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【みんなでっかい家族⑥】つながりをつくり、家族丸ごと焦点に「あだち子ども支援ネット」 活動報告から

■最初に

こんにちは!サイボウズのもっちーです😊

今回で「あだち子ども支援ネット」さまの最終回です。

最後は、あだち子ども支援ネットさんがたくさんのことをしている中で、
報告書としてアウトプットされているものが、本当に本質だと思ったので、抜粋してお伝えします✨

以前の記事
①活動紹介
②活動ができるまで
③インタビュー前編
④インタビュー後編
⑤学校との関わり

あだち子ども支援ねっとWebサイト


■活動報告から


今までの活動報告をたくさん持ち帰らせていただきました。
全部をお見せしたいくらい勉強になる内容だったので、抜粋して一部お伝えします。


【2018年:あだち子ども未来応援円卓会議より】

生きていくことに不安のない人はいません。悩みのない人もいません。
人間が数十年生きていくうちに、成功があり、失敗がある。そしていろいろなトラブルはつきものです。」

日々私が関わっている子どもたちが、私に求めているものは、人です。
両親、祖父母、兄弟姉妹、いろいろな役割を求めているが、結局は人を求めている。
子どもたちは、学校を嫌い、社会を嫌い、人を信用できない。本当に苦しんでいる。

色んな家庭に育っている子どもにも出会いました。
うちの親はこういう親と自慢して歩く子なんていない。
それを本当にひた隠しにしながら、
「でもそれは想いでしょ。みんなに言えるところで話そうよ」
と言っても出来ない。
私が家のことをさらけ出すことができないように、子どもたちはもっとできない。

どんな家庭、どんな家族でも大嫌いにはなれない子どもたちと、
出会ってしまっている支援者にできることは?と考えてみてください。


【2018年度活動報告書より】


個性の尊重、個人主義、競争原理から地域のつながりが希薄になり、
他人の目を意識せずしての生活や、暮らしを自分並みの生活に整えることが難しくなり、
標準的なあたりまえ家庭のサイズ、内面が規定化されてしまった規定内・普通に思い描ける家庭でなければ、変・おかしいと評価されてしまう今。

それぞれの生活は、違ってあたりまえ。我が家は我が家らしくが本来はあたりまえ。


どこかで苦しくなって、一時期つまずいても
「やりなおせる」と、チャンスを認めている周りの環境さえあれば、
次の日にきっと希望が持てるでしょう。



【2019年度:あだち子ども未来応援円卓会議より】


「居場所がない現代人」「居場所がほしい」と叫ばれて
何十年とたったかと思います。
そもそも一人ひとりの居場所の定義って何なのでしょう。

確かに、身体も気持ちも落ち着き、
自分らしく振舞うことが自然体ででき、
実益にも直結する場所があったらとてもいい。

「居場所」なんか、どこだっていいはず。場所でなくてもいいはず。
音楽でも、芸術でも、仕事でもボランティアでも・・・

大人が社会を創っている。
大人が作った社会の片隅に、潜在化している家庭内トラブルはたくさんある。
大人は見ようとしないできたけれど、子どもたちの育ちに影響し、
世代を超えて困難な状況は連鎖していく構造がある。


【2020年度活動報告書より】


現実の日々の暮らしは、人それぞれ・・家庭もそれぞれ違います。
不安や緊張、行動の前進も後退も違います。

互いに理解するには、違う現実があるということを知らなければなりません。

そして、伝えあうことから寄り添い見守ることができるでしょう。


【コネクトリンク勉強会より】


ひとつの家族のことを話し始めたら、
家族の接する地域の様子やつながり、利用している資源、
一人ひとりの暮らしと家族と周辺を見つめなおすことになった。

個人と地域のあり方、周りの人との関係づくり、
地域から支援をうけないままで、孤立状態にある人、孤立しやすい人、
つながりを拒んでいる人への関わりの大切さが見えてきた。

家族だけで担いきれないことが沢山あるから、
その人らしさを大切に関係を築けるような関わりと、
生きづらさを共有できるように対話をしています。


ヤングケアラーをブームにしてはいけない。
ブームにしたらそのワードだけが走ってしまう。

薬物に手を出したお母さんに、へばりついている子もいました。
親を守るために、自分の生活なんてない。

夜、お母さんが薬に頼ることを防ごうと、寝ることができない。
学校に行けるときは、教室で寝るのは当たり前。
そうすると、先生に怒られ、クラスメイトからいじめられる。

そんな現実をわかりながら、
「明日、何かいいことあるんじゃないの」ってけろっと、本当に笑える。
そういう子といっぱい出会いました。

そんな子に対して、大人が、社会が、できることがあるんじゃないか。



【2022年:ヤングケアラーLabより】


親の貧困、
「大丈夫じゃないと」言えない子どもたち

子どもの貧困という言葉がはやった時、
子どもたちからは「オレたち、貧乏じゃないよ」ってよく言われました。
「そうだよね。おやつ買えるしね」と私もうなずいて。

ただ、子どもたちは、自分の声に出していえないんです。
親が家で過ごしている姿を、
隣近所どういう風に言われ、友達からどういう視線を浴びているか、
ほつれた自分の服をあえてそのままにしている。ということを。

支援者が、支援が必要かもしれない家のドアをノック。
玄関に入り「大丈夫?」って声をかけたとする。
大丈夫なわけないのだけど、
子どもたちは、「大丈夫です~」と言わなきゃならない。
うちのことって話せないんですよ。

家族の困りごとを隠しながら、自分の家族を守っている。

■最後に


最後までありがとうございます。

「あだち子ども支援ネット」さんの最終回です。
たくさんの新しい取り組みもしています。

9月はオンラインでの研修として、シネマプロジェクトという取り組みもしていますよ!!

オンラインで、毎週違う動画がみれます。(無料です)
「ケアする、ケアされるということ」がテーマの4作品。
ご興味のある方は、下記のリンクで詳細をご確認ください。


次回からは、めぐろで、いろいろなものを通じて居場所をしている「こどもば」さんです。

また見てもらえると嬉しいです😊

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