。


(これでいいのか?
これが、私のやりたいことなのか?)

確かに、これまで知らなかった世界ではありました。
いろいろ勉強になることもあったのは事実です。

でも、世の中は、どんどん進化しているのです!

商品は新しいモノができるのに、
ネットワークビジネスのやり方は、
ずっとずっと何十年も前から変わっていないのが、
不思議でなりませんでした。

伝える人達は、
特別にマーケティングの勉強をやったわけでもない。
未経験の情報弱者の一部の人が、
古い考え・古いビジネスを
壇上で必死に説いているようにしか、
私には見えなかったのです。


調べてみると、
ネットワークビジネスが日本に上陸したのは
1963年とのこと。

タッパーウェア社がアメリカからやって来たのが
始まりのようです。

既に60年以上が経っているのです。
なのに、その頃から中身は何も変わっていない…。

戦後の日本は大きく発展しました。

商店街の時代からダイエーやイオンなど、
総合スーパーの時代へと移り変わり、
それも、現代では淘汰されています。

なぜなら、20年以上前に楽天市場が創業され、
インターネットで買い物をするのが
当たり前の時代になったのです。
しかしその楽天市場でさえ、
アマゾンに脅かされるようになりました。

そして今、私達は
電話やFAXではなく
SNSで人々と繋がるようになり、
インタラクティブ(双方向)な社会が
実現し始めているのです。

『資金力のない人でも
自身で発信し、大きな成長を遂げられる』

そんな世の中へと、大きく変わっているのです。
そしてその大きな流れはコロナによって
さらに加速していってると、私は感じるのです。

私が成功をおさめた店舗経営という、
リアルビジネスから、
自宅に居ながらでも、
子育てしながらでも働けるような、

子供を預けて必死で店舗経営をしていた頃の私が
夢にも思わなかった社会

『女性や子供達が笑顔になれる社会』

そんな社会を実現できるテクノロジーの進化を、
私は肌で感じているのです。

社会はそのように変化している中で
果たして、ネットワークビジネスはいかがでしょう?

私は常に、顧客の獲得を目指していました。

顧客獲得の単価をいかに下げるか、
お客様に喜んでいただけるか、
リピーターになっていただき
継続的に継続的にご来店していただけるか、

そんなことを考え、
お客様へ価値を提供し続けることが
本来のビジネスではないでしょうか。


私は、ネットワークビジネスや、
多くの投資話を自ら体験してきました。

そして、
良かれと思って、
そして、
「自分の器を広げましょう、
自分の器以上に会社は大きくなりません」
との言葉に従いました。

しかしその結果はというと
実に大きなお金を失い、
様々な「教え」で、頭の中はこじれる一方でした。

でも、これは、この先私の進むべき道にとって、
かけがえのない『ヒント』になったのも事実です。

この『ヒント』をもとに、私の人生がどのような方向転換をしていったのか
次の第十一話でお話したいと思います。

今、私の話に
私と同様に
疑問を持ったかたはいらっしゃいませんか?
誰に相談したらいいのか…とお悩みのかたは
私にお話聞かせてくださいね。

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プロローグ~成功と失敗~
第一話~強い使命感~
第二話~1つ目の壁~
第三話~運命の仕事、ヒト~
第四話~人生の転機~
第五話~2つ目の壁~
第六話~再起から絶頂へ~
第七話~3つ目の壁~
第八話~4つ目の壁~
第九話~手放す~
第十一~新たな道~


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