見出し画像

アスリートとセッションするトレーナーに必要な事

色々なご縁があって、アスリートの方を担当する機会がある。
僕はもともとプロボクシングという畑で戦っていたので、格闘技には精通している。
僕のやっているトレーナー?(と呼んでいいのか、ちょっと微妙な役割)という仕事はは、アスリートを見る際に大事な要素がいくつかある。

コミュ力
メンタルケア
プレースタイル
アナライジング
ライフスタイル
トレーナー自身のコンディション
高い臨床経験

コミュ力がないとヒアリングが出来ない、ヒアリングが出来ないと適切な提案が出来ない。
行動の制限は何も動作や環境だけではなく、その選手のメンタルが大きく作用する。
プレースタイルを知って、アナライジングをする事が大事。
そしてその選手のライフスタイル、休みの日は夜中まで飲み歩いているとか不健全な事をしていないか?とかそれと同時にトレーナー自身も意味のない夜更かしをしていないか?とか。
当然ながらどれだけの臨床経験があるのか?今まで20~30人とかではなく、触れてきた人の数はどれぐらいのなのか?


上記のものはもちろんすべて大事だと思う、だけど何よりも大事にしなければならない要素二つが

・競技経験
・覚悟


この二つだと僕は習った。
僕は格闘技以外の競技は、サッカーは学生の授業レベルでしか頑張ったことが無い。
つまり「そのスポーツやったことありますか?」という問いだと「やったことはない」というレベル。
それだと何が問題なのか?というと、アスリートを見る際にすべてがイメージでしか物事を語れずに、机上の空論がベースに構築されてしまうという事。
本当に分からなくて申し訳ないが、例えば前半の45分と後半の45分では腿後ろの疲れたまってきて、強く遠くに蹴る力が発揮しずらい。
それ故にロングのパスやロングのシュートを主軸とした戦略は成功率が低くなる。とか。

格闘技なんかは非常に特殊で分かりやすいが、殴られたときのガード硬直がある為、打たれて打ち返す際にはガード腕とは反対の腕で攻撃をするのがセオリーだけど、そこをあえてガードしたほうの腕で攻めると虚を突ける。
しかし、この際に相手のパンチ力が想像以上に強いと恐怖で委縮してしまう。
だからすべてを受け止めずに、ガードしながら自らも体重移動をしつつ体を入れ替える。

みたいな話がやったことある人間が感じる戦略の立て方だったりする。
この恐怖だとか、ガード硬直とかいうイメージは未経験者には全くない発想。
ボールを蹴ったりバットを振ったりはあっても、そもそも人に殴ったことはもちろんの事、殴られたことが無い人が多いので、格闘技は特にこの競技経験というのは重要だと思っている。

だから、アスリートを見る際にその競技をどの位やってきたのか?という経験は非常に強い武器になる。


先日、元Jリーガーの安彦考真さんがストレッチを受けに来てくれた。
RIZINを目指して頑張っているようで、格闘技用の土台をバチバチ構築しているようだ。
僕自身もずっとボクシングをやっていたし、キックと総合は趣味レベルだが、戦うという体や精神の持って生き方は一緒だと思う。
色々な話をして、僕の経験を生かしたストレッチに感動してもらえた。

そして二つ目の覚悟
これは正直アスリートに限ったことではないんだけど、全部自分のせいです!
勝てないのも、痩せないのも、どっかの痛みが取れないのもすべて一蓮托生。
だからこそ、本気の熱量でぶつかる。トレーナーとしてダメな物はダメと啓蒙する。
僕も今年はRIZINの会場に一緒に行って戦います!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?