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大人の私が離乳食を食べる理由。子供の頃から何度アレルギー検査をしても異常なしだった私は、実はアレルギー反応が起こせない身体だった。(胃腸虚弱のお子様を持つ方に是非読んで欲しい)後編

前編では、私には、IgE抗体というアレルギー反応に必要な免疫抗体が生まれたての赤ちゃんレベルしかない!ということが、なんとアラサーになるまで解らなかった、というお話をしました。

それによって幼少期から内臓に沢山負担をかけてしまったので、同じような身体の方が、少しでも早期にそうした体質だということがわかり、重症化するのを未然に防ぐことに繋がればと思い、この記事を発信しています。

後編では、幼少期からの体調不良やその中での気付き、また現在実施しているアレルゲン除去食食材からの細菌・寄生虫感染への対策法についてお話しします。

※前編はこちら↓

幼少期からの胃腸の不調

私は子供の頃、平均して1週間に3回程、
食事から約5〜6時間後に突然意識を失いそうなくらいな猛烈な腹痛とともに、
嘔吐・下痢を繰り返すという謎の症状がありました。
ケーキはひと口食べただけでもムカムカ。
嘔吐下痢に関しては、特にピザやグラタン等、洋食を食べた後が特に酷かったです。おそらく小麦・乳・卵が大量投下されると内臓がキャパ越えしていたのだと思います。
あと、生野菜やレア食材を食べるとよくお腹が痛くなっていました。これは寄生虫の仕業だったのでしょう。

胃腸虚弱なのに食べる事自体は大好きで、即時型アレルギーのようにすぐに症状が出せないので、色々沢山食べては、後から散々苦しむという日々を過ごしていました


母も心配して幼い私を総合病院に連れて行ってくれていたのですが、おそらく原因はわからなかったのでしょう。私が9歳の頃、母もスキルス性の胃癌を患い、1年の闘病で他界してしまいました。
もしかすると母も同じような体質だったのかもしれないねと、後になって担当医に言われましたが、どうだったのやら。
私が24歳で人生初の胃カメラをした際に「酒とタバコを思いっきりやった90歳くらいの胃!」と衝撃的な宣言をされましたが、私はどちらもめっぽう駄目で、犯人はピロリ菌の大繁殖でした。※IgE抗体が欠損するとピロリ菌に罹患しやすく、また異常に増殖しやすいという論文があります
ピロリ菌に関しては2回目の除菌で無事に消えてくれましたが、その際も、このまま除菌していなければ母と同じ運命を辿っていただろうと言われたので、遺伝性のものもあるのかもしれません。

そんなこんなで、母が他界してからは、症状が起きたらひたすら一人で痛みに耐え、上から下からトイレで全て出しきり、大○漢方胃腸薬を飲む!で、青春時代をなんとか乗り切ってきました。

おそらく、血液中のIgE抗体がほとんどないため異物が進入しても即時には反応できず、食事から数時間して腸に達してはじめて、腸管免疫によって異物として認識され、びっくりした身体が急いで嘔吐下痢という究極の方法でそれらを追い出そうとしていたのだろたう、、と、
今ならば理解できるのですが。

流石に子どもの私にはそこまでの想像力も、今の様な魔法のスマホもなく、、。

散々酷い下痢を繰り返してきた腸も高校の頃には限界が来たようで、
嘔吐・下痢はあまりしなくなったものの、絶えず腸が不調に。

おそらくこの頃には腸壁がぼろぼろになってきて、下痢という反応すらうまく出来なくなっていたのだろうね、と後々医師に言われて納得。
まだ嘔吐下痢で頻繁に排出できていた時の方が、その瞬間以外の体調は、不思議と良かったのです。

そして胃はよくシクシク痛むようになりました。おそらくピロリ菌が増殖していたのでしょう。

さらに食後、謎の倦怠感に襲われることが多くなり、、いわゆるリーキーガットの症状、、脆くなった腸管から異物が体内に入り込んでいたのでしょうね。菓子パンなんて食べたら授業中爆睡でした。

そんなこんなで、さすがに能天気な私も、自分でも食品アレルギーを疑い始めました。


まぁ、どんなに調べても出るわけがなかったのですが、、

食品業界で働く

お腹が弱いくせに食べる事は大好きで、食に関心をもち、大学時代は家庭科教育を専攻。
栄養学・食品科学・生物生産学に興味を持った私は、卒業後、食品系の会社に就職。
社会の在り方は食の在り方の投影だと思っていたし、それは今も変わっていません。
毎日欠かせないものだからこそ、一人一人が何をどういった基準で選んで食べるかで社会は変わる。そう信じてる。

とはいえ、それをビジネスにすると綺麗事ばかりは言っていられないのもまた事実で、裏側を知ってしまうと、やはり素材から選んで自炊する以外に安心して食べられるものってほんと世の中少ないな、というのが一番の学びでした。
これについては、また別の機会に書いていきたいと思います。

そんなこんなで、自身が加工食品のバイヤーと商品企画をしていた時に、遂に私の腸は限界に達しました。

もっとちゃんと身体を作るものとしての食の在り方を追及できる仕事がしたいと母校が立ち上げた、疾患がある方への食事・栄養指導をメインとした医学部のベンチャーに転職。

食品業界にいるとすごくよくわかるのですが、メディアであれがいい、これがいい、と流れると、翌日にはびっくりするくらいその商品が爆売れします。
スムージーがいいと言えば皆飲むし、糖質制限ダイエットにいいというと皆試そうとする。
でも体質によっては、ましてや病気によっては、それらが逆に体調を悪化させることもあります
あくまでも何の疾患もない健康体の人がベースであって、テレビや雑誌ではこういう疾患があったら逆効果です、とまでは教えてくれない。
人の身体は、性格と同じくらい、機能もそれぞれ異なっています。
だからこそ栄養学も個々の身体に合ったものであるべき。

医療ベンチャーでそれを学べた事はすごく今の私の為になっています。

今現在の食事について(離乳食をうまく活用する!)

大学病院に通院するとなると仕事に支障がでることが躊躇われ、なかなか行けずにいたのですが、職場の勧めもあり、やっと通院し始めてこの体質が発覚しました。今現在はまた別の病気を発症してしまい前職からは離れていますが、しっかりと検査する機会を与えて頂いたことに大変感謝しています。

この体質が判明した際に、医師から、血液検査でアレルゲンを特定することは困難なため、自分で摂取して異変を感じるものは極力避けるようにと言われていたため、自覚のあった小麦・卵・乳については自分でもできる限り除去食を実践していたのですが、流石に完全除去まではできていませんでした。

しかし今現在の病気を発症して長期の入院生活を送る中で、
⭐️生モノ(生野菜・生果物・生魚・生及び半生肉)の一切の禁止(※全て加熱食)

⭐️小麦・卵・乳の完全除去

⭐️易消化食(お粥と、ムース状もしくはミキサー状のおかず)

を徹底して頂いた結果、
身体自体は不自由にはなりましたが、
以前より腸の状態は良好に!!

特に小麦に関してはセリアック病というグルテン不耐症による免疫疾患(小腸の栄養吸収に障害をきたす病気です)の疑いもあったため完全に除去しました。(グルテン不耐症の方は意外と多いので、グルテンフリー食についても今後纏めていきたいと思っています)

その結果、お便りも割と正常なのがほぼ毎日来るようになりました。
これは私の人生では相当な奇跡でした!


生モノ食べたらいけないなんて誰も教えてくれなかったけど、ほんと、生の食べ物ってびっくりするくらい寄生虫いるんですよ。

通常の免疫力なら何の問題もないのですが、免疫力が弱っている人や、特に私のようにIgE抗体がない方は、寄生虫を駆除する力が弱いので、生モノをやめるとすごく体調が変わると思います。
特に無農薬にこだわっている方は、是非火を通すことをお勧めしたいです
農薬と、虫や菌、どちらを選ぶか難しいところですが、無農薬の場合はやはり後者のリスクは高くなります。そして普通に洗ったくらいでは居なくならないのだそうです、彼ら、しぶといので。
なので、私はなるべく低農薬の野菜を加熱して食べるようにしています。

余談ですが、そういえば昔の日本の食生活には生野菜のサラダなんてなかったんですよね、人糞が肥料に使われていたから。それが西洋の食習慣が入ってきて、農薬を使用するようになって、当たり前に食べるようになった。
そして虫下しの煎じ薬を飲ませていた習慣がなくなり、何かあればすぐ抗生物質。悪い菌もだけでなく良い菌も死滅して、腸内環境が脆くなっている上に、酸化した油分や添加物だらけの食生活。医療は発展してるのに、虚弱体質なお子さんや大人の生活習慣病、免疫疾患も増えるばかり。全てが食の所為とは思いませんが、全く無関係とはやはり思えません。

入院生活を通じて、私自身、食生活の徹底した改善無くして腸の復活なし!と、思い知りました。

とはいえ、問題は退院してからの食事管理です。
今の私は車椅子な上、体幹も上肢も弱い。
以前の私ならありとあらゆる方法で自分に合った食事を作りますが、今や硬いものは切れないわ、鍋は重くて持てないわ、ミキサーなんて、、な状態で、自分でできることには限りがあります。

インスタントの介護食で便利な易消化食も色々ありますが、粘膜が弱く化学調味料や添加物にすごく敏感な私は、味覚重視の介護食には手が出せません。

そんな時にケアマネさんが考えてくださったのが、なんと離乳食❗️❗️
目から鱗の提案でした!
私は出産したことがないので、盲点だったのですが、そう、私の腸はまるで赤ちゃん👶❗️こんなぴったりな食事ないのです!

離乳食は基本的に、

⭐️アレルゲン食材の極力除去
⭐️アレルゲン表記の徹底
⭐️化学調味料・添加物不使用または極力不使用
⭐️完全加熱済み

量が少ないのが玉に瑕ですが、さすが赤ちゃんが食べれる食べ物、
腸への優しさ、半端ないです!
退院してから一旦大荒れした腸ですが、おかげでちょっとずつコントロールできるようになってきました。

ちなみに、腸に良いと言われる、小豆やサツマイモや玄米など、食物繊維が多く消化しにくい食材は、腸が弱い人には厳禁です。
一般的にいいと言われるのは、健康な腸の人の場合。
どんな良さそうな情報も、自分の身体にはどうなのかよく調べてから試すようにして欲しいなと思います。

今はヘルパーさんがいらっしゃる時に一つ一つ食材を増やしてみながら、仮の名「大人用離乳食」を試作してみています。

久しぶりに栄養成分表を引っ張り出して、せっかくなら味もとろみも栄養価もばっちしな組み合わせを見つけてやろうと思っています。

今後は少しずつ、日常の食事内容についても投稿していきたいと思っているので、同じように介護食やお子様の食事で悩んでいる方がいらっしゃれば、情報共有できれば幸いです❣️
私も色々学びたいので、アドバイスもお待ちしています🥰

後編、最後まで読んで頂き、ありがとうございました✨



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