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北の伏魔殿 ケースII-番外編②

○人事担当者は人事権を乱用する ~ だから人材育成ができない

 私は、スペシャリスト的ゼネラリストを目指していたので、できるだけ多くの行政経験をしたかったということを前回記述した。しかし、人事を出世の手段としか考えない職員には、そういう考え方が理解できないようで、特に人事を担当する職員は建前上、人材育成を前面に出していながら、実態は適材適所なども考えていない。優先順位は、議員のコネ、幹部職員の子弟、学閥、自分に従順な職員などであり、どれだけ仕事をしようが、優秀であるかは、さほど関係がない。

 私が係長昇格前に配置されていた課に担当者時代部の人事係にいたことのあるN主査が隣席におり、当初、その主査とは気も合い、酒を飲みに行くなど関係は良好だった。しかし、ある時私が採用以来8年間異動がなかったことに不満を漏らしたことが、今現在は、関係なくとも人事係にいたN主査にとっては、非常に重大なことだったようで、そのことが原因で私の人事に関して徹底的に報復を始めることとなる。

 

○仕事を評価され係長に昇格する。

 その課では、上司の係長がサラ金問題を抱えており、そのことに関して、課長補佐が私に相談を持ちかけてきていた。私は、それ以前に2人の係長がサラ金問題で対処したことのある経験から、課長補佐にアドバイスしており、当該係長は、借金を退職金等で返済して退職した。
 次回の定期異動までの半年、係長不在の中、係長代理として、仕事をしてきた。そのことに関して、係長としての業務を経験できて、自分のキャリアアップの助けともなったので、それが苦労だと感じたことはなかった。
 そういった私の仕事を課長や課長補佐が評価してくれて、本庁人事で突発的に起きた穴埋め人事で出先機関に係長として昇格した。係長昇格そのものではなく、仕事を評価してもらえたことが非常にうれしかった。

○N主査の人事報復が始まる その1 課長が人事異動名簿に上げていない職員が異動に、どうして?

 出先機関の2年半は、これまでに経験したことのない許認可業務で、トラブルがあるので、多くの職員は配置を嫌がるのであるが、法律が好きな私にとっては、以外と適性にあった配置だったと思う。しかし、ケースⅢで詳細を述べるが、作為を以て許認可を行おうとする職員の対応には、苦労した。
 一方、管内事業者を指導して、担当部門に先んじて、災害発生の恐れがあった事案の危機管理に関し、地域の安全体制を構築することができた。

 そういった中、次回の異動先について、課長が本庁担当部に対して、私を県庁所在地への異動を推薦してくれていた。その課の異動対象者が私しかしいなかったため、課長は、当然県庁所在地への異動が確実だと考えていた。
 しかし、私より1年後に来て課長が異動対象者の名簿に載せていない係長が、県庁所在地に異動となり、私は別の出先機関に異動することになった。
 その際、県庁所在地に異動となった係長自身は「異動を希望していないのどうして?」と不思議そうで、課長もその不自然さに小首をかしげていた。

 当時の部の人事係長は、以前のN主査であり、私が異動の挨拶に行き、「今回の異動は、全体的に県庁所在地への異動が多かったんですね。」と言うと、「次回から3年だからな」と通常これまで2回の異動で5年だったのを暗にお前が戻れるのは、3年後だと言うことを、異動したばかりの私に言うと言うことは、別の係長の異動の経緯と考え合わせると、人事での報復なんだと充分理解できた。これ以降N氏による人事工作や私に対するネガティブキャンペーンは、激しさを増してくる。

画像:株式会社東洋電制製作所

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