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依存の怖さを知る

昨日は朝から、私が住む栃木県で大きな揺れを感じました。
県南部では震度5弱くらいだったようで、私が住む宇都宮辺りは震度4程度くらいでしょうか、仕事を終えて家に帰ると棚から本やCDが落ちているくらいで済みました。

様々な方から「大丈夫だったか?」とメッセージを頂きまして、ありがたいなぁ…と感じました。

ただ地震よりも大谷さんの通訳さんである水原さんが違法賭博に関係していて、ドジャースを解雇された、というニュースの方が私には衝撃的で。

大谷さんがエンゼルスに入団する際に専属通訳として一緒に渡米された彼。
いつ頃から彼にもスポットが当たるようになったか、そのきっかけはよく覚えていませんが、大谷さんの横にはいつも水原さんがいる、というのが当たり前になっていて、良き相棒という感じは微笑ましくも感じていました。

観た感じも優しそうで実直なイメージを持っていたので、賭博とは縁遠いと勝手に思っていただけに、このニュースは残念でなりません。

また通訳という職業が注目されるきっかけとなったようにも思っていて、例えば野球少年がプロとしては評価されなくても、このような形でメジャーリーグと関われる可能性を示してくれたのも、その功績だと思っています。
何しろこれまで「通訳」といって思い出されるのは、戸田奈津子さんくらいなので…

また水原さんが自ら「自分はギャンブル依存症だ」と話された、との報道もありますが、これは恐らくそのような診断はまだ受けておらず、自分はきっとそうなんだろうと思っている段階かな、と想像するのですが、もしそうなのであればこれからの対応はかなり大切になります。

依存症と一口に言っても、その形態は様々でそれぞれに対応や治療は異なって来ます。

依存症は物質依存、行為過程(プロセス)依存、関係依存と大まか3つに分かれると言われています。

物質依存とはアルコールやドラッグなどの薬物、食べ物などが依存対象となります。

行為過程依存とは、パチンコなどギャンブルや「買うこと」自体に依存する買い物、ゲームをやり続けてしまったり、スマホばかり見てしまう、という行為や性行為などもここに当てはまります。

関係依存とは、ある特定の人との人間関係に依存するモノ(恋愛など愛着)で、歪んだ人間関係に執着することによって、人とのつながりを求めようとする依存傾向になります。
(共依存は関係依存に分類されます)

依存症を表す最も分かりやすい言葉として「分かっちゃいるけど止められない」があります。

自分では「これはダメだ」と分かっていても、自分の意思でそれをやめられない事から「病気」ということになります。
病気であればそこに「治療」の必要が出て来ます。

これから水原さんがどのような状況に置かれるのかはまだ分かりませんが、もしアメリカに残られるようであれば日本よりもリハビリ施設は充実していると聞いていますので、現地でしっかりと治療、リハビリをして欲しいと思います。

日本ではアルコール依存に関してはいくつかの病院が治療、リハビリを行なっていますが、それ以外の依存症についてはそのような施設がほとんどありません。

昔、精神科の医師に聞いた話なのですが日本で依存症のリハビリ施設がアルコール以外はあまりないという理由について、アルコールや薬物はその人の生命に直結する依存であるが、その他の依存は直接命に関係しないから、と話されました。

確かにアルコール依存症は「慢性自殺」などと言われますが、買い物依存などではせいぜい自己破産程度と考えると、それは仕方ないのかも知れません。

ですがこれからは様々な依存症に対して対応出来る病院やリハビリ施設を作ると同時に、そこで働けるスタッフを要請していくことも国として大切な課題だと考えています。

ひとまず水原さんのこれからと、大谷さんのこれからの活躍を祈らずにはいられない出来事でした。


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