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スタータイドライジング(著:デイビッド・ブリン)【読書紹介の精神に基づき我々はここに宣言する】

80年代から始まった知性化シリーズと呼ばれるSF大河ドラマの2作目です。
実質的には本作が知性化シリーズの最初の作品と呼んでよいでしょう。

さて知性化シリーズについて解説。

銀河文明とは。
20億年前に誕生した始祖文明により、周辺の生物が知性化させられて文明化して。

そしてその恩恵の見返りとして、数千年から数万年を主族のために奉仕しなくてはならない義務があり。
それが終わると独立し、今度は自分たちが周辺種族を知性化して、数千年から数万年を使役させてから、独立させ、今度はその従属種族が周辺種族を知性化して・・・

こんな感じで、主族が従族を知性化しては使役ののち独立させ、

この繰り返して現在の銀河文明が成り立っています。

現時点で支配主族として銀河を支配しているのは列強(ギャラクティックス)と呼ばれます。
列強の中には残忍で支配欲が強く、従属種族を原型をとどめないほど改造してしまい、国際法で抗議されてしまう勢力もいます。

そんな中、人類(アースリング)が唐突に出現します。
人類はもちろんどの種族に知性化されたわけでもなく、しかも確認された時点でチンパンジーとイルカを知性化していたので、問題なく主族として認められました。
しかしほとんどの列強にとってこれは受け入れがたいことです。

「従属期間がわずかもない種族が我らと同じ列強だと? 絶対に認めん! 許しがたい」

こうして過半の列強を敵に回して、地球種族(アースリング)の波乱万丈の成り上がりが始まるのです。

なんか。明治時代の日本みたいな。
(著者のブリン先生はユダヤ系の人なので、60年代のイスラエルかも)

そんな「坂の上の雲」みたいなSF大河ドラマ。それが知性化シリーズです。

今作「スタータイドライジング」はそのほぼ第1作となります。
実は「サンダイバー」という作品が時系列上ではこの前にあるのですが。
それは世界観を共有しているだけで、あんまり大河的な背景について描かれない作品だったので。
基本的には大河の始まりは「スタータイドライジング」から、という展開になります。

スペースオペラ・・・と言えなくもないですが、ハードSF要素も強いので、オペラとみなしていいのかわかりません。
スペースオペラというのは技術面がなんちゃってであり、宇宙SFを舞台設定にだけ使う、といったニュアンスがあります。
それに対して本作はハードSF(技術系SF)に分類されるのかもしれません。

地球が派遣した探査船「ストリーカー」号は、海洋惑星キスラップで謎の古代遺跡を発見。これが銀河の勢力バランスを覆すほどのものだったので、列強のほとんどが艦隊を送り込んできます。
どうなる?「ストリーカー」号? 
ちなみに「ストリーカー」号の乗組員は人間とネオドルフィンです。船内は例外を除き基本的に海水で満たされています。

という感じで上下巻が続いていく話です。
ただ私はこの大河シリーズを読み込んでないのですね。
実は読んだのはこいつとサンダイバーだけでして。
これより後の「知性化戦争」以降は未読だったりします。
なのでそこから先は皆さんに教えてもらうというのは・・・





あれ、これ、絶版じゃん!?






海外SFあるある(泣)




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