見出し画像

心を曝け出した3日間

9月4日~6日の3日間を使って、人生初の一人旅に行った。
場所は香川県の離島、直島。
直島へ行く主な目的は、モネの絵を見ること、草間彌生さんの南瓜を見ること、瀬戸内海を写真に収めること。そしてこれらはすべて、達成することができた。

初日にひとりで初めて乗った、飛行機。
2日目に直島のカフェで、店員さんとお話した時間。
そして、あまりにも長過ぎた、2日間の夜の時間。
ある理由から、私は宿泊先の部屋で大号泣をかました。
それについては後で話すとして。

今となってはすべてが思い出で、経験になったと言える。
ただ一つ分かったことは、「私は今まで一人でいることで、変に強がっていた。もっと自分の弱い部分を曝け出してよかったんだ」ということだ。


地中美術館

モネの「睡蓮」を見て涙が出そうになった。公共の場だから、と思ってなんとか泣くことを思いとどまった。でも帰り際、チケットセンターにいらっしゃった係の人とお話していて、鑑賞者の中には中には泣く人もいらっしゃる、ということを知った。なんだ、泣いてもよかったのかと思った笑

そして、現地の人と、何かしら話をしたい、と密かに目標を立てていたから、達成できて嬉しかった。

地中美術館の中にあるカフェで摂った昼食。オシャレすぎるプレートの名前は、その名も「モネのお気に入りご飯」。生前モネの好きなものを再現してつくられたらしい。テーマも素敵すぎた。

黄色い南瓜

宿泊先から徒歩2.3分の所に、草間彌生さんの黄色い南瓜はあった。(これが本物なんだ…!)と、ひとりで感動していた。写真も沢山撮ってしまった。贅沢に、朝と夜、それぞれの時間帯で鑑賞できたのは大きかった。同じ作品なのに、時間帯によって見せる表情は、まったく違くて。それはもうビックリするくらいに。

2日目の朝に撮影。
2日目の夕方ごろに撮影。この少し後ろに照明があって、あたかも南瓜自体が光っているかのようだった…!

風光明媚な瀬戸内海

そして何より、瀬戸内海が絶景だった。道中フェリーに乗って見える景色も、宿泊先の目の前に広がっていた景色も。どの時間帯に眺めても、その海は雄大で、自然美だった。最近STU48を好きになった影響もあって、瀬戸内海はこの目で見たい、とずっと思っていたから、今回見ることができて、本当によかったなと思う。心の目と写真に、しっかりと記憶させた。

初日に見た夕暮れ。同じ日本とは思えない美しさに、気付けば引きこまれていた…!
2日目の朝。海は大らかだった。
水が透き通っていた。どこを切り取っても絵になるのは、ここが「瀬戸内海だから」だろうか。

忘れられない味

初日に食べた、讃岐うどんの味が忘れられない。麺のコシの強さは、日常では体感することのできないものだった。出汁も美味しくて、夏に食べるうどんってこんなに美味しかったっけ?と驚きを隠せなかった。

シンプルにぶっかけうどん(冷)を注文。

カフェ「ミカヅキショウテン」での、店員さんとの会話

2日目の夕方に訪れた、直島のカフェ「ミカヅキショウテン」。事前にインスタで直島のカフェを探していたら、この名前とミカヅキにちなんだ素敵なロゴが印象に残って、ぜひ訪れたいなと思っていた場所だった。私が今回、お世話になった宮浦港からも近く、徒歩3分程度。

私はそこで、カフェラテとピーナッツバタークッキーを注文した。カフェラテはまろやかな味わいで、クッキーはカフェラテによく合う味だった。

ロゴがすごくおしゃれ…!

店内はこじんまりとしていて、私が伺った時間帯は、基本一人の店員さんがお店を回していらっしゃった。

お客さんが少なくなったタイミングを見計らって、私は店員さんに話しかけた。「すみません、一つ質問してもよろしいでしょうか?」の後で、ずっと気になっていた、店名の由来を伺った。すると店員さんは、やさしく教えてくださった。オーナーさんが三日月が好きであること、月は古来から日本の象徴でもあり、ミカヅキショウテンさんには海外からのお客様も多くいらっしゃるため、日本の情趣が感じられるこの名前にしました!とのことだった。

ロゴもすごく素敵なもので、私は思わず、店名のロゴが入ったステッカーを、購入させていただいた。笑顔の素敵なやさしい店員さんだった。伺ったカフェがミカヅキショウテンさんでよかったと心から思った。
ステッカーは早速、スマホのケースに挟んでみました!

涙が止まらなかった夜の時間

夜。瀬戸内海の波の音をBGMにした、宿泊先の部屋の中。
私はひとり、椅子に座っていた。暖色の灯りは、あたたかさとともに、なぜだか私の心に、徐々に寂しさと悲しさを呼び寄せた。
そして次の瞬間。昼までは健康そのものだった私の心は、脆くも一気に崩れ落ちていった。あまりの寂しさと悲しさに、涙が止まらなくなってしまったのだ。それまでは何ともなかったし、予兆と言えるものもなかった。一人旅って楽しいな、と、心から思えていたし、これはいい経験になるぞ!と思っていたから。それなのに、地元から遠く離れた離島に降りたった、初日の夜。気付けばぼろぼろと泣いていた私。

もともと私は幼少期から、遠方の宿泊先ではいつも、ホームシックのようなものにかかりやすいことを自覚していて。
私は正直、地元や家族のことを、特別好きという訳ではない。
それでも、心は正直なのかもしれない。初日は、無意識のうちに疲れていたのかなと思って、深くは考え込まないようにしていた。

しかし2日目の夜、初日よりも長い時間、号泣していた。
地元が恋しい、家に帰りたい。
そんなことを少しでも思ってしまったら最後、涙は留まることを知らなかった。

海外研修の時でさえも、こんなに泣くことは無かったのに。
やはり「ひとり」というのは、物理的にも精神的にも孤独を感じやすいのかもしれない、と思った。

これまでの一人行動を振り返った

と同時に、私はこれまで一人行動が多かったなと、ふと思った。だから一人でいることに、寂しさも孤独も感じたことは無かった。
ただそれは、一人行動を取っている場所の問題かもしれない。私がこrまで、一人で行動を取っていたのは、気のおける仲間がいる大学構内が主だった。あとは、帰ろうと思えばいつでも帰れる、都内やその周辺にしか、私が今まで出かけたことがなかったからなのかもしれない、と悟った。

心が戸惑った

簡単には帰れない離島に、旅行という目的ではあるものの、数日間一人きりで身を置いた私は、初めての経験に、心が戸惑ってしまっていたのかもしれない。

思い返せば、一人で飛行機に乗ることも、宿泊先で一人でチェックインなどの手続きをするのも、私はやったことがなかった。初めてだった。
だから、初日のうちは緊張するだろうなとは思っていたものの、徐々に慣れたとばかり思っていた。なのに、そうでは無かった。

心を曝け出した

誰かに助けを求めたい、と何度も思った。でも理由があまりにも幼くて、言えなかった。だって、成人を迎えて21歳にして、旅行先で一人なのが悲しくて寂しくて泣くなんて、そんなの幼稚すぎると思ったから。でも2日目も同じようなことが起きて、私は覚悟を決めて、友達のうちの一人に、「実は今一人旅をしているんだけど、夜になってすごく悲しくて寂しくて涙が止まらなくて。21歳にしてガキだよね。しょうもないよね」と、DMを送った。数時間して、DMが返ってきていたようだった。既に寝てしまった私は、翌日になってそれを見た。そこには、"ひとりで夜過ごしてたら誰でも寂しくなるよ〜、だからしょうもないなんて思わないよ!笑"、と書かれていた。
私は、ひとりで勝手に、ことを重く受け止め過ぎていたのかもしれない、と思った。

今回こうして、外に助けを求められたことは、私にとって大きな成長と言える。友だちに心から感謝。

もっと、「自分の弱い部分」を外に曝け出してもいいのかもしれない。
曝け出すことで、自分自身の心が楽になるのなら、程度と相談相手は考えるものの、もっと表出してもいいのかもしれない、と今回の旅で学んだ。

最後に

今回の一人旅で、私は自分の心の内を曝け出すことが、多かったように思う。それらはすべて、自分にとっての経験であり、今後生きて行く上での財産だと、今なら心から思える。

最後に、今回の旅行に当たって、かかったお金を全額出してくれた家族に、心からの感謝を。



読んでくださってありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?