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14年間、「やりたいことがない」と言っていた看護師の女性が、6か月で自分とつながり詩人デビューするまでの物語。

このお話は、「やりたいことがない」と言っていた1人の看護師の女性が、自分とつながり詩人デビューするまでの物語です。

「自分のほんとうにやりたいことがわからない」
「自分の中にある湧き出るような感覚とつながれない」
「ずっと仕事を頑張ってきたけど、これからは自分の人生を充実させたい」

そんなタイミングの人は、何かの気付きやきっかけになるかもしれません。


大阪で14年間看護師として働いている彼女にはじめて会ったとき、やわらかくて、寛容で、女性らしい印象でした。おそらくこちらが何を言っても当たり障りなく受け止めてくれるような寛容さがあり、愛想がよいコミュニケーションをとる人だなあ、とわたしはぼんやりと感じていました。

「看護師として病棟で働いていたときは、個性を発揮することがなかった。人命に関わるからこそ、決まった治療方針をいかに看護師で引き継いでいくかのチームプレーが大事なんです。だからこそ、そこに個はあまりなくて。同僚は、プライベートで趣味を持っている人も多い。だけどわたしは何も無いんです。」

社会で価値発揮するために努力してきた彼女にとって、自分を表現することは価値の発揮にはつながらない。
そんな彼女は次第に自分を表現することに臆病になっていきます。女性向けの起業セミナーに通うも、あまりに自分とかけ離れたキラキラ感に違和感があり進めない。

そんな彼女の人生を変えたきっかけは、東京へ憧れでした。

「わたし、東京に行きたいんです。これっていう理由はないんですけど、でもなんだか東京に惹かれるんです。…変ですよね。」

理由がないのにこんなこと言うなんて…と遠慮がちに話す彼女でしたが、わたしにとっては、はじめて彼女の本心が見えた瞬間でした。

「いいじゃないですか。東京!!」と半ばわたしが前のめりになりながら彼女の消えてしまいそうな内側からの発露を、なんとか応援したい、という気持ちが芽生えたのを覚えています。やや熱血コーチのように振舞いながら、ぐっと背中を押すように言葉を発していました。

そこから、普段言いたことを言えない上司にどう打診するかの練習をし、上司が納得してくれそうな戦略を2人であーだこーだと作戦会議。時に上司役になり切ったりしながら彼女の発露のタネに水を撒く時間を過ごしました。

とは言え、普段は個を出さないことが結果につながる職場です。彼女自身も、いざ上司を前にしたらやっぱり言えなくなるんじゃないか…という不安も抱いていました。

自分の願いを外側に表現することは、「否定されたらどうしよう」「ばかばかしいって思われたらどうしよう」などと大切だからこそ、同時に不安も大きいものです。

ところが彼女は上司が納得するような理由がない中でも、勇気を振り絞って「東京に行きたい、異動をしたい」と打ち明けたのです。



これは、14年間一生懸命社会から評価されるために頑張ってきた彼女が、彼女自身が満たされる人生を歩むことを、自分に許可をした瞬間でもあったのだと思います。

「美月さん、わたし、東京に行けることになりました!」

と報告してくれた時に、誰にでも愛想よく振舞う彼女ではなく、しっかりと自分の人生を自分で決めることのできる眩しい女性がそこに居ました。
すこし遠くから眺めていたわたしには、彼女の人生物語の新たな章へとページがめくれた音がしました。

東京への転居をきっかけに、彼女は周りが納得する理由が無くても、
自分のやりたいことを自分が決めてやってもいいんだ、という実感を得る経験を積み重ねていきます。

好きなことに邁進している人の話を聴いたり、自己探究をあきらめない仲間に囲まれたり、彼女自身も内側からの発露で作品作りをしてみたり…。

彼女の内側を和菓子で表現



そんな中で、ゆっくりと、でも確実に彼女の「表現のタネ」は発芽し、根を伸ばしていたんだと思います。

東京に来て、1年経たずして彼女は次のチャレンジを口にしました。

「美月さん、わたし、やっぱり言葉が好きなんです。小さい頃から頭の中で自分に起きることを言葉にするのが好きで、ずっと考えて、メモしているんです。」

「じゃあ、詩を書いてみるのはどうですか?そしてそれを、誰かに観る機会を創ってみるのは。」

「えぇ!わたしが詩!?しかもそれを発表するんですか!?恥ずかしい~」

そう言いながらも彼女の頬が高揚して、内側からひかりのようなエネルギーが溢れているのを感じたわたしは、

「やりましょう~、わたしも楽しみです!」

と自分のことのような嬉しさを感じながら伝えました。

「怖いけど、やってみたいです!どうせなら、わたしが感じているネガティブも含んだ感情を詩で表現したい。」



出逢った時は、ネガティブな感情を表に一生懸命に出さないようにしていた彼女。当時の彼女だったら想像できない「ネガティブな感情も含めて表現したい」という想いに、わたしは心が震えました。

いつか彼女は言っていました。

「都会のネオンのような、煌びやかなキラキラよりも、窓の外から降り注ぐ自然光で反射するキラキラのほうが好き」

「こうするべき」という絡まった糸がひとつひとつ解け、自然体で振舞う彼女は、太陽の光が反射してキラキラと輝く水面のように美しくそこに居ました。



こうして彼女が日常で感じている、雲のようにふわふわ浮かんでは消える色鮮やかな感情をことばに留める「空に書くことば展」が誕生しました。

「わたしね、これまではそんなことやったって何にもならない、意味が無いって思っていたんです。だけど、詩を書くって決めてから、自分が本当に好きなことはこれなんだ、ということに気が付いたんです。前は3日も引きこもって家にいたら不安と孤独でどうにかなりそうだったのに、今は家に引きこもって詩が書けることが喜びで。こんなに充実した時間を過ごせるなんて、前は考えられなかった。自分とつながる、自分を満たすってこういうことなんですね」


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このお話は、「やりたいことがない」と言っていた1人の看護師の女性が、自分とつながり詩人デビューするまでの物語。

そんな彼女の処女作を詠める「空に書くことば展」は、彼女と同じように、

「仕事はボチボチやってきたけど、やりたいことがわからない」
「詩やことばに興味がある」
「ネガティブな感情も含んでいきたいタイミング」
「自己表現に興味があるけど、何からしていいかわからない」
「人に合わせるのは得意だけれど、自分を表現するのは怖い」

という方にこそおすすめです。

■詳細■
日時:2023年11月3日(祝)12:00~17:00
場所:Room105武蔵小杉 (申込していただいた方へ住所をご案内します)
入場:むりょう 
申込:https://forms.gle/J4YU9G4JGRE5hBMLA

今の自分に必要そう!とピンと来た方、なんとなく惹かれる方はぜひ。はじめましての方も大歓迎です。

■イベントページ(Facebook)

★後日追記★

勇気を振り絞って、詩の個展を実施した彼女からのメッセージ。許可を得て掲載します。

■彼女が自分とのつながりを取り戻した「つながりの学校」は2023年12月より2期メンバーの募集を開始します。(LP現在制作中)
詳細のご案内、授業の1日体験などは公式LINEからご案内しています。


■ご本人の目線からの記事がUPされました。
ご本人目線での葛藤やリアリティを味わいたい方はぜひご一読ください。


あなたが自然体で、心地よく過ごせるのが一番のサポートです💐