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ベルリン天使の詩(1987年:監督:ヴィム・ヴェンダース)【いやね、うちの神さんがね。映画紹介を観てみろってうるさくてね。それで観たんですよ。そしたらビックリしました。あれって】

ヴィムヴェンダース監督映画が公開されているようですが、
同監督でいちばん有名な作品と言うと、
これしか思いつかない。
まあインパク値も最大だったし。

他にも観た作品はあるけど、ちょっと思い出さないと思い出せない。
(なんじゃそりゃ)

完全にヨーロッパ芸術映画系の人です。
アートです。
それゆえ観てもホワイ?になる可能性があります。
しかし恐れずに観ていきましょう。

疑問を恐れるな!
体当たりしていくんだ!

***

場面は白黒映画で始まります。
まだ東西に分断されていたころのベルリン。
屋根の上に天使がいて、
下の人々を見守っています。

何かをするわけではないですが、
いつも側にいて、心配しています。

そう、天使は人間を見守る存在なのですが。

しかしかの天使は、ある人間の女性をあまりにも気になりすぎてしまい、
同僚の天使に引き留められながらも、大地に降りてしまいます。

@@@

その瞬間、天使はカラー映画の場面から出現し、
西ベルリンで人間として働き始め、
彼女と出会い、そして。

それを同僚の天使が白黒画面で観ている。

元天使で人間になった先輩も出てくる。
これが刑事コロンボの撮影に来ていたピーターフォークだという。
「いや、俺もね。人間になった時にはこんな仕事をすることになるとは思ってもいなかったよ」
マジっすか? コロンボ先輩まさかの元天使っすか?

そんな先輩のアドバイスにも支えられながら、
元天使は人間の生活に溶け込んでいきます。
人間は大変だ。でも後には戻れない。覚悟して来たことだ。

同時進行で、
「ヒトラー最後の12日間」の旧作版「ブンカー」の映画撮影シーンも出てきます。

ナチス兵士の格好をしたエキストラがたくさん出てきて、
スタッフが「アクション!」とか叫んでる。

映画撮影シーンを撮影するという珍しい映画です。
もしかしたら、上記映画と関係なく、
完全に「天使の詩」のために撮影場面をセット撮影したものかもしれません。

間違っていたらごめんなさい。

ただ分断時代のベルリンですから、
ここら辺は過去の回想っぽいのをあえて混ぜた可能性もあります。

天使は白黒の世界にいたし、
不老不死です。

ずっと人間の生活を見てきています。

ベルリン攻防戦の時も(白黒画像しか残ってない)
水晶の夜の時も(白黒画像しか残ってない)
ベルリンの壁が出来たときも(カラー画像が出てきた)
壁が壊された時も(作中ではまだ未到)

20世紀のベルリンではあまりにも色んな事が起きすぎた。

ずっとベルリンの屋根の上で、人間たちを見守ってきたはずなのです。

でも人間に恋して、
人間になると、
永遠の命を失う。

でもそれは悪いことではなく。
いや、良いことでも悪いことでもなく。


天使時代には決して感じなかった浮世の苦労を、あなたは背負い込むことでしょう。
その代わりに天使の頃にはなかった、喜びや生き甲斐も感じるでしょう。
いずれ老いて死ぬでしょう。
でも忘れないでください。

あなたの眼にはみえなくなっても、
天使はまだ、
屋根の上からあなたを見守っていることを。

あなたの人生に幸あれ。





追伸。
天使はまだあの屋根の上にいるのでしょうか?

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