こうしなきゃ、ああしなきゃというものを全部手放したら、私たちはどれだけ楽になるんだろうか？

毎日、毎日こうしなきゃ、ああしなきゃって事で頭が一杯で、時間があっという間に過ぎていく。夜になって、あれも出来たし、もっと、時間を詰めればこれも出来たと強い罪悪感を抱いてへこんでしまう。

私の人生とはいつもこんな感じ。

毎日、毎日頭の中はしなければいけない事で溢れかえっている。でも、その全てを一日の内に消化できるわけではない。だから、やらなくてはいけないと思っている事は自分の中でどんどんと溜まっていく。

自分の中では、あれもこれも全部しないと、自分がダメな気がして仕方がない。何もかも完璧に出来てやっと自分が自分でいられる。

その日にやらなくてはいけない事。これが出来ないと、本当に自分は駄目だととことんまで落ち込んでしまう。

もっとやれたのに、もっと時間的に色々と工夫すれば出来た事もあるのに、その時間を上手く使えなかった事に強い罪悪感を覚えてひどく落ち込んでしまう。

いつでも、頭の中は、もっと～しなければいけないという思いで一杯。

この～しなければいけないという思いが一体何処から来るのか？それについて少し考えてみた。私は、～する事でしか、自分を維持する事が出来ないのではないかと思った。～しなければいけない事を自分で沢山作って、それをこなす事で私は私を成立させる。沢山のノルマを自分にかせて、それをクリアーする事で、自分を維持させる。沢山の苦しみを自分に与えて、それをクリアーする事で、自分というものを私は肯定する。

これだけの事を、これまでにちゃんと出来ていなければ私は駄目人間という思考回路が私の頭の中にはある。

自分に消化できないほどのノルマを課して、そのノルマを自分がしっかりと消化できないと、私は自分を駄目だ！と言って罰する。自分を厳しくしかる。私は、自分をいたぶりたいんだろうか？何故、そこまでして私は自分にそんなに多量のノルマをかせようとするのか？それについても考えてみた。

私は、何かをたくさんしている自分しか肯定出来ないし、受容出来ないようだ。何かを沢山して、とにかく、人より多くの事をしていないと、自分というものが認められないらしい。人よりも、頑張ってやってます！それなりの成果上げてます！って事を見せていないと、自分がどうやら保てないらしい。私は、人一倍頑張っている自分しかどうやら愛せないらしい。

必死になってやって、それでも満足できずに、まだまだ頑張る。もうこれでいいでしょ！っと他人に言われても、まだまだといい、それ以上頑張る。周りの人はもうこれで十分だ！といっているのに、私は一人で回転し続ける。

まるで一人だけ、すごいスピードで回転している事を得意になって見せているみたいに・・・・。私はこんなにも回転出来るんだよみたいな。

こんなにもして私は何を得たいんだろう？もっともっともっと頑張らなきゃいけない、この思いがこれまでどれだけ自分の体に影響を及ぼしてきたかは数知れない。でも、私は未だに回転し続けている。休まない。私にとっては、休むなんて事は悪なる行為みたいだ。

休むという事が私には、怖くて出来ない。休んでいたら、私が私でなくなる気がして、どうしてもやり続けてしまう。動き続けてしまう。それで身体を壊しても、それでも、出来る事を見つけてはしようとする。こんなのはたから見たら異常者にしか見えないのかもしれない。

何かをする。これが、私を私として支えているのかも知れない。何かをするから、私は私として成立する。でも、この何かをするがなくなれば、私は私を維持する事が出来ない。何かをしていればいいけれど、何もしていないと突然、自分に何の価値も感じなくなる。毎日必死になって何かをするから、私の存在価値はある訳で、何もしなければ、私の存在価値などない。

頑張ってやるから、愛される訳で、必死になってやるから、評価される訳で、倒れて病気になってしまうくらいやるから、人から心配される。大事にされる。こう考えていくとどうやら私は、こうした事を失いたくないみたいだ。

愛されたいし、評価されたいし、注目されたいし、関心を持ってもらいたいし、心配してもらいたいし、大事にされたい。これら全てを私は、何かを必死にやることで得てきたみたいだ。何かを必死になってやることで、私は評価され、そして愛され、大事にされた。ならば、この何かを必死になってやるというこれまでの在り方を全部捨て去った時、私は一体どうなるんだろうか？これまでは荒れもこれもその全てをパーフェクトにこなしてきた。でも、それを止めたら、私の周りにいる人たちはこれまで通り、私の事を見て受け入れてくれるだろうか？

心の中ではこの答えがわかっている。何もかも辞めたら、私は自分が望むその全てを失う事になる。何もしなければ、私に関心を持つ人もいなければ、私を愛する人もいない。評価する人も、大事にする人もいない。

今、こうして毎日必死になってあれもこれも完璧にこなしている私だからこそ、得られているものは多い。これを止めれば今まで通り何もかも手に出来るという確率は大いに下がる。それがわかっているから、私は今日も必死になってあれもこれもそれもしようとする。でも、そこまでして愛される必要があるのか？大切にされる必要があるのか？評価される必要があるのか？関心を向けてもらう必要があるのか？と最近思いだした。

無理しなくては得られないものをこれ以上求める必要が本当にあるのだろうか？となんとなく考えてみた。体が疲れすぎて、無理が出来なくなったからか、ふとこんな事を思う様になった。

私はずっと無理をして、自分の望むものを得てきたのかもしれない。でも、それはよくよく考えれば、どれも皆、偽りだったのかもしれない。人の期待に応える事で得られるもの。それがそもそも偽りのものだったのかもしれない。最近そんな事をよく考える。