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トップをねらえ2(2004~2008年)【なぜならばっ!(ドンっ)アニメ感想でもノノリリを語りたいからなのです~~っ!】

言わずと知れた旧ガイナックスの名作「トップをねらえ」は、あの庵野秀明監督や岡田斗司夫さんが成り上がった契機になった作品でもあります。
そのあふれ出る昭和感、
そしてどこかから持ってきたようなパクりじゃないパロディ感、
にもかかわらず他には見られない斬新な独創性。

そしてSFアニメとして海外にも広く知られている作品で、日本アニメの存在証明のひとつであるのかもしれません。
(そういうのはたくさんあるんだろうけど)
SFとしても古典的なテーマを、独創きわまる演出でうまく映像化しています。
イマジネーション・フルスロットル!

しかし80年代の作品ですから、画質はそれなりのものです。

その正規続編であるトップ2は、ゼロ年代の作品なので画質は良いです。

さらに前作とはほぼ共通点がない時代の話なので。
前作未見でもまったく問題になりません。
一部設定以外はかぶるとこなしです。

なんか、今調べたらトップシリーズが軒並み劇場映画版になっていますが・・・私が観たのは30分アニメヴァージョンのやつです。

そうですね。敵は同じ「宇宙怪獣」ですね。
さらに、前作のヒロインが帰還するところが、今作のラストでもあります。
もうこの時点で前作を知っている方にはお分かりだと思いますが、
世界観はほとんどつながっていません。
なので2から見たところで、ネタバレもないでしょう。というかわからん。
少なくとも私はチンプンカンプンでした。
あの最後の場面はなんだったんだろう? とか思いつつ旧作の方に手を出したのでした。

さて当作品は料理の味付け、すなわちテーマもはっきりとしており、
プロらしいプロが作ったきちんとしたエンタメでもあります。

テーマはどこかで紹介されてたのですが平たく言うと、

「少年少女の頃の万能感ってどうよ!?」(否定的)

「でも、唯一許される万能感があるとしたら、それはなんだろう!?」

です。
これが作品を読み解く縦糸と横糸になっています。

それでは世界観設定を少し書いてみましょう。

***

トップをねらえといえば、
主人公たちの乗る巨大ロボ、バスターマシンですが。
この時代のバスターマシンは、少年少女の頃だけに発動する超能力エキゾチックマニューバを動力源としています。
エキゾチックマニューバを出せるかどうかがすべて。
それが無ければ、何の役にも立ちません。
そして出せる子供たちは「トップレス」として人類社会で我が物顔に君臨できます。
しかしいつかは卒業、いや、上がりの日はやってくる。

要するにいつかは大人にならなければいけないんですね。

そんなアンニュイな世界観の中で、
トップレスの一人、ラルク・メルクマール(ガイナックス伝統の黒人系美少女)は、変な宇宙志望の女子と出会います。
この女子は一見すると頭の悪い天然ですが・・・
***

どうでしょうか。
ここから上述の縦糸と横糸につなげるような話。
思いつけるでしょうか?
模範解答は本作を観てください。まあ、解答のひとつではあります。

ありふれたテーマをひとつ設定してやるだけで、エンタメフィクションは途端に光り輝くようになるのですね。
テーマのないエンタメなんて、調味料を使わない料理みたいなもん。
でもテーマをつけるだけで「すべてはラストのためにある」作品に出来上がる。
テーマは魔法の調味料です!
さすがはプロのUDE(腕)プロらしい料理の味を堪能してください。

そして良ければ古典名作となってしまった、初代トップの方も観ていただければ、古い人は喜ぶかもです。
古いのでオススメはしませんが、庵野マジックの原点を垣間見ることは保障できます。
あ、トップ2は庵野監督じゃないですよ。

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