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意識の変容: アートする自分のマインドの置きどころ

絵を描いてみたいのに、描けない人ってどのくらいいるだろう?
何かをするときに、人の目を気にしちゃう人は?
自由にやっているようで、意外に、自分の気持ちより、社会の常識を無意識に取り込んでる人は?

先日、9月末に開催するグループ展の強化合宿に参加してきて、大きな意識の変容を感じたので、残しておきたいと思う。

今回参加したのは、グループ展に出す作品を、ひとりではどう作って行ったらいいか分からなかったから。大きな山が立ちはだかっているというよりは、自分の内部への潜り方が分からないというようなイメージだった。

会場のある山梨の森の中の建物に着いて、セミがうるさく鳴く屋外から、建物の中に入ると、すでに集まっている人たちが黙々と作業している。静かだけれど、エネルギーがうごめいている。私は、千と千尋の神隠しの中で、千尋が迷い込んでしまったあちらの世界に足を踏み入れてしまったような気がして、少しドキドキし始めた。ああ、もう戻れない。やるしかないんだな。

「チェックイン」という、今の自分の体調や気分をシェアする時間をすごしながら、「ああ、やっぱり私には描けそうにないや」と、改めて途方に暮れ始めた私。描けるのか分からない何かをするために、ここにいるという不思議。外の世界では、大抵の場合、出来るだろうと想像できることや、少し負荷をかけたり少し手を伸ばしたりしたら、きっと手が届くに違いないことにしか、チャレンジすることがないんだから。全く、何ができるのか分からないことに手を伸ばすって、最近やったことがあったかなあ…。それでも、私にとって「絵を描くこと」は溶かしたくてたまらない大きな氷山。やりたいのにやれないことの二大巨頭のひとつなんだ。

チェックインのあと、参加者のひとりが話しかけにきてくれた(3回も参加しているとだいぶ顔見知りも増える)そして、「私、描けそうにない。つまりを取りたい。」と気持ちをシェアすると、同じ気持ちだったようで、主催者である画家のしゅんちゃんに話に行こうということに。

そこで、しゅんちゃんにいろんな話をした。涙がポロポロ溢れて、ああ、こんなにも私は私の気持ちを押し込めて生きてたんだなあと思うほどだった。

・絵を描きたい気持ちはずっとあるのにできないこと。会社員の頃から、アートスクールに通ったり、スケッチブックを持ち歩いていたけれど、描くたびに自分の絵にがっかりしてきたこと。
・写真や文章表現においては、人の目は気にならないし、むしろ私の表現っていいでしょ!という気持ちなのに、絵に関しては人の目ばかりが気になってしまうこと。
・絵において「リアルに描ける人がすごい」という価値観の中で生きてきて、そこから抜け出したいのに難しいこと。
・妹の方がリアルな絵を描くことに長けていて、比較をして生きてきたこと。

そこで、しゅんちゃんが絵を描いてくれた。うりちゃんはこんな風に見えるよ。って。

「うりちゃんは、いろんな表現を通して、世界にたくさんのキラキラしたものを放ってる。一発屋ならたくさんいるけれど、職業として、それを長い期間求められていると言うのは、本当にすごいこと。だけど、足元には「絵」と言う厚い氷が張っていて、何度トライしても弾き飛ばされてしまう。この氷が溶けたら、その足元にはこれまでには考えられないくらいのリソースが埋まってるんだろうね。」

「うりちゃんは、印象で物事を見てるんじゃないかな。景色をリアルに捉えて、それをそう見えるように書き写す人とは、景色の見え方が違う。だから、うりちゃんは、他の人とは違うものを見てるってこと、認識した方がいいと思うよ。」

そんなしゅんちゃんの話を聞きながら(本当はもっともっとたくさん話してくれたのだけど…録音しておきたかった!!!)、いつの間にか私の心は凪に戻っていた。落ち着いていて、気持ちがいい。なんだか、描いてみたい。描けそうな気がする。もしも、しゅんちゃんの言うように、私が他の人と別の世界を見てるんだとしたら、私が描く絵が誰にも伝わらないのは当たり前のこと。だったら、人に評価されるかどうかを心配して描くなんて、無意味なことじゃないかって。そんな風に思えた。人に評価されやすい絵と、私の見てる世界は、全く別のベクトル上に存在してるんだ。私と妹は見てる世界が違うんだとしたら、確かに説明が付きやすい。細かくリアルを描写できる妹はデザイナーになって、印象を捉える私が写真をやっている。


ここに座りたいなと言う場所に行き、絵の具をチューブからむぎゅっと出す。ああ、可愛い色。大きな筆にとって、ざざざっと塗っていく。気持ちい。ちょっと色混ぜちゃって。ああ、自由だな。

去年のアート合宿でしゅんちゃんに言われた言葉を思い出す。「色と遊ぶ、それでいいんだよ。」って。ああ、これだけで良かったのかな。こんなことだけで、いいのかな?

そんな風に、色と遊びながら描いたのはこれ。なぜかいつも心惹かれる、水の入ったコップ。

割と満足した私に対して、しゅんちゃんは「なーーに、また具体を描いているの!アートは、好きなことしかしちゃダメなんだよ!」って。

ええええええええ!た、確かに、いつもこういうものを描くとき、一番楽しいのは、適当に背景を塗っている時と、最後に光を入れる時。光を入れるために、その手前のめんどくさい作業をがんばってる。え?!それすらやらなくていいってこと?!?!?!

混乱する私に、しゅんちゃんはこう教えてくれた。「ズームするんだよ。自分の好きなものだけに。」アートスクールでは今までそんなこと教えてもらったことがなかった。全体を捉えること、仔細を観察すること。そういうことだけ。そういえばしゅんちゃんはこんなことも言ってた。「美大に行くために絵の書き方を勉強すると、その人の良さが出た作品を作るために、その身につけた技術が邪魔になることがある。そして、その技術を脱ぐのはとても大変で、4年生の卒展の時期にその人の持ち味がまた出てきたりする。」と。そのプロセスを否定するほどの経験には私にはないけれど、なんとなく想像はすることができた。「だから、本当にやりたいことが見つかって、必要になった時に、スキルを学べばいいんだよ。」ああ、本当だ。ノウハウは、感性を導くために使わないと。そこを混同するから複雑になる。

好きなものだけにズームした絵を、まず1枚描いてみる。え、こんな簡単なことでいいんだろうか?(苦労しなければ価値はないという価値観がまだまだ私の中に根強く残っているんだなあ…)これも描いてみたい。次はこれも。次から次へと描きたいものが溢れて止まらない。



描きながら、好きなものにフォーカスするうちに、私が写真を撮るときに無意識にしていたことにも気が付いた。ああ、なんだ、私って写真を撮るときに、こんなこと考えていたんだね。ささやかすぎて、大きな意味づけなんてものもできなくて、どうでもいいようなこと。遊んでるに過ぎないんだな。

大きなテーマを掲げて、それを絵に落とし込んでいる人。大切な人やものを描きたくて描く人。壮大な宇宙感を描く人。

そんな人たちの前で、私は本当にちっぽけだ。意味もなく、ただ無性に惹かれるささやかなものの前で、そのちいさなものごとを礼賛する。諦め。明らめる。「コジコジのくせに何悩んでるの」しゅんちゃんの言う通りかもしれないね。取るにたらないようなちっぽけなものごとに、どうしたってこんなに惹かれてしまうんだから、それが私の執着かもしれない。

アートは私の中にある溶けない氷山の二大巨頭だと書いたけれど、もう一つは海外に住むと言うこと。占い師の方に「あなたは前世では、暴れ者だった。縦横無尽に自分のやりたいことをやり尽くして、大なり小なりご迷惑をおかけしてきた。だから現世においては、わざと自分にお札を貼ってる。お札を剥がしたら、自分でも今どこにいるかわからなくなるでしょうね。」と言われたことがあるのだけど、お札を、そろそろ剥がしてもいいんじゃないかなと思っている。自分を制御して生きなくても、私は誰にも迷惑をかけないし、愛されて生きられると信じたい。

こちらについては、もう一人の主催者であるゆっこと話をさせてもらった。この時も、自分が押し込めてきた悲しみが溢れ出してどうしようもなかった。友達に相談したかったのにタイミングが合わなくてできなかったことも全部話した。きっと今がタイミングだったんだね。それに、全部繋がってるんだな。

多分私は、今回、大きな意識の変容を遂げたと思う。氷が溶けて、フラットになって、次へと進む準備がようやくできた。

そんなタイミングで、自分のリブランディングに取り組んでいるのだけど、いろんなことを見直す中で、私が度々口にするのが「もう要らない」「もう飽きた」と言う言葉。

すでに違和感が出てきてしまっていた過去の私にバイバイして、New virsion of Meを定めている。そして、私にできること、世界にどんなポジティブインパクトを与えられることができるのかを、同時並行で考えている。ブランディングって、誰かに見せるためのものというイメージが強いし、それもとても大きな役割ではあるけれど、心や頭の中にぼんやりとある理想の未来を明確化して、自分自身に見せると言う意味で、とっても大切なことだなあと思う。方向性を見失ったままの状態で、適当に歩き続けるのは体力を消耗するだけで、疲れることだから。

もう、ここ2−3年やってきた土壌を耕す時間は、あと少しで終わるかな。
そろそろ種を撒きたいね。






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