できるだけお財布が痛くない感じで躁を乗り切りたい

どうも、躁です。イエーイ!(私は躁鬱/双極性障害Ⅱ型(+ADHD+ASD)のため、軽躁です。)恒例の浪費により口座も(ほぼ)すっからかんになったので、自分でどんな対策ができるか、家族(躁鬱でないパートナーを想定)に何をしてもらったら躁の経済的ダメージを減らせるか、ということについて考えてみたいと思います。

当事者・家族向けの本にはだいたい、服薬でとにかく躁にしない・クレジットカードを止めるなどの対策が書いてあります。でも、服薬をしっかりしていても、仕事や生活の都合で、きっかけになるようなイベントから逃れられない場合もある。当事者としては拘束一辺倒ではつらいですし、経済的に自立している社会人の場合はあまり現実的ではない。本人に躁の自覚ができるのはお財布に隙間風(※婉曲表現)が吹いてからなのです。隙間風が家族にもわかるころには、たいていヤバい。ヤバいなう。相方ごめん。
今回、私はたまたまハッピーな躁の期間が長かったので、躁対策、もうちょっとポジティブに行かれないものかなあと色々考えていました。

以下はあくまでも私の「ハッピーな躁」対策であり、症状には個人差・個人内の差があります。また、この文中でいう「ハッピーな躁」は、めっちゃテンション上がる、買い物しまくる、新しいことを始めようとする、などの割と典型的な軽躁です。当事者でない方は、ずっと楽しみにしていた新しいことを始めるときのワクワク感が10回分ぐらい一気に押し寄せてくる感じだと思ってください。ちなみに「怒りの躁」というのは、(私の場合は)特に正当な理由がなく、誰か/何かに対してすごく腹の立っている状態が2週間ぐらい続くやつです。これはつらいですし、トラブルの原因にもなります。
躁を抑える薬もあるっちゃあるのですが、私の場合はハッピーな躁が怒りの躁に変わるだけなので、事実上使えません。

それでは私の今回の反省を踏まえて、
1)躁を予防する
2)浪費額を減らす
3)躁のエネルギーを前向きに使う

の3つの方向性から考えてみたいと思います。

1)躁を予防する
なるときはなるのが躁。でも、できるだけ回数を減らしたいのがお財布事情というものです。私の躁は、(1)高額の決済か、(2)仕事の締め切りや休暇などの変則的なスケジュールがきっかけになっている気がします。
「高額決済」の内容は、多くの場合海外出張の航空券や税金の支払いなど、必要なものです。私個人の口座からの決済でなくてもきっかけになりうる。どうも「決済(買う)」という行為自体が引き金になっているらしい。
7~8万ぐらいがボーダーラインっぽい。

◎対策
(1)税金はできるだけ分割して払う。一括すると安くなるので悩ましいが、躁転すると安くなった分は一瞬でなくなるので、分割する。来年の私よ、わかったな。
高額決済対策は、事前にお金を別の口座に積み立てておき/別のカードを作っておき、決済の手続きはその口座/カードを使って家族が代行する。次回からはこうしようと毎回思います。正直、今回もこうなるのではないかと薄々わかっていた。わかっていたがやらなかった。今は反省している。
(2)ふだんと違うスケジュールが長く続くような状況をできるだけ減らす。
言うのは簡単だが難しい。同じメニューの朝ごはんなど、ルーティーン感を出せるものを作り、それを守れれば「変則スケジュール」と自分で認識しにくくなるのかなあと思います。
出張や旅行などの場合は、できるだけ小刻みに時間をかけ「特別な日」の日数を減らすとよさそうです。まあ、できてないのですが。

2)浪費額を減らす
私の場合、躁で物を買う時は先に〇〇やりたい!!という強い欲望が(複数)あって、その目的にむかって物を買いまくるという傾向があります。あと、自閉症の特性かあまり承認欲求ベースの買い物をしません(ブランド品など)。なので、1つずつは少額(数百円~数万円)な同じカテゴリーの物を沢山買う、という感じです。
ここらへんは人によって違うと思うし、欲求や衝動が物の所有自体に向かう人には私の対策はあまり向かないかもしれないです。

◎対策
これは、正直何が正解かよくわからないのですが、今回試して良さそうだったものを書きます。
(1)買い物以外の方法でエネルギーを発散する
とにかく肉体的に疲れてしまう、という方法です。なんか疲れてるとあまり物欲が沸かないことに気づいたので、次回からもこの作戦で行こうと思います。
可能であれば、初めての場所やできるだけ刺激が多いところに出かけるのが良いですが、ディ〇ニーラ〇ドなどの金を使わせる仕掛けに満ち溢れている場所はNGです。カラオケとか公園とかハイキングとかにしましょう。
あと、その発散自体のためにたくさんお金を使わなければならないものもだめです。(例 海外リゾートでバカンス、一度もやったことのないスノボの道具一式揃えるなど)(私は今回これをやってすっからかんになった。反省)勉強やスキルアップなど、普段はめんどくさくてできないこと、元気になったらやろうと思っていたことを書き出してみる(または書き出しておく)と良いかもしれません。ただ、今回は躁期間のうち、ストラテラが効いてなかった期間が結構あったので、いつもより疲れやすかったというのがあります。次回、疲労でブレーキ作戦が今回と同じように効くのかはよくわかりません。
(2)制約を目的にしてしまう
どうしても物を買いたい気持ちを抑えられない場合は、例えばできるだけ安く〇〇一式をそろえるゲーム!!などにして、節約をエンターテイメントにしてしまうのは、今回やってみて良かったです。経済的に本当にきついときは、一ヶ月〇万円生活とか(笑)
ルールは正気が残っているうちに自分で決めるのがおすすめです。家族は被害を最小限にしようと焦って、とにかくお金を使わせない、制約を厳しくする方向に走りがちです。禁止が多すぎるとエネルギーがあふれるので、反骨精神も旺盛になってばーんと買っちゃう。(私の反抗的な性格ゆえかもしれませんが)我が家も◎◎円以上のものは家族に申告してから買うというルールがあったのですが、テンション上がってくると普通に破るので無意味でした。躁になった以上お金が多少減ることはあきらめ、肉を切らせて骨を断つ精神で行く方がダメージは少ないのかもしれません…。
(3)買い出し係になる
今日の夕飯の材料を1500円以内で買って来て!
みたいな感じにして、節約の方向に頭を使う買い出しを頼まれるとよさそうです。どうせ買ってしまうなら役に立つものを買わせる+(1)のエネルギーを使わせる作戦。
あまり裁量権がなかったり、キャベツ、豆腐、卵…みたいな物の列挙だけの指示だと、300円の豆腐とか買ってきそうなので、できるだけ考えさせてエネルギーを奪いましょう。あとフットワークが軽くなっているので、買い忘れとかあっても喜んでお店に戻ります。(指示への従い方には個人差があります)

3)躁のエネルギーを前向きに使う
ハッピーな躁の場合は、向上心らしきものを持つことも多々あります。
そう、結局ただ参考書買って積んどくだけ…になることも多い、毎年4月ぐらいに非躁鬱ピープルにも訪れるアレです。
しかし、私はADHD特性ゆえか非常に忘却力が高く、テンション上がって勉強してもちょっと使わない期間があると無になってしまうので、この期間にやることは厳選する必要があります。そして、1冊でも無駄に買う参考書の冊数を減らす必要があります。
忘却力が低く一度身に着けたスキルは二度と忘れないという方はとにかく何でもやってみる感じでいいんじゃないでしょうか。(うらやましいのでなげやり)

◎やることを選ぶ基準
(1)「やったことがある」ということ自体が利用できること
・短期間でとれる資格の取得。でも、やり方を忘れたらやばい事(乗り物の運転免許とか)は、あまりやらないほうがいいのかも。
・お金がかかりにくくユニークなことで、人と話すときのネタになるもの。チャリでどっか遠くまで行ってみるとか。
・全然やったことのないものに手をつけるだけつけて、なんとなく枠組みを理解し(もちろん詳細は全て忘れる)、本格的に練習・勉強するときの心理的ハードルを下げるのも結構良かった。
・話題の映画や舞台などを見てみる。チケットが高い場合や遠征は、高額決済注意!!
(2)高額なグッズをそろえなくて良いもの
マンガ読んだ翌日にテントと寝袋一式買うのとかはだめです(猛省中)
でも1回行ったキャンプはとても楽しかったのでまた行きたい(猛省とは
(3)元気がないときはできないけどずっとやりたかった、やらなきゃいけなかったこと
・家の中で修理が必要なものを直すなど、DIY・設営系。
・仕事でたまっていた細かい事務作業
・しばらく会ってなかった友達に会ってみる。ただ、あまりにもテンションが上がりすぎているとドン引きされる可能性あり。あと、1か月後は鬱かもしれないので、軽率に次の約束はしないほうが良い。

では、読者の皆様におかれましても、できるだけダメージを減らしてたのしい躁ライフを!

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