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月額2,000円でライブ行き放題!インディーズバンドが仕掛ける新しいサブスクの形

楽曲が聴き放題になる月額サービス「Apple Music」や「Spotify」などの普及により、「サブスクリプション」(略してサブスク)という言葉が広く使われるようになった。

月額費を支払っている期間、サービスを受け続けられるサブスクリプションというビジネスモデルは、ファンクラブと親和性が高い。

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そこに目を付け、サブスク型ファンクラブを立ち上げたバンドがいる。
ANTI-HERO SUPERSTAR(アンチヒーロースーパースター)というインディーズバンドだ。

彼らはクラウドファンディング・プラットフォーム「CAMPFIRE」で、会員の募集を開始した。参加はこちらから→ファンクラブページ

サブスク型ファンクラブの特典とは

主な内容は下記の5つ。
・ライブ行き放題
・ライブの生配信
・新曲の無料配信(ダウンロード可能)
・会員限定動画やブログが見られる
・限定イベント、グッズ優先&限定販売

月額1,000円と2,000円の2コースがあり、ライブ行き放題は2,000円のプランのみ。詳しくはCAMPIREのサイトに記載されている。→こちら

月額2,000円は高い→ライブ1回で元が取れる

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金額だけみると一瞬「高い」と感じさせるが、直近出演するライブのチケットは3,000円なので、1回行くだけで元が取れてしまう。
毎月ライブに行けなくても、ライブ生配信があるので損をした気持ちにはならない。(正直どこで収益を得ているのか不安になる価格設定である)

「お代はいただいています」気分でライブが見られる

通常、インディーズバンドのライブは、チケットぴあなどで事前にチケットを買うケースはあまりない。

バンド側にチケットの取り置きをお願いし、当日ライブハウスの受付でバンド名と自分の名前を告げ、チケット代を支払うことが多い。
(事前予約しているので前売り料金で買える)

このファンクラブに参加した場合、チケットの取り置きをお願いし、ライブハウスで名前を言うところまでは同じだ。しかし、チケット代を支払う必要がない。月額費を支払っているものの、ちょっぴり招待客気分を味わえる。

※なお、ドリンク代は支払う必要があるが、音楽業界の人やアーティストの友人などの招待客でも、ドリンク代は別途支払っているので、そこはシステム上というかライブハウスのビジネス上、仕方がない部分だったりする。
ドリンク代はライブハウスの収益になるので、二重徴収ではない。

ライブに間に合わない!そんなときも生配信は嬉しい

バイトが予想外に長引いた
仕事で急遽残業になった
電車が遅延している
迷子になってしまい遅刻しそう
急に熱がでてしまった

予期しないトラブルはつきものだが、生配信のおかげでどこでもライブをみることができる。

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歩きスマホは危険なのでNGだが、家でもライブが見られるのは嬉しい。もちろん生でライブを見るほうがいいのだが、全国ツアーなどの際は遠征しなくてもライブが見られるのもいい。→ファンクラブページはこちら

ライブ初披露の新曲が事前に聴ける

新曲の先行配信もされている。
ストリーミング配信だけでなく、ダウンロードも可能だ。

先日アップされた新曲は、ライブで初披露予定の楽曲。
ライブでいきなり初披露される瞬間も好きだが、こうして事前に公開され、「うわーかっこいい!この曲が次のライブで聴けるのか」と興奮したままライブに行けるのも嬉しい。なお、ボーカルもこのようにツイートしている。

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ライブでやる前の新曲音源の先出しってやってみたかったんだよね~
ほんとこのSEVENTH SENSE CLUBは何とでもできるし、何でもチャレンジでさせてもらえる場。もっとクリエイティブにお返ししていきたい。それはそうと、この日のライブに件の新曲ぶっかます。

どんなライブか事前にわかるコメント動画も

会員限定の動画では、次回ライブの内容や、対バン相手の紹介、意気込みなどを知ることができる。

ブッキングライブやイベントライブは、どのバンドが出るのかはわかるものの、初顔合わせか長年の友人バンドなのかなどの詳細まではわからない。

初顔合わせ系が多いブッキングライブは、ライブハウスのブッキング担当の手腕にかかっているというか、正直当たりはずれがあるので、目当てのバンドを見た幸せな気持ちのまま帰宅したかったと思うこともたびたびあり、最後まで観ないで帰ることもある。

しかし、もし最後に出るバンドが、好きなバンドの友人だとしたら。
少なくとも音楽性や人生観などが近い可能性が高いので、がっかりする確率が減る。そういうのを事前に知ることができるコメント動画だと思う。

世の中は「多くの人に知られたい」から「ファンを大切にする」方向へ

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「ファンベース」というマーケティング本の名著で、佐藤尚之さんはこう語っている。

ファンベースが必然な3つの理由
(1)ファンは売上の大半を支え、伸ばしてくれるから
(2)時代的・社会的にファンを大切にすることがより重要になってきたから
(3)ファンが新たなファンを作ってくれるから

今は、多くのメディアに出れば売れる時代ではない。ファンが新しいファンを呼び、その輪が広がっていく時代になっている。
メジャーなアーティストが月額300円といった価格で、モバイルでのファンクラブを開設するようになった理由のひとつでもあると思う。

ファンはライブ行き放題、バンドは安定収入で嬉しい

定額制ライブ行き放題というファンクラブの形は、インディーズバンドにとっても、そのファンにとっても嬉しいサービスなのではと思う。

・ファンはライブ行き放題だし新曲もコメントも聴ける。
・バンドは安定収入により楽曲制作やライブに力を注げるようになる。

よくバンドのためにグッズを買うという話を聞く。
しかし、グッズを作るのには時間もお金もかかる。その時間やお金を音楽活動に費やしてほしいと思っているので、このサブスク型ファンクラブがもっと主流になったら、インディーズバンドの風向きがより音楽主体になっていくのではと思う。

▼ANTI-HERO SUPERSTAR ファンクラブ詳細ページ
https://community.camp-fire.jp/projects/view/165279

▼ANTI-HERO SUPERSTAR 公式サイト
https://www.antiherosuperstar.com/

▼ANTI-HERO SUPERSTARのPV

▼ANTI-HERO SUPERSTARのリリックビデオ


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