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【デンマーク美術館めぐり】見どころ満載!大人も子供も楽しめる。現代アートとデザインの美術館「Trapholt」〜後編〜

koldingにある美術館「Trapholt」のご紹介後編!
前編はこちら

続いては、この期間中のメインとなる企画展「SENSE ME

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折り紙のようになっていて、パックンチョを作れる遊び心満点のパンフレット。

私たちのもつ“感覚”をテーマにしたこの企画。
複数のアーティストによる作品がテーマごとに展示されています。音、香り、触覚など視覚だけではなく、五感すべてを使ってアートを楽しめる内容となっていました。

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”デザインを味わう”がテーマの部屋。
例えば、覗き穴が空いた箱の中に二つの文字のロゴがあり、どちらが甘くどちらが酸っぱく感じるかを投票する作品がありました。

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こちらは5パターンのHelloというロゴの中から好きなパターンを選び、下のパネルを開けるとそのロゴを選んだ人の性格の特徴を解説してある作品。

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ちなみに私が選んだのはDのロゴ。性格診断ぴたりと当たっていました!

少し前に話題になったASMRからインスピレーションを得たという作品も。

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こちらのブースにはワークショップがあり、包装紙を丸める音、紙に鉛筆で色を塗る音、おはじきを混ぜる音などを実際に自分で鳴らして聴くことができます。

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豆を混ぜる音。ずっと聴いてられるなぁ〜。

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体の一部としてつける、新しいアクセサリーのかたち。ざ、斬新....。

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メインビジュアルにもなっている、雲の中に頭をつっこむ作品。

この他にも、場所による音の響き方を検証した映像や、10人に1人の割合で存在するという"共感覚"をテーマにした作品などバリエーション豊かなアートを楽しめます。実際に触ったり、試してみたり、体験型の作品が多かったです。

個人的に一番興味深かったのは、デンマークの"Hygge"スタイルの変化を紹介する作品。1950年代から現代までのリビングルームが再現されており、そのインテリアデザインから、各時代の人々がどのように"Hygge"を感じていたかがわかります。

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1950年代。多くのデンマーク人が小さな家に住んでおり、家具は多目的な使い方がされていたそう。ダイニングテーブルでは家族が集まって、読書をしたり、手芸をしたり、ボードゲームをしたりしていました。

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2000年代。白と黒、グレーを基調としており日本でも人気のスタイルって感じです。部屋の真ん中にソファを起き、ローテーブルでコーヒーを飲みながら、薄型のテレビを見るという過ごし方とのこと。

各年代のトレンドとそれぞれの過ごし方の特徴が学べて、インテリア好きとしてはとっても勉強になる展示でした。

屋内展示を楽しんだ後は屋外の彫刻公園へ。こちらはチケット無しで誰でも閲覧可能です。白い壁により公園と駐車場が隔たれており、綺麗な自然と彫刻だけの景色に浸れます。

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そしてこの公園の奥にはなんと、デンマークの建築家・アルネヤコブセンが設計をし、実際に利用していたサマーハウスがあるのです!もともとは南ニュージランドに建てられていたものを移設してきたらしいです。

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立方体のモジュールを中心に展開し、個々のニーズに合わせて家のサイズとレイアウトを変更できるデザインになっています。部屋の中にはヤコブセンだけではなく、その他の建築家やデザイナーの家具も展示されており、デンマークデザインを楽しむことができるそう。

私が行った時はなぜか中に入ることができず、窓に張り付いて中を観察しました...。本来ならガイドツアーもあるとのことで、美術館のチケットがあれば無料で参加できるみたいです!

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そして振り返ると、この景色。素晴らしい。

常設展、企画展共に充実しており、体験型の作品も多いのでアートに詳しくない人や子供でも楽しめる美術館でした。

2020年9月からの次の企画展は"アルネヤコブセン"!!生い立ちや、世には出ていない未知の作品まで...ヤコブセンについてまるっと知れる展示になっているみたいです。彼に関する展示ではここ近年最大の規模になるのだとか。これまたとても気になりますね!

デンマークにお越しの際はちょっと足を伸ばして、ぜひTrapholtを訪れてみてください。


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